【遺書日報_サードシーズン】2021年8月28日
ステイホームがすっかりしみつき、自炊の頻度も上がっています。大学時代の私からは考えられないほどです。
長年、自分自身は料理が下手だと思っていました。実際、要領よく段どって料理をすることは今でも苦手です。しかし、具体的に何がどう下手なのか、いまいちよく分からないまま下手を名乗っていました。
最近になってから気づいたのは、自分はフライパンや鍋など、調理器具の特性について無知であるということでした。スーパーで売ってある器具を適当に買えばなんとかなると思っていました。
料理のレシピは検索すれば出てきます。レシピを読んでその手順通りにやっているつもりでも、出来上がりが予想していたものと異なることが多々ありました。特に私は炒め物が苦手でした。焦げ付いたり、水っぽくなってしまったり、なんでか上手くいかないと悩んでいました。それは、使っているフライパンの特性を理解していないことが原因の一つだったのかもしれません。
ハンバーグを焼くとき、スキレットを使ったらとんでもなく美味しく仕上がり、びっくりしました。また、先日ケトルを手放したのでミルクパンでお湯を沸かすようになり、その熱伝導の良さにも驚きました。調べてみたらホーロー鍋でした。
実家ではテフロン加工のフライパンしか使ったことがなかったので、この世にあるフライパンや鍋は須らくテフロン加工がされていると勘違いしていました。そもそもテフロン加工が何なのかすらも分かっていませんでした。
食器についても、同様のことが言えます。私は陶器と磁器の違いが全く分かっていませんでした。木製の食器にも色々な加工方法があることを昨日知りました。私が今お気に入りで使っている食器を調べてみたら、ウレタン塗装のものでした。
何も知らなくても今まで生活できていました。でも、身の回りのことを少しずつでも知っていくと、知らないでいた時よりも選択の幅が広がって楽しいと感じました。なんとなくできない、苦手だと思っていたことが、手先の器用さなど自分の能力以外のところに依拠しているのであれば、手の打ちようが山ほどあります。
知ることと生活が結びつく愉快さを、知ってしまいました。
これにて本日の日報は終わりです。
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