俳句実況 勝手に鑑賞ごめんなさい#37塩/塩分・髪にまつわるもの・パジャマ
5/21 第37回
(塩/塩分)盛り塩を置くバイトの娘梅雨寒し
「盛り塩」って俳句で使いたくなるワードですよね、なんかカッコいい。 ただ、それを置く人物まで登場させる句というのはあまりないと思います。それがまた、バイトの娘という現代のリアル、盛り塩のクラシック感との対比が効いていますよね。
(髪にまつわるもの)アイブロウ括るヘアゴム扇風機
村上さんとしては普通の女の子のポーチの中身・・・というイメージなのでしょうか。自分はこの句から何故かプロのヘアメイクさんを思い浮かべました。イベントの楽屋とかで次から次へと道具を使い分けて演者さんのメイクをしている風景・・・たぶん扇風機という季語がそういうイメージを彷彿とさせるのかもしれません。
(パジャマ)缶ビールパジャマに尻の丸みかな
この句も村上さんのイメージは、部屋飲みをしている時の家主(おそらく異性)のパジャマの尻の丸み・・・ということらしいのですが、何故だか自分は日曜の昼下がり、パジャマのままだらだらしている自分(もしくは身内)の尻の丸みを思い浮かべました。これも季語の缶ビールからの個人的な連想でしょうか。
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5/19プレバト(現状維持)
空焼きの中華鍋背に胡瓜噛む
実況前半でも話題になりましたが、プレバトで夏井先生がよく指導される 言葉の質量問題・・・自分も分かるような、分からないような、という感じです。
ただ自分なりに思うのは、夏井先生添削(中華鍋空焼き蒜を剥きつつ)の方が確かに分かりやすいとは思います。村上さんの方は凝り過ぎてインパクトが小さくなってしまった感じ? 俳句というのは類想句やつき過ぎというのを蛇蝎のごとく嫌う一方で、よく出来たベタは賞賛されるような気がします。これは本当に紙一重というか数ミリの違い、これが分かれば苦労しないというところなのですが・・・
夏井先生も仰っていましたが、何も悪いところはないけれど、永世名人への最後の一句としては悩ましいということですよね。(ぶっちゃけここまでくると先生の好みと言ってもいいと思いますけどね~)