【読書レポ】自分のために書いていい、という安心
毎日更新すると豪語しておいて、1週間程更新していなかった。書きたいことは山ほどあったのに書けなかった理由は「文章を書く意味」を考え込んでしまったからだ。記念すべき第1回目のnoteでは「大切な友人ふたりのために書きます!」と興奮ぎみに宣言した。
確かに友人が私の背中を押してくれた。しかしこのnoteは、友人に向けて書いている訳ではない。当初は、思っていることを口に出すのが苦手な自分が、飲み込んだ言葉やくだらない脳内を外に出してみようと思い書き始めた。つまり自己満。しかし、他人のを読めば美しい文章に打ちひしがれるし、私の考えなんてしょーもないなーと思うし、本当にこれでいいのだろうか?と考えるようになってしまった。私って真面目。
そんな時、Amazonで保湿シートマスクをポチった後、たまたまこの本がおすすめに出てきた。『書きたいことを、書けばいい』とか『思いのままを、書けばいい』だったらなびいてない。『読みたいことを、書けばいい』だから買った。読みたいことだったら、たくさんある!と思ったからだ。
この本のいいところ
①文字が少なく簡潔
②クスッと笑える
③文章術ではなく「書くための考え方」がわかる
久しぶりに新刊を定価で買ったのだが(メルカリ様、ブックオフ樣、いつもお世話になっております)、購入してよかった。まず、構成はこんな感じ。
ご覧の通り文字が大きい。14ptくらいありそうだ。余白も十分。このように見た目がスカスカな本は、大抵内容もスカスカでがっかりするものが多い。しかしこの本は、簡潔に書かれているから文字が少ないのだ。「無駄な記述を徹底的に排除したつくりになっている」と本書にも書いてある。そして、とにかく、面白い!!
クスッとしてしまうワードが、3ページに1回は登場する。そして気を抜いていると、詩的な文章の美しさにやられたりする。
ぐさっときた文章
特段の新しいものの見方も疑問もなく、読み手でかまわないなら、読み手でいよう。どこかで読んだ内容を苦労して文章にしてもだれも読まないし、自分も楽しくない。
「言いたいことを書いている人がいない=読み手として読みたいものを書く」というのが出発点!ということ。ななななるほど。。。
つまらない人間とは「自分の内面を語る人」。
心象を語るためには、事象を提示して興味を持ってもらわなければならない
痛い!痛すぎて目を背けたい。私に足りないのはこれだ。事象を書くこと(本やアニメのあらすじ等)に苦手意識がある。これを克服せねばならない。
私が読みたいこと(つまり書きたいこと)
音楽、映画、本、アニメ等多岐に渡る作品のなかで、見出した共通点(価値観や背景)
『蜂蜜と雷遠』の風間塵と『ピアノの森』の一ノ瀬海の共通点について、ずっと書きたいとは思っているのだが。。
マルチ・ポテンシャライトとしての仕事の探し方
こんな働き方があるんだ!と感動したのもつかの間、職探しまじでつらみ。新しい概念だから情報もまだ少ない。マルチ・ポテンシャライトってなに?という方はこちら。
HSPが落ち込んだ時に励ます言葉
HSPとはHighly Sensitive Personの略で、生まれつき刺激に敏感で、周りからの刺激を過度に受け取ってしまう人のことを指す。繊細であることはわかったけれど、しんどいもんはしんどい。励まされたい。
最後に「本当の自己満で書こう」
冒頭にも書いたように、私は書くことの意味について考え悩んでいた。その答えが本書にあった。自分が読みたいことを書く。そして、読者第1号の自分を喜ばせる。これは本当の意味での「自己満足」である。自己満でいいのだ。何かのために、誰かのために、なんて大きな目的はいらない。自分が読みたくて、読んだら楽しくて、だから書く。これでいい。ちょっと安心できる、そんな本であった。