独身女「人肌が恋しい、彼氏が欲しい」
可愛い後輩ちゃんとお茶している時に言われた言葉。
「人肌が恋しくなりませんか?」
「あ〜、彼氏欲しいなあ」
そう言って一週間後、後輩ちゃんは彼氏をゲットしていた。
「先輩!彼氏できましたぁ〜!」
ニコッと笑う後輩ちゃんは嬉しそうで可愛くて、私は
人肌が恋しくなる現象について真剣に考え始めた。
たしかに、ふとした時に寄りかかれる肩も無ければ、歩いてる時に握る手もない。
別れ際にぎゅっとハグできる体も隣にあるわけではない。
人肌…
私は部屋の中で一人、試しに壁にコテン、と頭を預けてみた。
まるでパートナーの肩に寄り添うように。
硬い、壁は硬かった。そして痛い。
そうよな…何年も相手がいない自分ならともかく、定期的に恋人ができている後輩ちゃんは人肌に慣れているのだ。
人肌恋しくなる気持ちも分からなくはない。
そして、私はペットを飼っているわけでもないので自分以外で体温を感じるようなものは部屋にはない。
恒温動物は私しかいないのだ。
この三連休、私は床に寝そべりながらスマホで無意識のうちに
『抱き枕 抱かれ枕』を検索していた。
『まるでハグされているみたい』
『包み込まれることによってリラックス効果があります』
何だか悲しくなってきた。
三連休予定なし独身アラサー女が部屋で壁に頭打ち付けながら、人肌を意識して抱き枕を検索する構図よ。
そのうち、人肌を感じられる抱き枕とか腕枕みたいなの開発してくれませんかね?
独身女のために。
あ、なければ私が開発すればいいのか?(ダニの温床になりそうな気もするが…)
いつか、自分の隣に恒温動物はいるんだろうか…。
無機質な冷たい壁から温かい人肌に変わる日は来るのか…。
…少し人肌が恋しくなってきてしまった気がする。
以上、人肌とは無縁の独身女のぼやき。
明日から働く皆、生きろよ。健闘を祈る。