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寝台新幹線を考えてみる(前提条件編)

レイルファンの夢として非常に根強い「寝台新幹線」。
中国へ行けば普通に走っているんですが、日本でこそ実現して欲しいものです。需要はあるに決まっているんですが...

夜行新幹線が実現しない理由

深夜帯に線路保守作業を行っているので、深夜帯走行が難しいのが最大の理由。
もう一つの大きな理由が、騒音問題で深夜帯に高速運転が難しい。
結局のところ「深夜帯走行が難しい」と言うのが、実現しない理由です。

夜行新幹線を実現させるには...

大きく分けて二つの考えに行きつきます。

一つの考えは、深夜帯に走行をしない考え
これなら簡単に実現するのですが、深夜帯(0時00分~6時00分)に1mも進めない電車ってどうよ!と私は思うほうですがw

もう一つの考えが、深夜帯に低速で走らせる考え
こちらは難題があるんですが、(私が)想定している運転区間なら解決可能なんですよね。こちらの説明は想定時刻表を見ながら行います。

深夜帯走行をしないのが、いまいちな理由

この小論文の内容で説明しますが、寝台列車として一番美味しいタイムゾーンがありまして、

新幹線は基本的に大都市間を結ぶ交通機関であるため、都市間移動の主たる利用者であるビジネス利用を考慮した発着時間帯であることが望まれる。このためには、次のような事項を考慮する必要がある。
(ⅰ)企業等の終業後に出発し、始業前に到着。
(ⅱ)通常の新幹線や航空便の最終便後に出発し、始発便前に到着。
(ⅲ)就寝時刻前に出発し、起床時刻後に到着。
(ⅳ)保守(0~6時)開始前に出発し、終了後に到着。
以上より、まず、文献の「正規の職員・従業員」の平均帰宅時刻の19時44分から通勤時間53分を差し引き、これに駅へのアクセスや準備等のための60分を加えた19時51分を適切な出発時間帯の始点とした。また、平均就寝時刻の30分前の23時03分を適切な出発時間帯の終点とした。
同様に、適切な到着時間帯の始点は、平均起床時刻6時39分の30分後の7時09分、終点は企業等の始業時刻を9時と仮定し、新幹線からのイグレス時間30分を差し引いた8時30分とした。これより、適切な時間帯に発着するには、図2のように深夜の停車を除いた走行時間は125~398分である必要がある。

そして、寝台新幹線電車はE4系をベースにしたものを想定しているので、表定速度は180km/h程度に落ち着くはず。
そうなると適切な運転距離は375~1198kmになるので、東京から鹿児島中央まで1325.9kmをカバーすることは難しいです。

深夜帯を低速走行した場合

深夜帯を最高速度120km/hで走行させた場合、表定速度は90km/h程度になります。そうなると、6時間×90km/hで540kmを走ることができるから、適切な運転距離は915~1738kmになります。
東京から鹿児島中央まではもちろんのこと、札幌から北陸新幹線経由で新大阪、あるいは東海道新幹線経由で岡山までカバーできます。

想定運転区間

一番考えられるのは、東海道・山陽・九州新幹線経由で、東京から鹿児島中央まで
次に考えられるのは、北陸・東北・北海道新幹線経由で、新大阪から札幌まで
あとは、東北・北海道新幹線経由で、東京から札幌まで

但し、大苦戦が予想される北海道新幹線の起死回生策は、実はALFA-X型新幹線電車を用いた(寝台新幹線ではない)夜行新幹線ではないかと考えています。

ということで、想定運転区間は東京~鹿児島中央で考えます。

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