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小説 おかず甲子園 続プロローグ

NK学園→早稲田大学→中共スポーツ

そして翌々日、世界の風来坊車道店にあの男が現れた。
高浪守義 44歳。
現在、中共スポーツおよび中共新聞で愛知・岐阜県の高校野球の取材をしている。
経歴もかなり華麗で、NK学園では正捕手として、福留孝介と共に甲子園を沸かせた。
当然野球で早稲田大学へ進学、そこでは藤井秀悟とバッテリーを組んでいた。
今でも、コウスケ、モリヨシ、シュウゴとファーストネームで呼び合う関係だ(ちなみに福留と藤井も親友)。
本人曰く、野球は大学で引退するつもりで、大学3年生から新聞社に狙いを定めて就職活動。
スポーツ呆痴の黄泉瓜新聞社、中共スポーツの中共新聞社、ダイリースポーツの阪神新聞社の3社を受験して、その中から中共新聞社に入社。
卓越した野球技術と知識から、中共ドラサンズ内でGMあるいは2軍監督の声が絶えないが、今の仕事にやりがいを感じているので、ドラサンズからは少し距離を置いている。
ただ福留がドラサンズ監督に就任した暁にはGM職を狙っているw

「西沢校長、杉下教頭、はじめまして。私、服部主筆の下でアマチュア野球記事を書かさせていただいている高浪と申します。どうかよろしくお願いいたします」
「私が西沢です。どうかよろしくお願いいたします。ツグちゃん(服部)からプロフィールは聞いたけど、めちゃくちゃ凄いですね」
「私が杉下です。どうかよろしくお願いいたします。私たちのことは西ちゃん、杉ちゃんと呼んでくれればいいよ」
「西沢校長、私大したもんじゃありませんが、高校野球だけはわかる男と自負いたしております。杉下教頭、お言葉は嬉しいのですが、上司の服部のいる手前もありますから、杉下さん、西沢さんと呼ばしてください」
「(服部曰く)挨拶もできたところで本題ですかね。高浪くんは、倒壊が甲子園の常連校になれると思いますか?」
「なれると思います。もちろん条件がありますが」
「その条件とは?」
「設備の充実は最低限必要です。照明完備のメイングラウンド、内野フィールドくらいの面積を持った黒土の室内練習場、大浴場と食堂も完備の寮、選手移動用のバスくらいは必要ですよね」
「なるほど。これはハードル高いなぁ。他には?」
「その設備を活かすために指導者が必要です。こちらは私、高浪でないと探して来れないでしょうから、責任を持って探してきます。そして見つかるまでは、私が巡回コーチ役を買ってでます」
「こっちもハードル高いなぁ。他には?」
「リトルシニアリーグで優秀な中学3年生をスポーツ推薦で入学させる必要があります」
「これもハードル高くないですか?」
「いやいや、西沢さん、杉下さん、服部主筆。そんなことはないと思いますよ。愛知県内で倒壊高校と言えば知らない人はいない。県下で野球の強豪と言えば、肉やさい高校ですが。肉やさいなんて野球が強いだけのFランク高校。今どきの高校球児は(東大以外の)6大学を目指しているんです。その6大学へ東大を含めて進学実績が十分ある倒壊高校はイメージ高いです」
「あー、なるほど」
「このスポーツ推薦入試に関しては、私高浪が初年度は責任持って行いますから、これが断トツハードル低いです」
「となると、つまるところ金と土地が一番大変だ。さあ、どうする西ちゃんw」
「さあ、どうする杉ちゃんww」
「さあ、どうするツグちゃんwww」
「さあ、どうする高浪くんwwww」
「スポンサー、探すしかないでしょ。YES! TAKATSU! の人とかw」
「あー、あー、YES! 高津先輩かwww」

YES! TAKATSU! こと高津克也先輩

「西沢さん、高津先生の連絡先分かりますか?」
「いや、分からないなぁ。なあ、杉ちゃん」
「学期中で平日昼間ならどうにか調べることできるけど。今は夏休みでかつ夜8時だから無理だな」
「高津先輩、名古屋にいるときはよく雀荘に行っていて、ググれば雀荘の電話番号も分かるんだけど」
「あ、服部主筆良いこといいますね。ちょっと高津先生のツイッター見てきます」
「あー、高津先生は東京だ」
「熊さん(内縁妻の南原恵理子)とニューオークラなう。って書いてあるしw」
「ニューオークラに電話しちゃう? でもこれやったらドン引きだよね」
「服部主筆、中共スポーツの公式ツイッターにログインできます?」
「あー、できるかもw」
「このアカウントから高津先生にDMを送ってみるんですよ」
「あー、ダメ元でやってみる」

(数分後、ピンポーンとw)
「あ、着信あったよ! 良かった。LINEのアカウントも書いてくれている。早速LINEでテレビ電話してみるよ」
(話しが長くなってしまったので、やりとりは省略しますが、高津先輩と3日後に東京で面談することになりました)

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