東京都教員 時差勤務について
教員には、文科省が定めた時差勤務という制度があります。
自治体によっては、
なんと、その制度を条例として定めていないため、利用者が0という自治体もあります。
しかし、東京都は、文科省のお膝元。
しっかりと制度があり、
むしろ、どんどん活用してくれ。と、
公にはリーフレットを作ったり、通知文を送ったりしています。
が、実態としては、活用している人は少ないのが現状です。
この記事では、その制度の概要と利用方法、現実的なハードル、現実的な利用方法などについて記載します。
時差勤務とは
時差勤務とは、始業時間を前後にずらして、それに伴って就業時間が前後にずれるという仕組みです。
2年程前までは子育てや介護を理由とする職員が利用できた制度でしたが、
現在は、どの職員でも利用できる制度です。
以下では、私の事例をもとに説明します。
私の事例
現在私は、
始業が09:15
就業が17:45
という勤務形態となっています。
この制度のおかげで、娘を幼稚園に送り届けてから出勤することができています。
また、部活動もほとんど勤務時間内に終えることができています。(部活動の仕組みが現状のままでよいとは思っていませんが、なかなか難しいところです。)
何分、何時間ずらすことができるのか?
東京都によると…
[時差勤務は、全ての教職員(時間講師、日勤講師等の会計年度任用職員は除く。)が、公務運営に支障がない範囲で 行うことができます。時差勤務の割振りは、正規の勤務時間から15分前、15分後、30分前、30分後、60分 前、60分後、90分前、90分後、120分前、120分後の中から、3つ以上5つ以下が学校ごとに定められてい ます。]
(東京都教育庁人事部勤労課 勤務時間・休暇等 制度の概要より引用)
とのことです。
最後の一行に、
【3つ以上5つ以下が学校ごとに定められています。】
とありますが、現状として利用者が少ないので、ほとんどの学校が定められていませんので、相談すればこちらの要望を受け入れてくれます。
申請の仕方
申請方法は簡単です。
学校の公務用パソコンの中の
おそらく、
【学校共有】のような名称のフォルダに入っていると思います。
日頃使用しない場所に収納されているので、なかなか見つからず、
申請書を見つけることが最初のハードルとも言えます。
記入事項は、
翌月の何日を時差勤務をするのか。
ということです。
この際、日によって勤務時間を変更しても構いません。
例えば私は一時期、
月水金は後ろに1時間ずらし、
火木は前に30分ずらすという形態にしていました。
このように、かなり自由度の高い制度設計となっています。
必要事項を記入し、管理職に提出するだけです。
私の場合は、必要書類を完成させてから管理職に相談にいきました。
管理職も制度を理解していない場合が多いので、
ソースとなる資料を用意して、丁寧に説明しながら話を進めるとうまくいくと思います。
現実的なハードル
現実的なハードルでは、
担任を持っていた場合に時差勤務を取ったら誰が朝の会をするのか。
という点です。
これは、自分だけでは解決できる問題ではないので、年度が始まる前に管理職を交えた相談が必要となります。
また、部活動があるので、時差勤務を前にしても帰れないという壁もあると思います。
まずは、こうやって時差勤務を始めよう
まずは、【時差勤務を活用する】という経験を踏むことが大切だと私は考えています。
なので、最初は他者を極力巻き込むことなく、
時差勤務をとることが良いと思います。
例えば、
部活動がない日が月曜と水曜だった場合、
その両日を30分前勤務にして、
7:45に出勤し、16:15に退勤する日をつくるのです。
大した変化ではないと思われるかもしれませんが、
周囲が時差勤務の存在を知ることもできますし、
申請などが思ったよりもあっさり終わるので、
今後、時差勤務をより活用しようと思った時の初動が早くなります。
私の勤務先では、私の同僚が時差勤務を活用することで、
私を含めた他の教員が時差勤務の存在を知ることにより、多くの職員が時差勤務を取得するようになり、これが当たり前のように活用されるようになりました。
おわりに
最初に制度を活用することは、やや躊躇しますが、
他者にあまり迷惑がかからないように活用していれば、同じように興味を持ってくる同僚が必ずいます。
もちろん、批判的にとらえる同僚が0ではないと思います。
しかし、数パーセントの人間の批判におびえて、自身の生活環境を悪化する必要はありません。
制度を活用すれば、あとに続く人がかなりの確率でいると思います。
いざ、申請して制度を利用しようとすると、
批判の方が目につきますが、
なかなか見えにくい仲間もいます!
是非とも制度を活用していきましょう!
この記事を読んで気になったことや、より深く知りたいことがあれば、コメントよろしくお願いします。