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野に、咲く。7
「一服、盛って夏」
先週、母の料理のセンスの無さをご紹介しましたが
母の料理を食べるとよくお腹を壊したことを思い出します。
幼少の頃もそうだった。珍しく機嫌がいいと、何を企んでるのかと疑るようになった。
−母は良く、僕に毒を盛っていたんだ。−
「子供が、誤って食べてしまった!」と病院で話す。
いわゆる毒草を食べさせられたりした。遊びのつもりだったのか?
子が憎いのか? 保険金的なものなのか? 理由は今でもわからないが
僕を殺そうと思っていたことは確かだった。
毒草そのものや、それを煎じたもの、キノコ類などを
食べさせられ、嘔吐下痢はもちろん、痺れやフラつき
幻覚、幻動などをおこし、死ぬ寸前まで行ったこともあった
そのうち、臭いや感覚なので盛っているのがわかるようになり
「これなんか変なの入ってる!」と言うと
鬼の形相で怒り散らし、貴様は生きている資格さえないと
怒鳴り散らされた。 僕は怒られるのが嫌で、毒が入っているのがわかっても
機嫌を取るために、食べた。その後、嘔吐下痢し、幻覚で知らない家の玄関を開けて入り
意味不明なことを叫び、騒動となり大ごとになったことをのちに聞く
ある日のこと、僕は毒蛇に噛まれた。
噛まれた足は腫れて紫色になり皮下出血し吐き気、頭痛の後、意識が朦朧としてきた。
僕は、地面に倒れ込み立てなくなった‥
時間がどれだけ経ったのだろう、気づくと病院でした。
血清を注射し命には別状なかった。
病院の先生は、毒に強い体質なのかなぁと言っていたそうです。
今思えば、色んな毒を盛られていたせいか毒に強い体質になったのではないだろうか?
その後、僕は夏になるとよくスズメバチに刺された。計8回ほど刺されたがアレルギー反応は全く出なかった。
母のおかげで毒に強い大人になりました‥とさ。
つづく