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結婚していないだけなのに、みんなに心配される33歳

「もう28だし次付き合う人と絶対結婚したい」
「私もう30になるんだよ?って彼に言った」

友人から結婚に対する話を聞くたび、なんでみんな結婚したいんだろう?結婚するもしないも個人の自由だし、年齢も関係ないのに、と思っていた。今もそう思っている。

28歳くらいから急に増える「結婚」「出産」の話題。私が親から「早く孫の顔が見たい」と言われ始めたのも確かこの頃からだった。友人も次々と結婚・出産していく中、親からのさりげないアピールは次第にヒートアップ。「とにかく子供を作ってよ」と言われた時はさすがに衝撃を受けた。

とはいえ衝撃も一度くらうと慣れるもので、のらりくらりかわして数年。私が30歳を過ぎると、親は標的を妹へ変更していった。

しかしホッとしたのも束の間、今度は祖母に「結婚して、子供を産んで育てて一人前。子供を産まなかったら半人前。」と説かれた。ちょうどこの頃、子供が欲しいのになかなかうまくいかない友人の話を聞いていたので、心をえぐられるような気持ちになったのを覚えている。

33歳になった今も結婚はしていないが、私には長年一緒に過ごしているパートナーがいる。今のところお互いこの先もずっと一緒にいるつもりだけど、今すぐ結婚とは考えていない。親や親戚たちには「結婚=出産」という考え方があり、それを私にも経験してほしいと願う気持ちは理解できる。でも、そのうち「結婚」はするかもしれないけど「出産」は今のところ考えていないので、それならすぐ結婚しなくてもいいよね、という私たちにとっては単純な理由だ。

周囲からは「相手は結婚のこと何も言わないの?」「なんで結婚しないの?」と聞かれることもあるが、結婚した後の「子供はいつ?」よりは気が楽だ。

それでも定期的に私に結婚しないのか聞いてくる人たちがいる。
一番おもしろかったのはこれ。

知り合い:「少し疲れてます?」
私:「最近バタバタしていて」
知り合い:「結婚式の準備ですか?!」

前のめりで聞かれたので、えー?!なんでそうなるの?!と思わず笑ってしまった。

世間に「結婚して出産するのが女の当たり前」という考えが定着している中、30歳を超えても考えていない私っておかしいのかな?と思ったりもしたけど、楽しく仕事できていて、パートナーとも楽しく過ごせていて、気ままに旅行にも行けていて、とても幸せ。

結婚だけならまだしも、ここに子供が加わって今の生活リズムが崩れると思うと不安しかない。こう思ってしまう私は人生計画が立てられない人か、究極の自分勝手なのだろう。

でも、この自分勝手は全然いいと思っている。
だって私の人生だから。

私もパートナーも今の環境に満足しているから、今はこのままでいい。この先もし環境が変わることがあればその時に考える。そして1年後にはガラッと考えが変わっているかもしれないけど、それも自分勝手な私らしくておもしろい。

だから、「あんたが将来ひとりになっちゃうんじゃないかと心配で…」と目を潤ませないでよ、おばあちゃん。いつも心配してくれて、ありがとう。

文・きたむー

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