きみを死なせないための物語第1話感想その5
その5はシネマコクーンからですね!
シネマと言っても実際に動き回れる全投影型VRゲームみたいな感じのようです。「上映プログラム」ということで一定の時間で映像が切り替わっていくのかな。ここ、単行本で「ヒューマン・プロジェクションマッピング開始します」というアナウンスが追加されていて、何が起こっているのかよりわかりやすくなってます…って、その次のページの衣装替えしたアラタの姿、単行本でかなり修正されてる!! 一コマ一コマ雑誌と単行本を見比べてるわけじゃないので今気づきました。こういった新発見があるのは感想を書く楽しさの一つですね。
このシネマコクーン、単にアラタたちが外見年齢相応なはしゃぎようで遊んでいるだけ…と見せかけて、ほぼほぼ作品最大のトリックのネタばらしなのがすごいですよね!
実際の「ヒューマン・プロジェクションマッピング」がどんな技術でなされているかは全くもって分かりませんが、要は動く被写体にリアルタイムで画像をはっつけていて、かつ周りから見ても違和感なく見えるようになってるわけですよ。
仮想空間にアバターを作ってそれを脳波のみで動かすのだろう全投影型のVR技術ですら空想の域に過ぎないのに、それをリアル空間でやってのけてる。しかもそんなとんでもない技術が娯楽として解放されてる。
さらにはカブトムシが実際に手に取れているようにも見えますし、かなりすごい技術なのがわかります。
まあそんな技術云々とかよりも、シネマコクーン、ターラちゃんが可愛い!の一言で終わらせていいくらい、ワンピース姿のターラちゃん可愛いですよね!!
即反応するシーザーに対して、外見云々には言及しないアラタ。そんなアラタの評価が気になるターラちゃん。「外見を評価すること」すら受け手次第でセクハラになり、かつ重罪だという厳しい社会規律だとわかっていても、それでもアラタの目にはどう映っているか知りたいし、言及してくれないアラタに不安になるターラちゃん。ほんっとかわいいですよね!
このシーンのおかげで作中キャラクターで2番目に好きなのはターラちゃんです。
1番好きなのは2巻以降で出てくる双子ちゃんですけども!
そういえばですね、この作品でうまいなあと思うところがありまして。
それはいかにも未来的なツールが出てこないこと。下手に「最先端なツール」「現代感覚で未来的なツール」が出てくると、技術が追い付き追い越し時に一気に古臭く見えてしまうんですよね。
メインの操作がタッチパネルにも見えて、「ポン」や「ツイ」といった触れる擬音が入ってはいますけども、これ実際にパネルに触れているのか空間に投影された映像に「触って」いるだけなのかは判断できませんし。
しかも、個人が端末を持っていないことにちゃんと理由があり、かつ作中で違和感を感じさせないところがすごいと思うのです。
話題途中ですが、続きはシネマコクーンのの次のシーンと絡めて次回書こうと思います。