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【八重山諸島・カヤマ島キャンプ日記2】満天の星空に身を浮かべる

カヤマ島1泊2日キャンプのメインイベント。それは星をながめることでした。
記憶をたよりに2020年10月16日夜の思い出をまとめました。

怪しい雲行き

八重山諸島の10月中旬の週間天気予報は雨。何回チェックしても雨マークは消えません。これが一番の心配でした。
星が大好きな夫は前の晩にもなると数時間おきに天気予報アプリとにらめっこするまでに。果たして星空をみることができるのでしょうか?

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カヤマ島に到着したときはすでに小雨が降ったりやんだり、ときどき晴れ間がでる程度でした。シュノーケリングや散歩中も曇り空。夕食を終えてひとごこちついたころ、暗くなってからようやく雲の隙間からから星が顔を出し始めました。

その瞬間からいつも見る星と輝きが違うことがわかります。「何か素晴らしいことが起こりそう!」と胸が躍りました。
それもそのはず、八重山諸島は21個ある一等星のすべてと全88星座のうち84星座が見られ、観測できる星の数は日本で一番ともいわれているところだそうです。カヤマ島を含む西表石垣国立公園も「星空保護区」に認定されており、期待が高まります。

星明りに包まれて

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写真には写しきれませんでしたが、夜が深まるにつれたくさんの星があらわれ、星座の判別すらできないほどに。時間がたつとどんどん輝きは増し、まるで星のプールに飛び込んだみたい。ハンモックに身を横たえて天をあおげば、星空に体を浮かべているような不思議な気分に。

しっかりとわかる天の川、たくさんの流れ星、星明りに浮かぶ自分の影・・・。すべてに驚き、すごい、すごい!と何度も子どものように叫んでいました。(なにせ我々夫婦1組しかいないので叫び放題です。)
あまりに星が多く、星座アプリでいろいろな星座の名前を調べても調べつくせないほど。

幸運なことにこの日は新月。月明りに邪魔されることなくあらゆる方向に星が見え最高の天体ショーとなりました。寝るのがもったいなくて、ひんやりとした星の明かりに照らされて何時間も空をながめていました。

夜明け前のフィナーレに感動

夜もふけてさすがに眠くなり就寝。眠りについてしばらくしたら、テントを強く打つ雨音が聞こえてきました。南の島の天気は気まぐれです。
なんとなく目が覚め、うとうとしていると、まだ暗いのに一番鶏がコケコッコーと高らかに声をあげました。

いつのまにか雨も止んでいます。テントの入り口から顔をだすと、再び美しい星空が! 星もずいぶん動いてオリオン座が見えました。あわてて夫をたたき起こし、ふたたび星空鑑賞会。
ちょっと寒かったのでコーヒーを沸かして暖をとりながら見上げた星空。2度目の星空もこれまた美しかったです。

夜明けが近づき、だんだん星が消えていきます。壮大なスペクタクルショーもまもなく終わり。ずっと見ていたい、そう思うと切なくて泣きそうになりました。
飲んでいたコーヒーも冷め、ますます空が白みます。ひとつひとつ星が消えていくのを見送るのは寂しかったけれど、明けない夜はありません。最後の星に別れを告げました。

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一見の価値あり。まばゆいばかりの星に心を動かされる

遠くに聞こえる海鳴りと漆黒の空にまたたく無数の星。静謐な星の光に洗われて、自分の身にまとわりついていた汚れがそぎ落とされるような感覚。

すべては神様からのプレゼント。ああ、この日のためにがんばってきたんだな。そう思ったらいろいろな感情が込み上げて涙がこぼれました。 
星を見上げた時間、喜びで小躍りした時間、星との別れが悲しくて涙した時間・・・この贅沢な時間はプライスレス。本当に来てよかったと何度も思いました。

そして、この日記をまとめている今も思い出してはじーんとしています。ひょんなことからの思いつきでキャンプを計画しましたが、この思い出は一生の宝物となりました。


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