
チェンマイからスコータイへ:1泊2日バスの旅をしてきた話
タイの始まりの地とも呼ばれるスコータイ遺跡。バンコクからは飛行機で行けるのだが、チェンマイからの飛行機はない。というのも陸路で4時間から5時間という、微妙な距離なのだ。今回は、スコータイへバスで旅をした体験を綴りたいと思う。
けっこう古いタイの中距離バス
近代的な巨大ショッピングモール「Central・ChiangMai(セントラル)」 の近くに、昔ながらの古いバスターミナルがある。「チェンマイバスターミナル2」。チェンマイアーケードとも呼ばれているようだ。剥がれ落ちた壁の塗装が、いい感じにレトロな雰囲気を出している。
そんな古風なバスターミナルでは、到着するバスだって年季が入っている。英語表記は一切なく、ただバスの正面に「ขอนแก่น(コンケン) เชียงใหม่チェンマイ」と書いている。タイ語が読めない外国人には、結構難易度が高いと思う。(しかしタイの人は優しいので、スコータイ行はどれ?と聞いたら教えてくれる。)
バスの中へ入ると、その古さが際立っている。座席は色がかすんで、誰かがこぼしたジュースのシミが付いている。それに窓ガラスは曇っていて、せっかくの大自然がよく見えない。そして何より、動くとバスが激しく揺れるのだ。信号で止まるたびに、頭が前に大きく持っていかれる。そして峠のカーブでは左右に体が持っていかれ、酔いそうになる。4時間から5時間の旅なのだが、あまり体が休まる気はしない。
スナックとお水が付いてくる
そんな心配なレトロバスだが、良いことだってある。それは、スナックとお水が付いてくること。個人的にスナックはいらないのだが、お水のサービスは嬉しい。バスの中は冷房が効きまくっており、とても乾燥している。お水はたくさん飲むに超したことはない。
これらのアメニティーは、添乗員さんが配ってくれる。タイのバスには、必ずと言ってよいほど添乗員さんがいる。運転手と添乗員さんの2名大勢だ。また長距離バスとなると、運転手2名と添乗員さんの3名大勢だ。結構手厚いサービスである、親切な添乗員さんならば、降りる駅を伝えておくと少し前に「次だよ」と声をかけてくれたりする。これだから私はタイのおばさんが大好きなのだ(添乗員さんはおばさんであることが多い)。
帰路のバスは一日2本?わかりづらいタイのバスシステム
そうこうしているうちに、スコータイへ到着。降りて帰りのバスの時刻表を探していのだが…。バスの写真が貼ってある小さな小屋には「チェンマイ:8:30:16:30」と書いたポスターがあるだけ。朝と夕方の2本しかないのか…。と、残念がっていた。しかしその小屋に座っているおじさんに「本当に2本しかないの?」と聞いてみた。すると、「ここから少し歩いたところに別の小屋があって、そこからは、別の時間に2本出てるよ。」とのこと。
補足しておくが、小屋というのは、タイでよくあるバス停留所のことだ。観光案内所が併設されていることが多い。小さな観光案内所と言ったほうが適切かもしれない。そこにバスが止まり、タクシーやガイドが必要であればそこで手配できるといった具合だ。
しかしタイの問題点は、そうした停留所がたくさん存在すること。つまり、バスの会社ごとに停留所を設置しているのである。スコータイには2つしかないようだが、バンコク近郊の観光地では、5つ6つのバス会社が運航していることもある。そうした場合、スタッフは当然自分の会社のバスに乗ってほしい。従って、時には嘘を付くことだってあるのだ。スコータイのおじさんは親切で何よりだった。結果私は、そのおじいさんの停留所から16:30の便で帰ったのであった。
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ところで、スコータイ遺跡については、別の記事に感想を残している。こちらも併せて読んでほしい。