おーくぼ先生

障害児,者支援 / 特別支援教育 / 愛知で6年、ナミビア🇳🇦で2年、また愛知で1年

おーくぼ先生

障害児,者支援 / 特別支援教育 / 愛知で6年、ナミビア🇳🇦で2年、また愛知で1年

最近の記事

"第69回 全国肢体不自由児療育研究大会"におけるおーくぼ先生のただのメモ

村上さんとかめきち先生の分、そして自分の分。 3人分のネームプレートを失くしたのは私です。 てへ。 ほんと、いい加減すべての持ち物にGPS機能付けてもらわないと困るよね(The☆他力本願)目指してもないのにミニマリストになっちまうぜ。 やれやれ。 さて。 先日、沖縄で開催された「第69回 全国肢体不自由児療育研究大会」に参加してきた。とても学びの多い時間だった。せっかくなので自分たちの発表も紹介しつつ講演を聞いて書き留めたメモを吐き出しておくとしよう。 1. IT

    • 障害と性教育

      ある日のこと。 かめスクに「息子の性器いじりを辞めさせたい」という相談が届いた。 「障害があるお子さんの性器いじり」はよくあるお悩みのひとつだが、いかんせん繊細な話題であり深刻なものほど他人には相談しにくい。1人で抱えこんでしまう保護者さんも多いものだ。 このセンシティブな悩みが届くあたり、かめスクに対する期待の大きさが窺える。保護者さんからの期待にはなんとしてでも応えたいものだ。 そこで私もこの「障害と性」について考えてみることにした。 1. そもそもかめスクって

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      • 始まりはいつもChaos(カオス)

        2020年。 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行。 国際ボランティア団体 チーム「アジアの風」もその影響を受け、例年続けていたカンボジアプロジェクトを中断していた。 そしてこの夏。 我々「アジアの風」は実に5年ぶりに、カンボジアにある「ひろしまハウス」を訪れた。コロナ禍で止まっていた教育支援活動が再び動き出したのである。 ▲「ひろしまハウス」のこと、「アジアの風」のこと、「はじめてカンボジアを訪れたときの衝撃」はこの記事もぜひご覧ください。 1. 5年ぶりの「は

        • 「この国を変えるには教育しかない。」

          むわっとした熱気。 けたたましい原付の音。 コンクリとは違う土っぽい匂い。 雑多な騒音の中に紛れて、 活気に溢れる人々の息遣いを感じる。 2018年の年末のカンボジアでのこと。 私は生まれて初めて海外にやってきていた。 今でも空港を出た瞬間のことを鮮明に覚えている。 異国情緒たっぷりな東南アジアの夜に胸は高鳴ったものだ。 教育がなぜ必要か。 教育がなぜ大切か。 この旅で私は学んだ。 本格的に国際貢献を志したのもこのときからだ。 1.目で見ることのできる貧富の差空港を

          ドイツには特別支援学校あったよ

          姪の授業参観から数日。 私は姉夫婦と別れ、ヴェローナという街にやって来ていた。 イタリア滞在の最終日。 ドイツ行きの電車を待ちながら、前回の記事へのコメントやメッセージを読んだ。読み進めるにつれ、皆さんのインクルーシブ教育への関心の高さを実感する。なかには全く新しく知る情報もあり、とても勉強になった。たくさんのコメントやメッセージをいただき本当にありがたい限りである。 −  世の中は知らないことの方が多い。 なのにちょっと油断するとすぐ、自分のせまい視野の中で何かしら

          ドイツには特別支援学校あったよ

          姪っ子の授業参観 in イタリア

          姪っ子の授業参観をした。 叔父としてこれ以上幸せなことはない。 ただちょっぴり普通じゃないのはここはイタリアで、イタリアには特別支援学校が無いということだ。 この国では、1971年の法律改正から順に特別支援学校と支援学級が廃止されていった。もともとは「全ての障害児が地域の学校で教育を受ける権利を保障する」という趣旨であった。いわゆる「フル・インクルーシブ教育」がこの国の教育の根幹にある。 それから50年余り。 それ自体に強烈な価値観を孕み「フル・インクルーシブ教育」はイ

          姪っ子の授業参観 in イタリア

          この空の下

          2013年4月。 初めて陸前高田市を訪れた。 東日本大震災から2年が経った頃だった。 この頃になると震災関連のニュースがTVで取り上げられることもほとんどなくなり、他県に住む人々からは被災地の現状は見えにくくなっていた。 かくいう私も当時は愛知県で暮らしており「2年経ってニュースでやらなくなったという事はそれなりに復興も進んでいるのだろう。」という思い込みを、無意識のうちに抱いていた。 しかし、現地に着いた私たちはすぐに言葉を失うことになった。こんなにも心が痛む光景を見

          ネタバレに気をつけて映画の感想を書く2023

          昔より映画で泣きすぎるんだけどそういうお年頃なのかしら?昔より涙もろくなったアラサー手ぇ挙げてみ? 先々週くらいにスマホのメモが全て消えました。 幸いなことにPCの方にバックアップが残ってたので、せっかくなので整理していたら、ここ2~3ヶ月で観た映画の感想が出てきました。 鑑賞直後に書いた感想だったからか、引く程熱量高くて居た堪れなかったので年越す前にここに晒して供養させてください。 それにしてもいっぱい泣きました。 それではれりごー ※念の為、以下ネタバレ注意です!

          ネタバレに気をつけて映画の感想を書く2023

          アンパンマン・シンドローム

          芸能人の不祥事が報道される。 よってたかって袋叩きにする。 正義の名の下に悪を叩くことは、人々に得も言われぬ充足感と万能感を与えてしまう。そのせいで一人の人生を奪うことになるかもしれない、なんてことまで想像は至らない。誰が正義で、誰が悪かなんて分からなくなる。 「正義」とは。 「悪」とは。 悪を叩くという行為になると、なぜ人々は歯止めが効かなくなり、やり過ぎてしまうのだろうか。子どもが生まれてから大人になる過程の中で「正義感」はどのように育まれていくのだろうか。 この年

          アンパンマン・シンドローム

          かめきち vs おーくぼ

          英語で生活していたとき「vs.(バーサス)」という表現を割と使っていた。この「vs」は必ずしも「阪神 vs オリックス」のように「対立」を表すだけではない。単純に「異なる二者を比較する」ために用いられることが多い。 はい、これテストに出まーす。(出ません。) 先日「こどもリハビリかめきち」のかめきち先生🐢と「繊細さんへの物事の伝え方」について話す機会があった。我々は日頃から子どもの話ばかりしているのだが、面白いことにおーくぼとかめきち先生の思考回路はほぼ真逆であることが分

          かめきち vs おーくぼ

          私がひげを剃らないワケ

          おーくぼはヒゲが濃い。 胸とお腹は無毛で、腕毛もほぼ無い。 脚全体の毛は人並みだが、髪の毛についても残念ながら細々している。 ヒゲだけが濃いのだ。 高校生の頃にはすでにモミアゲと合流を果たしていた。 何をそんなに主張しているんだろう。 剃っても剃っても生えてきやがって。 1.剃っていた時期もありました 社会人としての身だしなみに髭剃りがある。 寄宿舎で生活する生徒は髭剃りの方法を学んでいるくらいだし、おーくぼも社会人になりたての頃は毎朝丁寧に剃っていたものだ。 だがや

          私がひげを剃らないワケ

          誰も叱ってくれない

          32歳になって5ヶ月経った。 最近仕事で怒られなくなったなあと気付いた。 スキルが身に付いたからだろうか。それとも少しは成長できたのかな。そんなゆるゆるな自己肯定を甘んじて受け入れてる現状があった。でもきっとそれは勘違い。いわゆる新人でもなく、ベテランでもない中堅のヒゲ生やしたおじさんにはみんな言いづらいだけだよ。正直。 ってコトに気付いてしまった。 1.くそみそに怒られた1年目 1年目の先生は「初任者研修」という新人研修を受ける。その研修項目の中に「研究授業」なるも

          誰も叱ってくれない

          中古車輸出ビジネスの「闇」

          ナミビアを走る車の多くは日本車だ。 体感でいうとおよそ7割くらいだろうか。 そしてそのほとんどが中古車である。 中古車。 全て輸入品。 つい先日、私は日本国内の中古車輸出業界のとんでもない闇を覗いてしまった。 1.日本車めっちゃええわぁ 手前味噌ながら申し上げるとやはり日本車の性能はズバ抜けて良い。ストレスがない。信じられないかもしれないが他国の中古車はスキマ風が吹き込んできたり、そもそもドアが開かないものも良くある。日本車はナミビア人からの評価も格別に高い。 まぁボ

          中古車輸出ビジネスの「闇」

          計画力 vs 臨機応変力

          「計画とは崩れるためにある。」 最近小学生の頃に通っていた学童の指導員がよく言っていた言葉を思い出す。今日もまたひとつの計画が音を立てて崩れ去った。実に清々しい気分である。 1.理想主義 あなたは何か事に当たる際、現状を見て足元から実現可能な計画を立てるタイプだろうか?それとも理想を掲げ、そこから逆算して計算を立てるタイプだろうか?無論どちらにも秀でた点があり弱点もある。 私は完全に後者である。 まず理想ありき。そしてそこに至るまでに必要な事を書き出してひとつずつ実践し

          計画力 vs 臨機応変力

          出来ない子って呼ばないで。

          『この子は○○ができない子。』 『この子の○○がダメなんだ。』 先生達の口から出てくる子ども達への評価は「出来ない子」扱いが多い。ナミビアの特別支援学校で働く中でどうしても気になってしまうことのひとつだ。 障害というものを考える時に、もしかしたら同じ様に考える人も多いかもしれない。もちろん彼らに悪気はないし、決してそれが悪い事と言いたいわけではないが、もっと詳しく知るだけで感じ方が変わってくるのになぁと思ってしまう。 1.障害児は出来ない子ではない 特別支援の教育者と

          出来ない子って呼ばないで。

          問題:日本は何歳でしょうか?

          ナミビアが独立して32年が経つ。 私は来月31歳になる。 ナミビアの方がひとつ先輩だ。ナミビアの年長者の方々は独立当時を経験している。そこではいったいどんな経験をしたのだろうか。いずれ聞いてみたいものである。 しかしなんというか、 日本人の感覚からするとひとつの国家と自分がほぼ同い年だという事実には単純に驚く。なんせ日本の歴史って長いのだ。 そこまで話してふと疑問に思う。 日本はいったい何歳なんだ? 自分の国のことなのに意外と知らないものである。海外にいって聞かれた時

          問題:日本は何歳でしょうか?