小説 おかず甲子園 another story ep.2-1

全国大会と言う愉しみ

このゲームの本当の愉しみは、全国大会とアルティメットトーナメントにあります。
アルティメットは ep.2-2で説明するとして、全国大会の方からします。
全国大会は、周回が終わったときのチーム情報をサーバーに登録して、そのチーム情報同士を戦わせるというモードです。
夏の甲子園さながら、県別の予選を経て、県の代表校49校（北海道と東京は2代表）がペナントを争うというやつです。
3回目の挑戦で予選ベスト8までは行けるようになりましたので、その模様を実況中継でお送りしようと思いますw

倒壊高校 9 - 5 蓬莱高校

「こんにちは、倒壊高校放送部の中村です」
「本日は、愛知県大会の3回戦を、Youtube Live でお送りいたします」
「我らが倒壊高校は、1回戦の総北高校戦を、エース担々麺くんの好投もあって、10対0の完封勝利」
「2回戦のぼんじり高校戦を、エース担々麺くんの完投で、3対2の勝利」

「さて、3回戦です。対するのは蓬莱高校。強いのか弱いのか、わかりませんw」
「放送席には、ゲストをお呼びしています」
「倒壊高校野球部を作り上げた漢、これ以外にも業績はものすごく、何と！ 今では中共ドラサンズの取締役GMに！ 日本一の野球馬鹿、高浪守義さん」
「野球でも馬鹿を極めるとプロ野球球団の社長になれます。私、野球馬鹿の高浪です」

「では、倒壊高校のスターティングメンバーの紹介をします」
「1番は俊足の切り込み隊長 レフトを守る青のりくん」
「2番も同じく足が速い速い セカンドを守るいくらくん」
「3番はスーパースター的運命の選手 ショートを守る飛騨牛しぐれくん」
「4番は野球に求められる能力全てがプロレベル 絶対的エースで4番の担々麺くん」
「5番は倒壊高校の打撃の神様的存在 ファーストを守るブリの照焼きくん」
「6番は2年生なのにおっさん臭い仕事人 サードを守るてっちりくん」
「7番はみんなから宇宙人と言われている。守備は堅実、打撃は意外性の漢 センターを守るえびしんじょくん」
「8番は本来ならピッチャーをしているはずだが。俊足と長打力を買われ ライトを守るキャビアくん」
「9番は強肩強打の捕手 ホームを守る麻婆豆腐くん」

（8回表まで飛びます）

「8回表の倒壊高校の攻撃です」
「これまでの経過ですが、1回表に倒壊高校が4点先制するものの、対する蓬莱高校もやっぱり強く、3回裏に2点、5回裏に2点の合計4点で同点に」
「ただ蓬莱高校は6回表から、ピッチャーをポテチくんから、うにくんに変えてきたんですよね、高浪さんどう思いますか？」
「うーん、詳しくは分からないのですが、そういう方針なんだと思います」
「バッターボックスには、2番打者のいくらくんが入ります」
（中略）
「いくらくんは三球三振で、続くバッターは3番の飛騨牛しぐれくん」
（中略）
「ピッチャー5球目を投げました」
「あー、外角にきた緩い球、カットボールですかね？をバックスクリーン一直線！」
「ホームランです」
「何とも嬉しい追加点が8回表に入りました」
（中略）

「8回表はワンナウトから飛騨牛しぐれくんがホームランを打ち、1点勝ち越しで5対4」
「8回裏の蓬莱高校の攻撃です」
「バッターボックスには、4番焼きカレーくんが入ります」
（中略）
「4番、5番とサードライナー、ショートライナーと打ち取って、6番バッターの生ガキくんが打席に入ります」
（中略）
「ピッチャー6球目を投げました」
「内角低めに入った渾身のストレート153km/hを力一杯に打ち返した！」
「あー、ライトスタンドまで打球が... 敵ながら見事なホームランです！」
「あーあ、またまた同点になりました」
（中略）
「続くバッターまかないくんは、三振に倒れましたが、8回裏に再びの同点」

「9回表の倒壊高校の攻撃です」
（中略）
「ツーアウトランナーなし、バッターボックスには、8番キャビアくんが入ります」
（中略）
「ピッチャー4球目を投げました」
「打者を抉る様に投げたシュートをうまくレフト線に引っ張りました！」
「打ったキャビアくんは二塁へ」
「ツーアウト、ランナー二塁で、バッターボックスには、9番麻婆豆腐くんです、高浪さん」
「野球はツーアウトからとは言いますが、麻婆豆腐くんには期待が持てます」
（中略）
「ピッチャー4球目を投げました」
「外角高めのカットボールを上手に打ち返しました！」
「打球はセカンドを超えて、外野の浅いところにポトリと」
「ただ浅すぎて、キャビアくんは帰れませんでしたが」
「でもでも、次のバッターに期待しましょう」
「ツーアウト、ランナー一塁、三塁で、バッターボックスには、1番青のりくんです」
（中略）
「ピッチャー3球目を投げました」
「外角高めのカットボールを打ちましたが、何とも力のない打球がサードへ」
「あー、サードがお手玉を！」
「ツーアウトですが、ランナー満塁になりました」
「バッターボックスには、いくらくんが入ります」
（中略）
「ピッチャー3球目を投げました」
「内角低めに落ちる非常に難しい球を打ちました... ショートゴロで9回表の攻撃は終わりました」

（中略）

「9回裏は担々麺くんが蓬莱高校打線を三者凡退に抑えて、延長戦に入ります」
「10回表は3番の飛騨牛しぐれくんから始まります」
（中略）
「飛騨牛しぐれくんが倒れて、ワンナウト」
「バッターボックスには、4番の担々麺くんが入ります」
（中略）
「ピッチャー5球目を投げました」
「甘めに入ったシンカーを打ち返しました... サードからの返球より担々麺くんの脚が速かった」
「内野安打でワンナウト一塁、バッターボックスには、5番ブリの照焼きくんです」
（中略）
「ピッチャー2球目を投げました」
「外角低めに落ちるカーブを強振したら、ショートは打球を止めるのに精一杯！」
「また内野安打でワンナウト一二塁、バッターボックスには、6番てっちりくんです」
（中略）
「ピッチャー2球目を投げました」
「ドロップカーブを引っかけた当たりはセカンドへ」
「あー、セカンドがお手玉！」
「セカンドにエラーが付きました、そしてワンナウト満塁で」
「中村くん、次は宇宙人じゃないですか！」
「高浪さん、あーそうです！ えびしんじょです！」
「えびしんじょがやる気満々で打席に入ります」
（中略）
「ピッチャー3球目を投げました」
「あー、打った瞬間でわかるホームランが！」
「何と何との満塁ホームランで9対5！」
「中村くん、僕ナゴヤドームへ帰るわw」
「そうですね、この中継も終わりましょう」
「と言うことで、よほどのことがない限り、9対5で倒壊高校が勝ちましたw」