小説 おかず甲子園 1年目7月

夏の県大会始まります

7月第1月曜日 イオンモールのコメヤ珈琲屋にて

「今週から4ヶ月、高浪さんはいなくなるけど、かしわもちさん二人でがんばりましょう」
「そうですね、杉下さんがんばりましょう」
「選手ですが、大分育ってきましたね。高浪さんはもちろんですが、かしわもちさんのおかげです」
「ありがとうございます」
「オーダーですが、キス天を1番打者に抜擢しましょう」

1年目7月第1週のオーダー
1 キス天 三
2 ハンバーグ 一
3 辛子明太子 中
4 てっちり 左
5 麻婆豆腐 投
6 カサゴ 捕 (キャプテン)
7 タンドリーチキン 右
8 アボカド 二
9 だし巻き玉子 遊
- 肉じゃが リリーフ投手

「これで県大会は戦いましょう」
「いいと思います」
「この中で3年生はカサゴだけなんですが、夏の大会終了後のこともそろそろ考えないといけないですね」
「カサゴはバッティングがいいだけにちょっと辛いですね」
「若干の戦力ダウンにはなりますね」
「ですね、でも仕方ないので、アボカドをキャッチャーにコンバートして、セカンドは味噌で埋めようと思います」
「杉下さん、肉じゃがの成長次第では、まーくん(麻婆豆腐)をキャッチャーに回すことも考えられますね」
「確かに！かしわもちさんもいいこと言いますねw」

夏の県大会1回戦 座古川高校戦

7月第2水曜日 NETSUDEN(熱田)時計120スタジアム (旧称熱田神宮球場)

注) 本当の愛知県大会は、(決勝戦以外は)10点差コールドゲームあり、出場校が190校程度もあるからの8回戦まであるんですが。このゲームの仕様は、5回戦でコールドゲームなしとなります。

試合結果ですが、まーくんと肉じゃがの完封リレーで、21-0で勝ちましたから、実況はなしw

7月第2金曜日 練習場にて

「監督、アジ一夜干しのパフォーマンスがいいねぇ」
「GM、私もそう思っていました！」
「こりゃ、オーダー変えないと」
「タンドリーチキンと交換ですかね？」
「それで行こう！」

1年目7月第2週のオーダー
1 キス天 三
2 ハンバーグ 一
3 辛子明太子 中
4 てっちり 左
5 麻婆豆腐 投
6 アジ一夜干し 右
7 カサゴ 捕 (キャプテン)
8 アボカド 二
9 だし巻き玉子 遊
- 肉じゃが リリーフ投手

夏の県大会2回戦 辛味商業高校戦

7月第2土曜日 NETSUDEN時計120スタジアム

試合結果ですが、まーくんが1失点完投で、17-1の勝利でしたから、例によって実況はなしw

夏の県大会準々決勝 鎖山学園高校戦

7月第3水曜日 NETSUDEN時計120スタジアム

試合結果ですが、まーくんが完封で、11-0の勝利でしたから、例によって実況はなしw

7月第3金曜日 練習場にて

「GM、アジ一夜干しのパフォーマンスがいいねぇ」
「監督、俺もそう思っていたよ！」
「打順入れ替えますか？ ハンバーグが4番に収まるような王道路線で行きましょう！」
「そうだな、変更しよう」

1年目7月第3週のオーダー
1 キス天 三
2 アジ一夜干し 右
3 辛子明太子 中
4 ハンバーグ 一
5 てっちり 左
6 麻婆豆腐 投
7 カサゴ 捕 (キャプテン)
8 アボカド 二
9 だし巻き玉子 遊
- 肉じゃが リリーフ投手

夏の県大会準決勝 邪道工業高校戦

7月第3土曜日 NETSUDEN時計120スタジアム

「みなさん、こんにちは。私は倒壊高校放送部の中村と申します」
「本日はYoutubeライブで実況放送をしようと思います」
「画像は倒壊のベンチ上視点からのものですが、どうかお楽しみください」
「解説は野球部万年補欠の味噌くんにお願いします」
「味噌です...　ちょっとちょっと！万年補欠はないでしょ？」
「失礼しましたw 器用貧乏の味噌くんでしたねw」
「ちょっとちょっと！まあええわorz」

「さて、対戦する邪道工業ですが、一言で言うとどういうチーム？」
「エースのポテチと4番キャッチャーキャベツ五郎がおっかないチームですw」
「なるほど」
「エースポテチを5回までに攻略できないとまず勝てません」
「打者の方も確実性は低いけど、長打はあります」
「さて、新生倒壊に立ちはだかる邪道工業との一戦始まります」

「プレーボール！」
「1回表、倒壊の攻撃が始まります」
「マウンドには邪道のエースポテチ、バッターボックスにはキス天。第1球を投げました」
「内角高めから真ん中に落ちるスローカーブを空振り、ワンストライク」
「2球目は... 140km/hは出ているか、ストレートをレフト線に流し、ツーベースヒット！」
「キス天すごいですね。味噌さん」
「そうですね、彼は特待生で入ったハートの熱い選手です」
「2番バッターはアジ一夜干し、どう繋ぐか楽しみです」
「外角高めから真ん中にシュートしたボールを打って、ピッチャフライでワンナウト。ランナーは二塁から動けません」
「初球に手を出して、これはいただけないですね」
「3番バッターは、特待生でそれも優秀な成績を修めて入った逸材、辛子明太子です」
「味噌さん、どう思いますか？」
「正直、同じ高校生には思えません。水島先生の大甲子園の中の登場人物としか思えませんw」
「その辛子明太子に対するのは、こちらも高校生離れした逸材ポテチ」
「第1球を投げました... 低めのスライダーをひっかけて、セカンドゴロでツーアウト。ランナーはその間に三塁へ」
「これもいただけませんが、ポテチ攻略への焦りもあるんでしょうね」
「それはあると思います」
「4番バッターも、特待生の中でも優秀な逸材、ハンバーグです」
「ハンバーグをポテチが抑えるのか、ハンバーグがポテチに打ち勝つのか？」
「第1球を投げました... 同じくスライダーをひっかけて、ピッチャーゴロでスリーアウト」
「あーあ、残念でした。3番、4番が打って、5番てっちり、6番まーくんに繋がる展開を期待したのですが」
「そんなに上手くはいかないですよw」

「倒壊の守備位置の紹介をします」
「キャッチャーは、みんなのまとめ役3年生のカサゴ」
「ファーストは、期待の特待生2年生のハンバーグ」
「セカンドは、特待生2年生のアボカド。彼は守備で魅せてくれそうです」
「サードは、特待生1年生で切り込み隊長のキス天」
「ショートは、プロパー2年生の意地を見せるか！80点主義の9番バッターだし巻き玉子」
「レフトは、期待の特待生1年生だけど、ポテチやキャベツ五郎顔負けの強面でもあるてっちりがいます！」
「センターは、攻走守すべてがパーフェクトの特待生1年生のスーパースター辛子明太子」
「レフトは、一晩寝かせれば即戦力、特待生1年生の中では目立たない存在でしたが、ちゃっかり2番バッターを務めているアジ一夜干し」

「そしてマウンドには、我々の大エース特待生1年生のまーくんです」
「1回裏、邪道の攻撃が始まります」
「我らがまーくん、邪道の1番バッターたこやきに第1球を投げました」
「スライダーが外角高めに外れ、ボール」
「第2球はシュートが内角高めに外れ、ツーボール」
「第3球はスライダーが外角低めに決まり、ストライク。ツーボール、ワンストライク」
「第4球は高めのシュートを打ち、ファール。ツーボール、ツーストライク」
「第5球は低めのスライダーを打ち、センターフライ。ワンナウト」
「2番バッター塩ラーメンが打席に入りました」
「第1球を投げました。内角低めにストライク。ワンストライク」
「このボールはスプリットなんですかね？」
「そうです、変化球を幅広く投げます」
「第2球を投げました。内角にずばっと150km/h近い球が。ワンボール、ワンストライク」
「第3球はすっぽ抜け、キャッチャーは取れません。ツーボール、ワンストライク」
「第4球はカットボールですかね？外角球を打ち、ライト前ヒット。ワンナウト、ランナー一塁」
「ちょっと怖いバッターが出てきました。3番打者の油そばです」
「第1球を投げました。シュートが低めに決まり、ストライク。ワンストライク」
「第2球はチェンジアップですかね？外角高めに外れ、ワンボール、ワンストライク」
「第3球は内角高めから落ちるスライダーが落ち切らなくボールで、ツーボール、ワンストライク」
「第4球は外角からのカーブが決まり、ツーボール、ツーストライク」
「第5球は高めからのカーブを打ち上げて、レフトフライでツーアウト。ランナーは一塁から動けません」
「一番怖いバッターが出てきました。4番打者のキャベツ五郎です」
「第1球を投げました。スライダーが外角高めに外れ、ワンボール」
「その間に1塁ランナー塩ラーメンはスタートを切っていたので二塁へ。盗塁成功」
「第2球は内角フォークボールが落ち切らなくストライク。ワンボール、ワンストライク」
「第3球は内角低めのカットボールが決まりストライク。ワンボール、ツーストライク」
「一応はキャベツ太郎を追い込みました」
「第4球は落ち切らない外角フォークボールを叩いて、レフト線へ見事なツーベースヒット。ランナー塩ラーメンが帰り、1点が」
「残念ながら、先制点は邪道です」
「まーくん、気を取り戻してください。5番バッターはもんじゃ焼きです」
「第1球を投げました。スプリットが低めに決まりストライク... あれ？二塁ランナーのキャベツ五郎がスタートを切っている」
「すかさずカサゴが三塁へ投げて、スリーアウト！」
「あっけなく邪道の攻撃は終わりましたが、1対0で邪道がリードです」

（なんて書いていると日が暮れるので、お互いが逆転するイニング、それも試合が動く場面だけ書くようにします）

「3回表の倒壊の攻撃です。依然として邪道のリードで1対0」
「この回も1番キス天からの攻撃です。初回と違って、クリーンナップが打ってくれるのか？」

「（1番キス天への）5球目は（ポテチの）低めスプリットを1回同様上手く流してレフト前ヒット。ノーアウト、ランナー一塁」
「2番バッターのアジ一夜干しが打席に入りました」
「第1球を投げました。スライダーが外角高めに外れて、ワンボール」
「第2球はストレートが低めに決まり、ストライク... とその間に、キス天は二塁へ。盗塁成功」
（中略）
「第6球は外角高めに来たスライダーを打ちあげて、ファーストフライでワンナウト。ランナーはそのまま二塁にキス天」

「（3番辛子明太子への）5球目は外角低めのストレートを空振り三振でツーアウト」
「その間に二塁ランナーのイカ天は三塁に達していたので、盗塁成功。ツーアウトながらランナー三塁」
「4番バッターのハンバーグが打席へ。1回表と全く同じ展開になりました。ぜひとも4番らしくランナーを返して、5番のてっちりに繋いで欲しいところです」

「（4番ハンバーグへの）3球目はスローカーブを見事にポテチへ打ち返しました！ピッチャー返しの内野安打でランナーイカ天は楽々ホームへ。1対1の同点に」
「ツーアウト、ランナー一塁で、打席は5番てっちり」
「逆転できると嬉しいですよね」
「てっちりくん！打ってくれ！」
「... と第1球のスローカーブを打ち上げて、キャッチャーフライでスリーアウト」

「4回表の倒壊の攻撃です。現在1対1の同点です」

「ワンナウト、ランナーなしで、打席には7番キャプテンのカサゴが入ります」
「第1球目を... あ！打ちました！レフトスタンドにホームラン！」
「倒壊逆転に成功！2対1になりました！」
「打ったのは、スプリットでしょうか？」
「だと思います」

「4回裏の邪道の攻撃です。倒壊のリードで2対1です」
「打席には2番塩ラーメンが入ります」
（中略）
「第4球は... あーあ、打ちました。ライトスタンドにホームラン」
「打ったのはスプリット？」
「だと思います」
「とほほですが、右バッターかさご、左バッター塩ラーメンの違いはありますが、共にライナー性のホームランを打って、再びの同点。2対2」

「5回表の倒壊の攻撃です。現在2対2の同点です」
「バッターボックスには、今日絶好調の1番キス天が入ります」
（中略）
「第4球は、今度は内角高めのやや難しい球を引っ張ってのライト前ヒット！猛打賞です」
「2番バッターのアジ一夜干しが打席に入りました」
（中略）
「第3球はシュートが内角低めの手を出せないところに決まり... またまた盗塁成功、キス天は二塁へ」
「第4球は外角低めのスプリットを上手く叩いて、センター前ヒット！」
「ノーアウトで一三塁という絶好のチャンスで、天才打者の3番辛子明太子がバッターボックスへ」
「第1球は内角低めにカーブが決まってストライク」
「第2球はストレートが低めに決まってツーストライク、追い込まれましたが... 一塁ランナーのアジ一夜干しが盗塁成功」
「第3球はスプリットが外角低めに外れて、ワンボール、ツーストライク」
「第4球は内角スプリットを綺麗に打ってセンター前ヒット！3点目が入りました」
「再逆転に成功して、ノーアウトで再びのランナー一三塁で、打席には頼れる4番バッターハンバーグが入ります」
「第1球はカーブがワンバウンドして、ワンボール。その間に一塁ランナーの辛子明太子は悠々二塁へ」
（中略）
「第5球は落ち切らなかったスローカーブを叩き、ぼてぼての当たりだったんですが、二塁手がホームへ投げたが間に合わず、フィルダースチョイスで4点目が入りました」
「三塁ランナーは辛子明太子、一塁ランナーはハンバーグという展開で、打席には5番てっちりが入ります。依然としてノーアウト、一三塁です」
「ここで邪道はポテチを早々諦めて、カレーパンにピッチャー交代です」
「5回までにポテチ攻略は達成できました。ぜひとも勝ってもらいたい」
「勝ちたいです」
「第1球を投げました。外角フォークがあまり落ちずにストライク」
「第2球は内角ストレートを引っ張って、レフト前ヒットで更に1点。5対2」
「依然として、ノーアウトの一三塁。三塁ランナーはハンバーグ、一塁ランナーは打ったてっちりです」
「バッターは倒壊の絶対エースの6番まーくん、本日初めてのチャンス打席です」
（中略）
「第5球は外角ストレートを打ち上げて、レフトフライでワンナウト」
「でも、まだまだランナー一三塁です」
「まーくんと黄金バッテリーを組んでいる。前の打席ではホームランを打っている7番カサゴキャプテンが打席に入ります」
「初球、外角低めの難しいストレートを見事にセンター前に打ち返しました」
「あー、ファーストランナーのてっちりがホームへ突っ込む！」
「本塁クロスプレーだ！」
「残念ながら、アウトでした。ということで、1点追加の6対2」
「ツーアウト、1塁。ランナーはカサゴです。バッターは8番アボカド」
（中略）
「第3球は外角低めストレートをぼてぼての当たりで、セカンドエラー」
「ツーアウトながら、一二塁になりました」
「続くバッターは80点主義の9番バッターだし巻き玉子」
（中略）
「第5球はストレート高めを見送り三振」

「4点リードで余裕かと思ったのですが、5回裏にさっそくまーくんが捕まっています」
「ワンナウト一二塁で、バッターボックスには9番ナポリタン」
「いやー、これが強豪校なんでしょうか？」
「なんでしょうね。知らんけどw」
「第5球は内角に鋭く落ちたフォークをレフト線に鋭く打ち返しツーベースヒット、1点返しました」
「6対3でワンナウト、二三塁。次のバッターは1番たこやき」
（中略）
「第4球は外角低めに鋭く落ちたカーブをライト線に上手に流してツーベースヒット、更に2点返しました」
「6対5でワンナウト、二塁。次のバッターは2番塩ラーメン」
（中略）
「第6球はあまり落ちなかったフォークを何となく打って、セカンドゴロでツーアウト。その間にランナーは三塁へ」
「6対5でツーアウト、三塁。次のバッターは3番油そば」
「第1球は外角から入ってきたカーブに差し込まれてファール。ワンストライク」
「第2球は内角低めのストレートを打って、ピッチャーゴロでスリーアウト」
「いやー、倒壊が打てば、必ず打ち返す邪道は怖いです」

「6回表の倒壊の攻撃です。6対5で倒壊が1点のリード」
「この回も打順良く、今日は猛打賞の1番キス天から始まります」
「第1球を投げました。外角高めストレートをポーンと上げて、セカンドフライでワンナウト」
「2番アジ一夜干しが打席に入ります」
（中略）
「第4球はこれも外れてストレートのフォアボール。ワンナウト、ランナー一塁です」
「3番辛子明太子が打席に入ります」
（中略）
「第3球は今一つ曲がらないカーブを打ったんですが、平凡なセカンドゴロ... あれ？ファーストへ投げられない。フィルダースチョイスで一二塁」
「ワンナウト、一二塁で、我々の4番ハンバーグが打席に入ります」
（中略）
「第4球は内角ストレートを的確に引っ張ったんですが、不運なことにファーストライナー。ツーアウト、一二塁に」
「続くバッターは、5番てっちりです」
（中略）
「第4球は外角へ逃げるスライダーを及び腰で打ったら、サードへ」
「おっと、サードお手玉w サードエラーでツーアウト、満塁」
「満塁の場面で、我らのエース、6番まーくんです」
（中略）
「第3球は内角フォークを打ったんですが、セカンドゴロ。あーあ」

「チャンスの後にピンチありと言いますが、そうならないことを祈るばかりの6回裏です」
「邪道の攻撃です。6対5で倒壊のリード」
「バッターボックスには4番キャベツ五郎が入ります」
「第1球は内角低めにチェンジアップが決まり、ワンストライク」
「第2球は落ちるスライダーを引っかけて、ピッチャーゴロ。ワンナウト」
「続くバッターは、5番もんじゃ焼きです」
（中略）
「第4球は外角高めからのスライダーを上手に打ち返して、センター前ヒット。ワンナウト、一塁」
「続くバッターは、6番べビスタです」
「第1球は外角へ逃げるスライダーにバットが当たり、弱い打球がサード方向へ。あ、一塁へも二塁へも投げられません。内野安打。ワンナウト、一二塁」
「あー、まーくん最大のピンチ。投球数も99球に達しています。あー、味噌さん」
「後続を抑えられないと、ピッチャー交代ですね」
「続くバッターは、7番ブタメソです」
（中略）
「第3球は緩いチェンジアップを手堅くバントして、ツーアウト、二三塁」
「同点のランナーが三塁、逆転のランナーが二塁という倒壊にとっては非常にいやーな状況になりました」
「次のバッターを抑えないと、まーくん降板ですね」
「続くバッターは、ポテチ降板後のピッチャー、8番カレーパンです」
「バッティングがいいとは思いませんが、前の打席もヒットを打っているからいやーな感じです」
（中略）
「第3球は内角高めのチェンジアップをライト線に上手に流してツーベースヒット。2点追加で邪道が逆転しました！」
「ここでまーくん降板です。5回2/3で105球の熱投でした。お疲れ様です」
「変わるピッチャーは肉じゃがです。味噌さん肉じゃがはどうですか？」
「球速とフォークはそこそこあるピッチャーです。後続は断ち切れると思います」
「依然として、ツーアウト二塁。次のバッターは9番ナポリタンです」
（中略）
「第5球は外角ストレートをこれまた見事にライト線に流してツーベースヒット。1点追加で邪道は8点目、8対6で邪道のリードです」
「これお客さん的にはゾクゾクするいい試合なんですが、我々にはゾクゾク悪寒がしますw」
「依然として、ツーアウト二塁。次のバッターは1番に戻り、たこやきです」
（中略）
「第4球は内角低めに落ちるカーブを空振りして三振で、長くて重い6回裏、邪道の攻撃が終わりました」

「7回表の倒壊の攻撃です。8対6で邪道のリード、さて倒壊は追いつくのか」

「あー、ツーアウトでランナーなしです。このイニングでの同点や逆転はなさそうです」
「いやいや分かりませんよ」
「バッターボックスには9番だし巻き玉子が入ります」
（中略）
「第3球は内角ストレートをセンター方向へ大きい当たり！フェンス直撃のツーベースヒットで、ツーアウトながらランナー二塁」
「今日の初ヒットが4打席目、まさに80点主義の男です」
「続くバッターは本日の絶好調男、キス天です」
「ホームランなら同点ですよ、中村さん」
「そうです！ここはホームランに期待しましょう！」
（中略）
「第3球は外角高めから入ってきたスライダーをこれまたセンター方向へ大きい当たりでツーベースヒット！」
「広角打法で4本目のヒットは本日初打点。1点返しました」
「依然としてツーアウト二塁です。続くバッターはアジ一夜干しです」
（中略）
「第5球は中途半端なスライダーを叩き、レフト前ヒット。アジ一夜干しが繋ぐバッティングをしました」
「同点のランナーを三塁に進めて、ツーアウト一三塁」
「ここで倒壊のスーパースター、3番辛子明太子が打席に入ります」
（中略）
「第4球は... すっぽ抜けが！これはキャッチャー取れません。パスボールで、キス天がホームへ還り、倒壊同点に！」
「一塁ランナーのアジ一夜干しは二塁へ。ツーアウトながら、逆転のランナーが二塁にいる展開」
「辛子明太子くんがここで打ったら、ネ申ですねw」
「第5球を打ちました！大きい当たりなんですが、距離が少し足りなくライトフライ。それでも同点に追いつきました」

「9回表の倒壊の攻撃です。8対8の同点、この回にどんなことをしてでも1点は取りたいものです」
「バッターは、今日はホームランもタイムリーヒットも打って、打点2の頼れるキャプテンカサゴから始まります」
（中略）
（注: 邪道のピッチャーは8回からポテフラに変わっています）
「第5球は中途半端なスライダーを強い当たりでショート強襲ヒットにしました！」
「ノーアウト、ランナー一塁。打席には8番アボカドが入ります」
（中略）
「第3球は内角低めに大きく外れるカーブですが... あ、ランナーが飛び出しているぞ！」
「すかさず二塁へ投げて、盗塁失敗」
「よく分からないプレイです。何かサイン出ていたんしょうか？」
「私にも分かりません」
（中略）
「第6球は外角高めの120km/hしか出ていないストレートを空ぶって、アボカドは三振。ツーアウト、ランナーなしになりました」
「送りバントでもしとけばいいと、私なんか思いますが、味噌さんは？」
「全く同感です」
「でも奇跡を信じましょう！次のバッターは、前の打席に奇跡を起こした80点主義の男、9番だし巻き玉子です」
（中略）
「第4球は曲がらないスライダーでこれまたボール。ストレートのフォアボールです。ランナー一塁」
「奇跡が起こるかもですね」
「続くバッターは今日の絶好調男、1番キス天です」
「ピッチャーポテフラ、第一球を投げました！」
「何と！流し打ちで非常に大きい当たりが！ホームランです！2点が入りました！」
「ベンチは大騒ぎです！！」

「（9回裏も）ツーアウトまでは簡単に取れたのですが、1番たこやき、2番塩ラーメンと連打を浴びて、ツーアウト一二塁です」
「バッターボックスは、代打ペペロンチーノです」
「万が一ホームランを打たれるとサヨナラ負けになります」
「ピッチャー肉じゃが、第一球を投げました！」
「セカンドへ弱い打球が。セカンドアボカドが一塁ランナーにタッチしてゲームセット！」
「倒壊が邪道に10対8で勝利しました！」

いやー、書いていて疲れましたわ。PCで書くと文字数が出るんですが。
（ここまでで）9460文字らしい。
読むほうも大変でしょうから、実況はこれが最初で最後ですw

夏の県大会決勝 肉やさい高校戦

7月第4月曜日 NETSUDEN時計120スタジアム

「GM、試合に勝てましたね！」
「監督、ほっとしました」
「そういや、高浪SAは日夜取材しているはずなのに...」
「GM！監督！選手諸君！おめでとうございます！私、高浪が記者としてやってまいりました！」
「おー！高浪さん！俺たちやったよ！」
「で、今まで勝っても取材来なかったのはなぜ？」
「それはね、倒壊高校が「本物」じゃなかったら、取材対象じゃないからだよ」
「でも、愛知の強豪 肉やさいと、真の強豪 邪道工業に勝てたから、これからは倒壊も愛知の強豪校として認めるよ」
「ありがとうございます」
「来月限りで引退予定のカサゴを中心に、共に1年生の絶対的エースのまーくんと、スーパースター辛子明太子の活躍がすばらしい」
「さて、選手諸君を労いたいというか、仕事で取材しないといけないので試合に出た10人を集めてくれ」
「はい、SA... じゃなく高浪記者！」

「それでは試合を振り返ってみます」
「まずは8回を1失点のナイスピッチングのまーくん、おめでとう」
「ありがとうございます」
「次は11点も取って、圧勝だった倒壊打線もおめでとう」
「ありがとうございます」

「それでは、2回のハンバーグくんのホームランはどんな感じで打ったの？」
「流してレフトスタンドに飛び込んだのは、自分でもびっくりでした」
「そしてツーアウトからツーベースで出塁したカサゴくんをライト前ヒットで返したアボカドくんは、どんな感じで？」
「ちょっと振り遅れたんですが、思い切り振ったらライト前にボールが落ちてくれて。ラッキーでした」
「そして続く、だし巻き玉子くんもツーベースヒットで返した」
「あれは右に流そうと狙いました。2点入っていたから、プレッシャーはなかったです」

「3回はワンナウト満塁でまーくんに回ってきて、相手のパスボールで1点入り、結局三振に終わったんですが」
「3点もリードできれば、今日の自分の出来なら勝てると思ったので、思い切って空振りしました」
「そしてカサゴくんがライト前ヒットを打ち、追加点を」
「負けたら、僕は即引退ですので、あー仕事ができたとうれしかったです」
「で、二塁ランナーだったてっちりくんがホームで憤死」
「4点リードなので、思い切って突っ込みましたが。辛子明太子じゃないから間に合いませんでしたw」

「4回のキス天くんのホームランも見事でした」
「点差が開いていますので、塁に出るというよりは大きいのを狙いました」
「5回は再びまーくんに大チャンスが。ワンナウト二三塁でのバッターボックスはうれしいもんでしょ？」
「正直うれしいですね。サードへぼてぼての当たりだったんですが、内野安打で」
「そして満塁でカサゴくん」
「まーくん以上にぼてぼての当たりだったんですが、ファーストゴロでファーストにカバーがいなかったので、追加点がw」
「この後のアボカドくん、だし巻き玉子くんの空振り三振も悪くなったですよ」
「ありがとうございます(苦笑)」

「6回もまたまた大チャンスでまーくん。今度はお見事でした」
「打球がセカンドの頭を超えたときはうれしかったです」
「そしてカサゴくん、デッドボールで再びツーアウト満塁」
「いやー、痛くないデッドボールってあるんですねw」
「そしてアボカドくん、今度は三振ではなく...」
「3点タイムリーのツーベースヒットはめっちゃうれしかったです！」
「そしてまーくん、7回の肉やさいの攻撃で1点失点したのですが。8回の登板は志願ですか？」
「そうです。7回が終わった時点で、GMから「8回からは肉じゃがを調整登板」と言って来たんですが、いやいや「調整登板は1イニングでもいいでしょ。8回は僕が投げます」と言い返しましたw」

「そして監督、今日のまとめですが」
「本当にみんなよくやっています。名前は出なかったけど、辛子明太子もてっちりも繋ぐ野球ができています。その辛子明太子もてっちりも、そしてまーくんも1年生。KKコンビのときのNK学園の再来になれるようにがんばります」
「ありがとうございます。いい記事が書けそうです」

いやー、書いていて疲れましたわ。PCで書くと文字数が出るんですが。
（ここまでで）11250文字らしい。
読むほうも大変でしょうから、取材もたまにしかやりません（と言うか省略しまくる）