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190701mon FEC1クール目

いよいよ抗がん剤治療開始日。


昼前で早退し、病院までは姉の車に乗せてもらう。診察の1時間前に受付と血液検査を済ませる。血液検査の担当が熟練看護師で、針を刺すまでが光の速さ。すさまじい。

検査結果が出るまで1時間かかるので、本を読みながらゆっくりと過ごす。このとき読んでいたのは「終末のフール/伊坂幸太郎」。GWの旅先で泊まった今治の温泉施設で手に取り途中まで読んだものの、続きを読もうにも近くの図書館に置いていなかったため先日購入した。ちなみに普段は図書館派で、読書量はおそらく年間60冊ほど。


診察前に体温と体重を測る。体重いつも通り。体温27℃。27?ちょっと高くない?診察室に通される。先程の血液検査異常なし。癌に関する数値は以前より高くなっているけど本日投与OKとのこと。体温は特に何も言われず。


うおぉぉぉ...ついに始まる


血圧を測り、いざ化学療法室へ。ここは前回来院時に見学させてもらった。広々としてリクライニングチェアにテレビもついている。開放的な窓からは外の景色が見える。天気がいい。本と飲み物、スマホ、イヤホンをテーブルに置く。なんだか新幹線の席に着く時さながらの動作だ。においの強いものでなければ飲食も許可されている。

まずは事前に処方されている吐き気どめの内服薬を飲む。これぞ現代医学の救世主「イメンドカプセル」様だ。事前に3回分処方されているのだけど、3錠で3000円オーバー!すごい!!これによって吐かずに済むってんだから土下座してでも飲む。

初回なので、点滴する順番を説明してもらう。

生理食塩水→吐き気どめ→赤→透明→透明→生理食塩水

赤以降の3種が抗がん剤。
血液検査と反対の腕、手首のあたりに注射針をプスっとやられる。一瞬痛いけどすぐ気にならなくなる。食塩水を流され、しばらくすると私の抗がん剤が到着。ひとつひとつ貼られた氏名を確認する。「これが私の癌を治してくれるんですね」と、私は抗がん剤に手を合わせ拝んだ。看護師に笑われた。


赤いお薬エピルピシンは、ぎょっとするほど鮮やかな赤色。血液を連想させるので、私は点滴の管を袖で隠した(献血で毎度脳貧血を起こすビビり)。点滴中、手足が気持ちピリピリと痺れた気がした。でも全然気にならない。記念にこっそり写メを撮り、読書を続ける。最後の薬の時は口内炎防止に氷(持参)を舐めるよう言われていたけど、肝心のタイミングを教えて貰えず、自分で「あれ、これ今じゃない?」と判断し慌てて舐めた。


カーテンを挟んで右側はおじさん。左側は少し年上の女性のようだ。みんな頑張ってる。私だけじゃない。




リクライニングチェアのちょうどいい角度を追求しているうちに、1時間半ほどの初回投与はあっという間に終わった。枕の高さだけは最後までしっくり来なかった。歯科受診後、姉に迎えに来てもらう。


「おなかすいた」


思いの外元気な私を見てびっくりしていた。私もびっくりです。もっとクタクタのボロ雑巾みたいになっているかと思った。古民家イタリアンでたらふく夕飯を食べた。なんならいつもより食べた。点滴前の食事は軽めにしていたし...姉の奢りだし...




友人たちがLINEをくれていた。今日からだよね、頑張って!と。ううう、ありがとう。「思ったより平気だよ」と返して眠りにつく。



そしてAM2:00。無事、吐き気で起床。しかし、そのまま気合いで寝続けることに成功。

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