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『ハコヅメ』特別編「怪しい蜘蛛ゆき」:感想

12月10日発売のモーニングは合併号だったので次の週は休みだったのだが、泰先生がその週の分も描いてしまったとのことで(そんなことある⁉︎)、今週は本誌掲載分とは別に特別編がコミックDaysで公開されていた。
そちらについて感想を書こうと思う。

あらすじ

特別編は、117話であった源→藤のエピソードの(一旦の)回収編といった感じの内容だった。

大掃除で道場裏側溝の泥の掻き出しを命じられた源・藤・川合だが、作業の途中、藤の服の中に蜘蛛が入り込んでしまう。
源が藤の背中で蜘蛛を潰したはいいものの、その蜘蛛は子持ちだったため、源は藤の背中から手を離せなくなる。
蜘蛛の子どもがうじゃうじゃ出てこないように、3人の共同作業で背中の蜘蛛をヘドロ攻めにする…という話。
くっついたまま状況を打破しようとする構図としては、99話「いざ、聴取へ」と少し似ている。

117話のエピソード回収といえるのは、最後の2人きりになった際の源と藤のやりとり。
源は「あれは冗談だった」と謝り、藤は「もうしないでね」と返している。

その会話によると、あの出来事以来、藤は源のことを微妙に避けていたらしい。
117話以降、山田と藤の間に割り込んだりと藤への恋心?が漏れ気味だった源だけど、避けられてることに対する焦りからだったのかなと思った。

源の気持ち

藤への恋心?と書いたけど、どういう感情なのかはっきりとは描かれていない。
けど、異性として藤に惹かれてるのは間違いないんじゃないかと(勝手に)思っている。そしてそれは同期愛からスライドしていったような気持ちなのではないかと推測している。

108話「源流取り調べ術」では、源は藤に対して「情が薄そうなのに意外と学校時代から同期を大事にしてるとこにぐっとくる」と言っていて、カナに「本心からの言葉」と認定されている。
こういう気持ちがベースにあって、それが異性としての気持ちに発展しているのではないだろうか。

もともとが同期愛で、しかも藤が自分を異性として意識していないのもわかっているので、いつもはそういう気配を出さないようにしているように思う。
飲みつぶれた藤のことも、家まで送った後はカナに任せてさっさと帰ったりしていたし。

それが117話ではうっかり手をさすってしまったのは、疲れて眠った自分を気遣って、寒い思いをしてまで布団をかけてくれたところにぐっときてしまったからではないだろうか。

実際、最初は「もう帰るから」と言っていたが、藤がそのまま寝ようとするので布団をかけてあげてる過程で手の冷たさに気づいて…という流れになっている。

そして、手はさすったものの、狸寝入りする藤をからかうことでその場は切り上げている。
翌日、(赤面した顔を見れて)少し嬉しくなってたことを川合に見抜かれて、でも藤からは冗談認定されて寂しいという描写だと思ったのだが、どうだろうか。

特別編の方に話を戻すと、途中藤が体を預けてくれた時にすごく驚いた顔をしている。
そしてその後、あの夜のことを謝って…となっているので、避けられるくらいなら元の同期として信頼し合う関係に戻りたいと思ったのではないかな。
わからんけど。

聖子ちゃんの気持ち

もっとわからないのが聖子ちゃんの気持ち。

特別編で源に体を預ける際の聖子ちゃんの顔は描写されてなくて、どういう表情でそうしたのか全然読み取れない。
また、源とのやりとりの際のセリフも、どこまで本音なのかよくわからない。「もうあんなことしないでね」というのは本当だろうけど。

ただ、117話の最後では、源の行動は自分をおちょくったものだと言っていたけど、「その話に触れさせない」「微妙に避ける」「話を蒸し返されると動揺して赤面する」といった点からすると、異性としての源からの気持ちを薄々感じてはいたのかなぁと思う。

源の気持ちを受け入れる気はないみたいだけど、その理由はなんだろうか。
そういう対象には見れず同期としての関係を大切にしたいからなのか、なにかしら異性関係にトラウマがあって躊躇しているのか、桜のことがあるからなのか。

今後は?

そんな感じで一旦決着が着いたような2人の関係だが、今後進展はあるのだろうか。
一応冗談だったことにして、もうあんなことはしないと約束した以上、源から何かすることはないだろうし、進展しようがないようにも思う。
しばらくはまた前のような普通の関係が続くのかな。

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