人生の期待値について
期待値という言葉がある。今は高校1年で習うらしい。これは、「1回の試行で確率的に得られる値の平均値」を指す。例えば宝くじを購入した「全員の当選金額の平均値」が期待値であると説明される。例えば2018年の年末ジャンボ宝くじの期待値はおよそ147円だそうで、宝くじ自体は1枚300円するので、あんまり期待しちゃダメだねという話になる。
ところでこの期待値、そもそもこの定義から分かるように「たくさん試行する」ことを前提としている。ところが、自然界には「初見殺し」「ワンミス即死亡」な事案が結構ある。しかし人間は一人一回しか「死ねない」。そのため、「個人の人生」として見ると「たくさん試行する」ことが成り立たない。だからどうしても人間の意思決定は安全側に寄るし、思想は保守的になる。偶然が作用する余地のない人生を歩みたいと思うのは人情である。
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