ミリシタに必要なメモリはどれくらい?
こんにちは。のんのんです。
4/20にAppleから新型iPadProの発表がありましたね。
今まで搭載されていたSoCであるAシリーズのチップから一新され、最新のMacBookやiMacに搭載されているM1チップが搭載されることになりました。
タブレットと言えども、もはやPC並の処理性能になることが予想されます。
従来のA12ZBionicとの比較で、処理性能は5割アップしてGPU性能は4割向上しているとのことです。
既にM1が搭載された最新Macbook Airと第4世代iPadProのAntutuベンチマーク結果が出ていました。
PC対タブレットなので厳密な比較にはなっていませんが、ざっと見た限りCPU性能は約51%、GPU性能は約44%の成長、総合性能は約48%の成長とAppleの発表はあながちウソではなさそうです。
第3世代iPadProから第4世代iPadProの進化は微々たるものでしたが、今回のは大幅なアップデートと言っても過言ではなく、単にゲーム端末として利用する方もクリエイターとして作業する方にも買い替えの選択としては十分アリと言えるでしょう。
今回発売されるiPadPro(以下Pro5といいます)は第3世代と同様に内部ストレージ量によってメモリが8GB/16GBと分かれているとのこと。
ストレージが128/256/512GBのモデルではメモリは8GB、1/2TBのモデルでは16GBとなっているようです。
さて、ここで話題に上がるのが恒例、イベランするならメモリが大きいモデルを買った方がいいのか?という疑問です。
第3世代発表時もメモリ6GBを求めて1TBストレージモデルを買っていた方もいましたしね。。
今回はその疑問について自分なりの検証をして、どのモデルの購入が適切なのかというのを考えていきたいと思います。
1.そもそもメモリとは
まずメモリとは何ぞやの予備知識から補足していきしょう。
超ざっくり書くと、メモリとは、PCやスマホなどが文章や情報等何らかの処理を行う際、データを一時的に保管するための場所のことです。
メモリには、大きく分けて読み書きをするためのRAM(Random Access Memory)と読み出し専用のROM(Read Only Memory)があります。
①RAM(Random Access Memory)
RAMとはCPUが何らかの処理を行ったり、画面上に何かしらのデータを表示したりするときに使う作業用のメインメモリ(主記憶装置)のことです。
RAMのデータは頻繁に書き換えられ、デバイスの電源が切れると作業に使っていた一時データも消えます。(揮発性といいます)
「デバイスの作業領域」とも言え、作業机をイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。
一般的に、販売されているPCやスマホのスペックに記載されているメモリはこのRAMのことを指しています。
先日発表されたPro5のメモリ8GB/16GBもRAMのことです。
超簡単に言えば作業領域としての机が8GBあるか、16GBあるのかという違いです。
②ROM(Read Only Memory)
一方でROMとはRead Onlyの名前の通り、製造時などに一度だけデータを書き込んだらその後は書き込み不可で読み出しのみ可能なメモリを指します。
身近なものだとCDとかゲームソフトなんかが挙げられますね。
「データの格納領域」とも言え、本棚をイメージしてもらえばOKです。
余談ですが、書き込み不可とかいいながら紫外線や電気的にデータを削除して再書き込みすることができるROMも存在します。
CD-ROMやMDで新しい音楽を聴くために前の音楽を消して焼き直しした経験がある人もいるんじゃないですかね。
え?今はITunesで音楽管理するからそんなもの知らない?そうですか…(泣)
③ここまでのまとめ
ここまでの話を図にまとめるとこんな感じになります。
文字面だと少しややこしいですが非常にシンプルなのが分かりますね。
間違って覚えてしまわないように注意なのですが、RAMは机なのでどれだけ大きくなっても特段処理が速くなるということはありません。
処理の速さが影響するのはRAMの上で作業するCPUです。
勉強するとき、机の大きさが変わると頭がよくなる人っていないですよね?
この後に出てくるメモリという単語もRAMとして話をしていきます。
RAMは机みたいな作業領域なんだなーと頭に置いたうえで読み進めていただけると幸いです。
【コラム】メモリが足りなくなると
たくさんのアプリを立ち上げすぎたり、ソフトウェアなどで大量のデータを処理したりすると動作が重くなったり頻繁にフリーズしたり、デバイスの電源が落ちたりすることがあります。
皆さんも仕事中や学校のレポート書いたりしているときに一度は経験したことがあるかと思います。
これは先ほどの例でいう机がギチギチに詰まっている状況ですね。
最近はかなりのメモリを要求してくるアプリやソフトウェアも多いので、最低でも自身の所有しているデバイスのメモリ容量と使用状況は都度把握してておきたいものです。
2.ミリシタが占有するメモリを算出してみた
さて、少し長くなりましたがメモリに対しての理解が済んだところで、実際にミリシタを起動した際どれくらいメモリを食うのかを検証していきたいと思います。
■検証環境
・使用端末
iPadPro第3世代(256GBモデル) メモリ4GB
・検証アプリ
System Status Lite
System Status Liteではメモリ使用状況、CPU使用状況、ネットワーク状況、バッテリー状況、ストレージ残量の確認を行うことができます。
実際の画面はこんな感じ。(これは私のiPhoneⅩのスクショです)
ここでは赤枠で囲っているMEMORYの箇所について様々なケースを試しながら使用メモリがどの程度変動するのかを見ていきます。
なお、メモリ欄にある4項目はそれぞれ以下を示しています。
・Wired(固定) : 解放されることがない、もしくは解放できないメモリ。
・Active(現在使用中) : 現在起動中のアプリが使用しているメモリ。
・Inactive(現在非使用中) : 終了しているアプリが起動中に使っていたメモリをキャッシュとして残している領域。事実上空きメモリ。
・Free (空き): 空きメモリ。使用可能なメモリ。
すなわち、メモリ使用率は(Wired+Activeの合計値)÷総メモリ量ということになりますね。
Wiredはシステム上変動させられない領域ですから、この検証ではActiveとなっているメモリ量を複数のケースごとに見ていきます。
■検証開始
ケース①:アプリ立ち上げ前
ミリシタを立ち上げず、System Status Liteのみを起動。
この時点ではActiveは約900MBです。
これは検証用アプリ分とバックグラウンドで起動しているプログラム群によるActiveと推測されます。
ケース②:アプリ立ち上げ直後(ホーム画面)
Dock機能を利用して、System Status Liteを立ち上げつつアプリを起動します。
Activeが1.4GBと500MB増加しました。
またアプリの立ち上げによりWiredの値が100MB程度増加しましたね。
起動中のアプリをシステム制御するために増加したと考えられます。
他に大きな変化としてInactiveが一気に増えました。これはアプリを立ち上げたことでキャッシュが作成されたためと推測されます。
本線からずれますが、Inactiveのキャッシュについて少し補足しましょう。
例えばAとBという2つのアプリを立ち上げているとき、Aアプリをいったん閉じてBに遷移してまたAを開きなおすと、閉じた時点の画面に戻れますよね?
これはAアプリを閉じたときにAのデータメモリから削除せず再アクセスしやすいようキャッシュで一時的に保存されているからです。
ただ、あくまで一時的に保存されているだけなので、アプリC、D…と新たにアプリを立ち上げ続けていくと領域が圧迫され、そのうち削除されます。
ケース③:劇場トップ画面
ログインし、劇場ホームに入りました。
この時点でもActiveの値は1.4GBで変化はありませんでした。
(昴コミュ見てないって?…ごめんなさい、後でちゃんと見ます泣)
ケース④:お仕事画面
次はお仕事画面に遷移しました。あずささんです。
お仕事を実施したら多少なりともメモリに変動があるかと思いましたが、この時点でもActiveの値は1.4GBで特に大きな変化はありませんでした。
ただ、CPU欄を見てみるとUsageが立ち上げや劇場ホーム時点と比較して微増していることが確認できますね。
お仕事中でもメモリ占有量は変わりませんが、多少CPUの演算が働いていることが見て取れます。
ケース⑤:2D通常ライブ
ではライブ画面で検証してみましょう。2Dライブから始めてみます。
低スペックスマホでも比較的安定してプレイできるのがウリな2Dライブですから、多少はメモリに変動があるかと思ったんですが、Activeの値は今までと同じ1.4GBでした。
ケース⑥:3D通常ライブ
続いては3Dの通常ライブを実施してみます。
さすがに譜面が降ってきたり、激しい動きがあるのでメモリに変動があるかと思ったのですがActiveの値は1.4GBで特に変化はありませんでした。
ただ、興味深いことにCPUのUsageが22.2%とお仕事や2Dライブよりもさらに処理が働いていることが分かりました。
ケース⑦:13人ライブ(Glow Map)
さすがに3D13人ライブならメモリ食うやろ!と思って検証。
結果Activeの値は1.3GBとこれ以前の結果と大して変わりませんでした。
CPUのUsageも通常ライブとあまり大きな違いはありませんでしたね。
ケース⑧:39人ライブ(Thank You!)
これならどうだ!と39人ライブを実施してみました。
Activeの値は1.2GBと微減しましたが、これはもはや誤差の範囲ですね。。
一方で面白いことにCPUのUsageは32.2%と最も高い使用率でした。
やはりこれだけの大人数の演出を滑らかかつ繊細に出すためにはCPUもそれなりの演算処理が必要であることが見て取れます。
■検証結果
検証の結果、ミリシタはアイドリング中/お仕事/ライブ等状態問わず、メモリの占有は500MB程度であることが分かりました。
アプリ立ち上げによるシステム制御のメモリ増加(Wired分)を考慮してもせいぜい600~700MB程度といったところでしょうか。
実際私は普段メモリ4GBのiPadPro3に加え外出中はメモリ3GBのiPhoneⅩでもプレイしていますが、結構乱雑な扱いをしてもカクつくことがないどころか、十分すぎるくらいに滑らかな挙動でプレイできているので、それほど占有されないだろうと仮説立てていたので、想定通りでした。
以上のことから数値を見るに
・最低でもメモリは2GBあればミリシタ単体でプレイできる
・3GBあればバックグラウンドの複数のアプリもある程度使える
・4GB以上あればバックグラウンドの複数のアプリもスムーズに使えて快適
って感じでしょうか。
昨今はスマホでもメモリ4GB以上のモデルも多く台頭していますし、ミリシタを動かすという意味ではPro5のメモリ8GBとか十分すぎるくらいに余裕と結論付けてよいでしょう。
3.Pro5はどのモデルを買うべきか
Pro5の予約が4/30から始まりましたね。
5月下旬には手元に届くとのことで今からとても楽しみです。
さて、ここでAppleが提示している各モデルの価格表を見てみましょう。
9万4800円~27万9800円と価格に大きな開きがありますね。
(Cellularの2TBとか用途的に誰が買うんだっていうレベルですが)
まあでも個人としては「自分が必要なスペックのモデルを買え」っていうのが正直な意見です。(あたりまえ)
例えばPhotoshopを開きながらillustratorも使用し、更にバックグラウンドで様々アプリケーションを稼働させる方やPUBGしながら配信実況する方とかなら16GBが適切かもしれませんね。
まあそういう方って大抵タブレットじゃなくてメモリ32GBくらいのPCを既にお持ちな気もしますが。。
ただ一言いいたいのは、今回の検証結果から分かる通り、ミリシタ然りソシャゲをやる程度の目的で買うのならばメモリ16GBはオーバースペックすぎるという点です。
速く走るにはメモリが大きい方がいいのかな、というモヤモヤを抱えている人に今回の記事が少しでも参考になったならば幸いです。
よくわからずに16GB買うならば8GB買っといて余った金を馬券にでも変えましょう。16GB買っても別に速くなりませんから。
ちなみに私は128GBのWi-Fiモデルを予約しました('ω')ノ
Pro3出た当時イキッてCellularモデルの256GBを買いましたが、外で使うときは結局テザリングするわ、2年使っても30GB程度のストレージしか使用していないのが分かったわで、Cellularもストレージ256GBもいらんわ!っていうことで決めました。
個人的には複数のソシャゲが大きい画面で美麗に遊べることと、簡単なお絵描きさえできればそれで充分ですからね。
4.おわりに
せっかくのnote、初記事何書こうかなーって考えてたんですが、そういえば4/30はPro5の予約日じゃん!と思い立ち、案の定タイムラインでメモリ問題がちらほら上がってるのを見て、記念すべき第一回はメモリのお話に決めました。
なるべく読みやすいように噛み砕いて書いてたつもりですが、もし何か気になっていることや疑問点などあればTwitterの方にDMでもお願いします。
次何書こうかなー。
ネタになりそうな話題は色々あるんですが、温めておきたいと思います。
閲覧いただきありがとうございました。機会があればまた次回に。