小説 おかず甲子園 0年目11月
高浪SA 杉下GM かしわもち監督
11月某日(日) 練習場最寄りのイオンモール内のまるわ食堂
「杉下さん、寮付きの練習場完成おめでとうございます!」
「かしわもちさん、監督就任おめでとうございます!」
「ありがとうございます。高浪さん、かしわもちさん、これからジャンボエビフライを肴に祝杯あげましょう!」
「高浪さん、杉下さん、乾杯!」
「杉下さんは、チーム編成を責任持ってやってください。一番重要なのは、学年ごとと守備位置ごとの戦力分析です。会社の人事部、高校の教員配置と同じですから、現在教頭の杉下さんは適任者です」
「がんばります」
「ですので、毎週1回は現場に顔を出してください」
「かしこまりました」
「かしわもちさんは、こう言っちゃ何ですが、ずぶの素人ですw 私が僭越ながら指導しますから、毎晩選手の練習に付き合って、現状把握をしてください」
「かしこまりました」
「ただ試合のあるときは、私は100%忙しいので、試合の采配は監督の仕事です。甲子園に行くも行かないもあなた次第です」
「責任重大だけど、がんばります」
「私は、僭越ながらお二人へのアドバイスと選手への技術指導を行います」
「はい」
「忙しくない週は毎週月曜日に顔を出します。杉下さんも月曜日に練習場へ来てください」
「かしこまりました」
「私は練習場では選手への技術指導と、かしわもち監督への聴取を行い、この週の練習メニューの策定を行います。忙しいときは、LINEでやりとりしましょう。選手への技術指導は難しいけど」
「かしこまりました」
「それとリトルシニアのチームやライバル高校で有望な選手を見つけたら、逐次杉下GMに報告します」
「ありがとうございます」
「太字部分がこのゲームの肝ですよw」
「www」
初期メンバー
11月某日(月) 練習場にて
「選手諸君、練習場へようこそ。今日から倒壊高校野球部2.0のスタートです。ここにいる18名の選手諸君は、全寮制野球漬け生活を始めることになりました。今日からは毎日、かしわもち監督と寝食含めて共に行い、高浪SA(シニアアドバイザー)の指導の下で、立派な高校球児になれるようにがんばってください」
「杉下GMから紹介されたかしわもちです。私は恥ずかしながら、新型コロナの影響で失業中の身を杉下GMと高浪SAに救ってもらった人です。大したことはできませんが、選手諸君とがんばって行きます」
「杉下GMから紹介された高校野球馬鹿の高浪です。私は野球馬鹿高校から早稲田大学、そして名古屋じゃ知らない人がいない一流企業で一定のポジションを築いている成功者です。馬鹿も極めれば、才能です。選手諸君の指導はときには厳しいものになるかと思いますが、がんばって行きましょう」
「監督、ちょっと」
「GM、どうされましたか?」
「今日は私と高浪SAの練習後の晩飯キャンセルな」
「かしこまりました」
「SAとひそひそ話がしたいもんでごめんな」
「分かります」
「来週からは一緒に摂るけど、今夜は晩酌控えめで選手と親睦図ってちょうだい」
11月某日(月) 世界の風来坊名駅店
「俺と高浪さんはやっぱり手羽先だよな」
「そうですね、私も手羽先がないとw」
「記念すべき第一回編成会議は手羽先とハイボールでw」
「私たちにはこれがお似合いですw」
「さて本題に行きましょう」
選手リスト
選手名 学年 守備位置 能力値
肉じゃが 高1 投手 D
ブロッコリー 高2 投手 E
タン塩 中3 投手 F
揚げ出し豆腐 中3 投手 F
カサゴ 高2 捕手 D
うど 高2 捕手 F
ブイヨン 高1 捕手 F
カニ 中3 捕手 F
味噌 中3 ⭐︎ E
(⭐︎ 現在一塁手で考えているが、
捕手、内野、外野すべて守れる)
みる貝 高1 内野手 E
だし巻き玉子 高1 内野手 E
クエ 中3 内野手 F
中華あんかけ 中3 内野手 F
しいたけ 中3 内野手 F
白身魚のポワレ 高2 外野手 D
サイコロステーキ 中3 外野手 E
ムール貝 中3 外野手 F
中華だし 高1 外野手 F
「以上です」
「中学3年生の味噌って選手はいいんじゃないの?」
「野手ならどこでも守れるってことですか?」
「そうです。こう言う選手はセレクションでもまず出てこない」
「基本的には能力値の低い、高1、高2は切る方向で考えてください」
「キャッチャーのうど、ブイヨンは典型例ですね」
「その通りです」
「ピッチャーのブロッコリーもか」
「あとは、セレクションの結果次第ですね」