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植木について

私の両親は植木が大好きだった。父は盆栽、君子蘭、松葉蘭を、母は月下美人、金のなる木、朝顔を愛でた。父の死後、母がテレビで音楽を聞きながら口笛を吹きつつ彼の残した植木の世話をしている姿を今でも良く覚えている。

最近私は剪定と植木に肥料をやる事を覚えた。年に2回の植え替えもバッチリだ。鉢の中の土は栄養が無くなると干からびて痩せこけて見える。そして憎き子バエが何処からか湧いたりする。以前人から「人生はおむつの様な物である。汚れた時が変える時だ。」と聞いたことがある。室内観葉植物の土も然り。植え替えを終えた後の植木達は、しっとりとした土の中でとても嬉しそうだ。土を触っていると心が落ち着く。アメリカの我が家でも私は君子蘭と金のなる木を育てながら父と母に想いを寄せる。

子供の頃私は良く植物と話をしていた。心の中で話しかける彼らはいつも答えてくれた。てっきり皆もそうしているのかと思って周りの友人に聞いてみたがあまりそうでは無かった。植木は世話をした分だけ元気でハッピーになる。我が家の植木が花をつけると私はとても嬉しくなる。

今住んでいる家の裏庭に私のお気に入りの大きなシイの木がある。私はその木に寄りかかって時々グラウンディング&充電をする。根元に座って深呼吸するのも大好きだ。静かな時間の静かな対話。私が一番望んでいた心の平和はいつも植物と共にあることに気付いた。





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