小説 おかず甲子園 0年目3月

セレクション

2月某日(日) 練習場にて

「高浪SA、おはようございます」
「杉下GM、おはようございます。それにしてもセレクションに結構集まりましたね」
「年明けてから高津先輩がツイッターで呟いてくれたのと、高浪SAが足で稼いでくれたのと両方なんでしょうね」
「いやいや、私なんか大したことないですって。やっぱり高津先生ですよ。選手候補の中学3年生から「高津先生の後輩もいいかも❤️」って声聞くものw」
なんて言っていたら...
高津先生とひでじが現れたw
お祭り気分でセレクション開始です。

セレクション終了です。
「(ひでじ曰く)えーもの見たわ。麻婆豆腐とか言うピッチャーすごかったよねｗ なぁ、高浪くん」
「確かに凄いと思います。場数踏めば、甲子園の優勝投手になれるかもです」

麻婆豆腐 新1年生 投手 捕手
野手能力B 野手としては長打力と鉄砲肩の持主
投手能力B 投手としては球速・スタミナともに申し分なし

「(高津先生曰く)投手としては、てっちりもすごいなぁ 高浪くんどう思う？」
「投手でも大成の可能性はあるけど、打者で育てたいですね」

てっちり 新1年生 投手 内野手 外野手
野手能力B 野手としては長打力と鉄砲肩の持主
守れる守備位置が多いのも魅力的で、捕手、二塁手、遊撃手以外はこなせる
投手能力C 投手としては球速は申し分なし

「(杉下曰く)打者としては、辛子明太子に非凡さを感じたな。高浪SA、どう思いますか？」
「野手としては、攻・走・守全て最高レベルですね。1番バッターで使うか4番バッターで使うか悩むタイプの選手です。昔西武・ダイエーにいた秋山に非常に似ています」

辛子明太子 新1年生 内野手 外野手
野手能力A 細かいバットコントロールが改善されれば、Sランクになれる
投手能力F 敗戦処理投手レベル

「(かしわもち曰く)新2年生なのも割り引いても、ハンバーグにスター性を感じたんだけど、高浪SAはどう思いますか？」
「打つことに関しては、辛子明太子以上。走塁・守備も合格レベル。秋山繋がりで言うと清原に近い。クリーンナップに不可欠な選手です」

ハンバーグ 新2年生 内野手（ほぼ一塁手専門）
野手能力B 打撃は最高レベル。走塁・守備も足を引っ張らないレベル
投手能力E 投手力が弱いチームなら起用を考えてもいいレベル

「あと、私高浪としては、新2年生なのですが、アボカドに魅力を感じました」

アボカド 新2年生 捕手・内野手
野手レベルD 打撃・走塁は平凡レベルだが、強肩で外野以外は守れる
投手レベルF 敗戦処理投手レベル

「残り4人は、キス天、アジ一夜干し、イカ天、タンドリーチキンを取りました」

戦力外通知

2月某日(月) 世界の風来坊名駅店

練習帰りに手羽先食べに来ています。

「高浪さん、あと1ヶ月後、9人に戦力外通知出さないといけないんですよね(溜息)」
「杉下さん、溜息が出るのは分かりますが、仕方ないですよ。これはゲームアプリですからwww」
「それ言われると身も蓋もないですわw」
「能力のない新2年生や新3年生に出すのは、気が楽だけど。新1年生には辛いものがありますよね。旨味(課金)投入で選手枠が広がって欲しいって気持ちはよーく分かります」
「ですなぁ」
「来月は私高浪は春の甲子園の取材で多忙ですので、誰を戦力外にするかは、杉下さんの独断で決めてくださいね」
「ですなぁ...」

3月29日 練習場にて

「選手諸君、おはようございます」
「おはようございます」
「今日は朝から恐縮ですが、重要なお知らせがございます」
「(戦力外通知かな？)ドキドキ」
「今から名前を呼んだものは、前に来てください」
「ドキドキ」
「肉じゃが、カサゴ、味噌、だし巻き玉子、サイコロステーキ、ムール貝、揚げ出し豆腐、中華あんかけ、しいたけ」

「以上、9名は来月からも戦力となってもらいます」
「(拍手)」
「残念ながら、今名前を呼ばれなかったものは、戦力外と言うことです。大変心苦しいのですが、明日の朝に実家へ帰宅してもらいます。特に新1年生のクエ、タン塩、カニの3名にはご苦労様でしたと労いたい。以上」

残る9名とセレクション合格の9名の合計18名には、3年生の夏までプレイしてもらいたいものだとつくづく思う、杉下でした。