小説 おかず甲子園 2年目7月
センターラインを二刀流で繋げる
7月第1週月曜日 世界の風来坊錦店にて
担々麺 2年生 投手
極めて完成度の高いピッチングができる投手。更に野手としても優秀。メジャーからも熱い視線が注がれる。
「やっと、私高浪の考えていたセンターライン(捕、投、二or遊、中)を二刀流で繋ぐ構想が実現しそうです」
「あー、確かに」
「今までどこの高校でも2人や3人ならできたんだけど、4人なんて聞いたことない」
「この夏は担々麺、ふぐさしは投手専業でいいけど。夏が終わり次第、てっちりはファーストへコンバートして、担々麺、ふぐさし、あとキャビアは二or遊と中へのコンバート修行させましょう!」
「夏の大会は、まーくんがキャッチャー専業で何やねんと思わせて、秋の大会から投手四天王が全員出場ってパターンですね」
「そうです、高校野球の賞味期限上、来年の春・夏しかできませんが、インパクトはあります」
「いやー、面白いことになりました」
「ところで、誰が退団しましたか?」
「ムール貝です。まあ、僕なら勉強で立教か明治目指せるから。と諦めてくれました」
「良かったです」
夏の県大会1回戦 座古川高校戦
7月第2水曜日 NETSUDEN時計120スタジアム
試合結果は12-0で倒壊の勝利でした。キャビアが完封。
次の試合からは、しばらくふぐさしが先発します。
夏の県大会2回戦 良朝高校戦
7月第2土曜日 NETSUDEN時計120スタジアム
「勝つには勝ったけど、全然打てなかったね。監督」
「ですね、びっくりしたわ」
「あ、高浪さん!」
「来ちゃったよw 次の試合からもっとがんばってよ!」
ちなみに試合は3-2で倒壊の勝利。最後担々麺を投入するような展開に。
夏の県大会準々決勝 粘里沢学院高校戦
7月第3水曜日 NETSUDEN時計120スタジアム
「うちらしい勝ち方できたよね。GM」
「ふぐさしが完投できたし」
「あ、高浪さん!」
「良かったよ。次の試合で担々麺の実力見極めてね」
ちなみに試合は12-2で倒壊の勝利。
夏の県大会準決勝 邪道工業高校戦
7月第3土曜日 NETSUDEN時計120スタジアム
「おー!勝った。監督」
「あの邪道を16-0で完封勝利って、担々麺すごい!」
「こういうときは高浪さん、来ないね」
「まあ、このまま担々麺先発で行けということでしょ」
夏の県大会決勝 肉やさい高校戦
「おー!勝った。GM」
「肉やさい相手に14-1か。今日も担々麺完投ですし」
「あ、高浪さん!」
「こういうときに監督には面白くない話題ですが、新しい監督候補の紹介です」
むぎもち
勝つためには何でもやる采配に疑問の声が飛ぶ。26年の前の甲子園での五打席連続敬遠は良くも悪くも有名だ。
「(ごまだんご曰く)あー、元調味義塾のむぎもち監督ですか!高浪さん」
「そうです。そのむぎもちさんです」
「あー、だったら降りてもいいです。私は十分楽しまさせたし。杉下GM」
「え!そうなんですか。じゃあ、むぎもち監督と契約します」
夏の甲子園は新監督で挑みます。
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