俳句実況 勝手に鑑賞ごめんなさい#34合格・ライスorパン・春の風邪
プレバトでおなじみのフルーツポンチ村上健志さんがYou Tubeでやっている俳句実況がとても面白い。あまりにも勉強になるので、自分の覚書として実況で村上さんが作られた俳句と自分の鑑賞などを書かせていただきます。勝手にごめんなさい。
3/26 第34回
(合格) 合格やドンキのカラー剤売り場 合格や背の順に並ぶ鉛筆 一句目、ずーっと「合格したら髪染めるんだ!」と決めていて、早々にドンキに向かうちょっとやんちゃな子・・・ 二句目、合格したことの嬉しさと、一抹の寂しさを感じているナイーブな優等生・・・なんとも好対照な合格子です。 いやいや、それは昭和の時代の感覚や郷愁であって、もしかしたら、鉛筆を並べているのも、ドンキでカラー剤を選んでいるのも同一人物かもしれませんね。
(ライスorパン) 三月のロイホやパンを選ぶ兄 プレバト春光戦のお題の選ばなかった方に挑戦してくれました~ これはもはやプレバトのスピンオフ企画!? 弟から見た兄の大人びた行動が「ライスではなくパンを選ぶこと」というのが何ともオリジナルです。こういう記憶の襞の細かさは毎回感心させられます。「ありきたりではないあるある」村上さんの真骨頂ですね。
(春の風邪) 地球儀の正面変えて春の風邪 チャット欄も盛り上がっていましたが、確かに、これはどこに出しても評価される句だと思います。「地球儀」というワードにはおしゃれでインテリなイメージがありますので、俳句で時々見かけますが、安易に使うと「地球儀って言いたいだけだろ」な句になりがちです(←ほんとかよ、かなり乱暴な言い草、すみません) こちらの句は村上さんも解説してましたが「正面変えて」がいいですね~ 凡人の自分なんかは「回す」を使ってしまうところです。 「春の風邪」が動くか?ということも仰っていましたが「春の風邪」だからこその手持ちぶたさ感が地球儀と合っていると思います。 あと「地球」や「風邪」というワードが今の時勢とさりげなくつながっていて色々考えさせられます。 実景がきっちり描写されていて、なおかつ、無理なく意味を包括している、こんな句は俳人なら誰でも作ってみたいと思うのではないでしょうか?