ミエナイチカラ
先日、お父さんのおばあちゃん、
君の「ひいばあちゃん」が天寿を全うしました。
前に少しだけお話しましたが、改めて君の「血筋」、「ルーツ」をお話します。
君の血筋のルーツは、遠くの「宮城県」にあります。
まずは江戸時代から。
伊達政宗を知ってるね?
うちの家系はその伊達の系列です。
伊達政宗の弟のお城の老中(No.2)だったそうです。
NHKの大河ドラマ「独眼竜政宗」や、歴史小説の「もみの木は残った」にもご先祖様が登場しています。
立派なお侍さんだったと聞いています。
立派な家系図もあるそうです。
そこには君の名前も書き込まれています。
そして、時代は江戸から明治になり、君の「ひいひいじいちゃん」の世代になります。
マンガの「ゴールデンカムイ」の時代だね。
「ひいひいじいちゃん」は、内務省の官僚でした。
ひいひいじいちゃんは、「内務省で北海道開拓をした人」だそうです。
その功績から、開拓した町の名前に、名字が付けられたそうです。
北海道にも親戚がいるみたいだけど、お父さんは会ったことがありません。
そして、時代が明治から大正に変わり
「ひいじいちゃん」の世代です。
「鬼滅の刃」の時代だね。
君の「ひいじいさん」(お父さんのおじいちゃん)ですが、「東大」を出ていて、本が大好きで、よく本を読んでました。
お父さんもその影響を受けて、よく本を読みます。
お父さんはひいじいちゃんが大好きで、友達みたいに思っていた。
穏やかで優しくて、ちっちゃかったお父さんと、よく川で平べったい石を投げて遊んでくれた。
そして、「ひいじいちゃん」は、君がお母さんのお腹にいるときに亡くなりました。
その時に、「お父さん」と「お母さん」、そして「お腹の妊娠8ヶ月の君」と、三人で宮城県に行きました。
「ひいおばあちゃん」は、その時にお母さんの8ヶ月になったお腹を撫でてくれました。
「元気な子が生まれますように」って。
そして先日、その「ひいおばあちゃん」も亡くなりました。
お通夜、お葬式は、コロナ禍なのでとても質素に行われたそうです。
お父さんは、「ひいじいちゃん」が亡くなった16年前から、一度も宮城県に行っていない。
だから当然、君も行っていない。
会ったことのない「ひいじいちゃん」「ひいばあちゃん」のことを言われても、君はピンと来ないよね。
だからこそ、ルーツを知ってほしかった。
君に流れる血のルーツを。
君の方から、「コロナが落ち着いたらお墓参りに行く」と言ってくれた時は、すごく嬉しかったよ。
とっても優しい子だなぁってしみじみと思った。
コロナが落ち着いたら一緒にお墓参りに行こうね。
美味しいものでも食べながら、ゆっくりお話をしよう。
そして自分のルーツに思いを馳せながら、少し街を歩こう。
仙台名物の牛たんやずんだ餅でも食べようか。
お父さんが、小さい頃に食べた「はらこ飯」も、君に食べてもらいたいな。
ひいばあちゃんが作ってくれた「おぼろ豆腐のあんかけ」美味しかったなぁ。
それもどこかで食べよう。
涌谷城の桜も見に行こう。
とても綺麗だよ。
そして、お墓に手を合わせて「ありがとう」って言いに行こうね。
二人とも、きっと喜んでくれると思うよ。
見えない力で、必ず君を守ってくれるからね。
今日も愛してる
父より
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