#1 歌う:好きなことで自分を知る
12回目の投稿です。ことのはです。
そういえば、4月になりましたね。桜も咲いて、気温も少しずつ暖かくなってきました。昨年は、入社式や新卒研修の準備でバタバタしていましたが、今年はいつもより静かな4月になりそうです。
さて、さっそくですが、私は「自分で気づき、自分を知る」ことがどんな仕事を選ぶのか、どんな働き方をするのか、どんな方向に進んでいくのかなど、自分が何かを決める時の軸となっていました。しかし、仕事を続けていく中で、自分がどんな考えを持っているのか、どんなことを感じているのか、もやもやしていた時期がありました。そんな時、自分の好きな音楽、読書などの趣味をとおして、自分の気持ちに気づくことが増えました。自分は何が好きなのか、どんなことで幸せを感じるのか、少しずつ見えるようになったのです。自分の好きなことをとおして「自分を知る」ことができたら、無理なく続けられ、新しい発見があるのではないかと感じました。
そこで今回は、好きなことや趣味をとおして、自分を知ることを目的とし、好きなもの×自己分析=自分を知る をテーマで作成しました。今後、不定期で「好きなもので自分を知る」シリーズとして発信していく予定です。第1回目は、歌うことが好きな人に向けた記事となります。
「歌う」をとおして自分を知る
私は大学生の頃から「自分の表現したいように歌いたい」という思いから、ボイストレーニングに通ったり、カラオケで練習をしたり、趣味として歌うことを楽しんでいました。社会人になると、ストレス発散の一つとして、休みの日に歌って、心の奥にある様々な気持ちや感情を吐き出していました。今思えば、週1回歌うことが自分の気持ちと向き合う時間になっていたと思います。また、歌っている中で、
「この曲を歌っている時、一番自分が生き生きしているなー」
という言葉が頭に浮かびました。この頭の中の声に耳を傾け、忘れないようにメモを残し、そこから、歌と自分についての分析を始めました。「歌う」ことをとおして実践した自分を知る方法を4つ紹介します。
①様々なジャンルの曲を歌ってみる
1つ目は「様々なジャンルの曲を歌ってみる」ことです。カラオケに行くと、自分の好きなジャンルが偏ってしまうので、ぜひ一度も歌ったことのないジャンルの曲を選んでみてください。J-POP、K-POP、洋楽、演歌、ロック、アニソン、ボカロなど。歌ってみて、自分がどう感じたのか、もし歌いやすいと感じた曲があれば、覚えておきます。
②心地よく歌える曲を探す
2つ目は「心地よく歌える曲を探す」ことです。以下、自分が歌いやすい曲を見つけるポイントをまとめたので、こちらを参考にしてください。
ポイント
1.歌いやすいアーティストを見つける
2.自分が好きなテンポを探す
3.歌詞に共感する曲を選ぶ
一つずつ解説していきます。
1.歌いやすいアーティストを見つける
音楽が好きな方であれば「好きなアーティストがいる」という方も多いですが、今回は自分が歌いやすいアーティストを見つけます。(もちろん、好きなアーティストと歌いやすいアーティストが同じ方もいると思います)自分が歌ってみて、このアーティストの曲を聴くのは好きだけど、実際に歌ってみたら「リズムが難しくて歌えない」「高い声が出ない」「声が小さくて迫力が出ない」など、悩みが出てきて「自分には歌えない…」と逆に落ち込んでしまうことがあります。なので、自分の好きなアーティストではなく、気持ちよく歌いたい時やストレス発散したい時に、自分にとって歌いやすいアーティストを探しておくといいと思います。
また、自分の声質が似ているアーティストの曲を歌ってみることもおすすめです。声質が似ているアーティストは、見つけ方として、曲を流してボーカルと一緒に歌います。一緒に歌っている時、自分の感覚でいいので、自分とアーティストの声が溶け合っているかを見ます。分かりづらいと思うので、イメージとしては「一人が歌っているように感じる」「きれいに重なる」といったような感じです。
2.自分が好きなテンポを探す
曲にはテンポがあり、速い曲もあれば遅い曲もあります。また曲によって、テンポはゆっくりだけど、歌詞が詰まっている曲もあります。自分が歌っていて、心地よく感じるテンポと、歌詞の量のバランスを見ます。私は歌う時「言葉を丁寧に伝えたい」と思っているので、ゆっくりなテンポで、歌詞の量も少ない曲が個人的に好きです。
3.歌詞に共感する曲を選ぶ
歌詞に共感できる曲を選ぶと、自分の気持ちや感情も一緒にのせて歌えます。どんなフレーズが好きなのか、好きな歌詞を見つけるだけでも、自分が今どんな言葉に惹かれているのかが分かります。
ここまで、3つのポイントを挙げましたが「心地よく歌える曲を探す」というのは、自分に合うもの、自分のキーワードを見つけていくことです。見つけたら、自己分析のように深く掘っていきます。どうして?なぜ?という疑問を自分に投げかけて、自分がどう感じたのか理由を探っていきます。例えば「なぜこのアーティストを歌いやすいと思ったのか?」「テンポはなぜゆっくりの方が歌いやすいのか?」「この言葉になぜ惹かれるのか?」自分に質問してみてください。人によって、言葉にして目に見えることで、気づきが得やすくなり、自分を知ることに繋がります。
③自分の歌を録音して聞いてみる
3つ目は「自分の歌を録音して聞いてみる」ことです。自分のことを客観的にみることは難しいので、歌を録音して聞いてみます。ボイストレーニングに通っている時も、自分の声を録音して「ここの音が上がりきれてないね」「全体的に声が暗く聞こえる」など先生からフィードバックをもらっていました。最初は、録音した自分の声が好きになれませんでしたが、録音した声を聞き続けていると慣れていき「この声(自分の声)にはこうゆう曲が合うのではないか?」と感じたこともありました。「思っていたより滑舌が悪かった」「出だしの音があいまいになる」など自分の癖も見えてきます。
④自分の歌を聴いてもらい、どう感じたか教えてもらう
4つ目は「自分の歌を聴いてもらい、どう感じたのか教えてもらう」ことです。自分一人では限界があるので、できれば周りの人に自分の歌を聴いてもらい、感想をもらいます。「歌うまいね!」ではなく、自分の声の特徴や曲との相性など教えてもらいます。例えば「どの曲も丁寧に歌うね」「この曲と雰囲気あっている」など。案外、周りの人に聞いた方が自分を知るヒントをもらえることが多いです。
まとめ
私にとって歌うことは、もやもやした感情を引き出してくれる存在です。話すことが苦手な私は、自分の気持ちがうまく伝えられないことにずっともやもやしていました。歌は平面ではなく、奥行きがあり、立体感のある表現ができます。歌詞をとおして、自分の見えない気持ちを言葉に表してくれて、気づかされることが多いです。
カラオケで曲を選ぶ時、どの曲を選ぶかによって自分が今どんな気分なのかを知ることができます。いつもは穏やかな曲を選択することが多いのに、今日の自分は「ガンガン激しい曲を歌いたい!」と感じているなら「ストレスが溜まっているのかな?」と自分自身の変化に気づくかもしれません。
また、会社員として働いていた時、結果ばかり求められることが多く、自分が実際やってみて感じたことは見えづらくなっていました。時間に追われており、自分の気持ちを感じるすきまがない状態でした。だからせめて、お休みの日ぐらい、自分のやりたいこと、したいことを思う存分にやって、自分の気持ちをたくさん感じてほしいです。そんなことにも気づける練習にもなります。
私は仕事で悩んでいる時こそ、歌うようにしていました。もちろん、歌の技術が上がったり、表現の幅が広がると嬉しいですが、自分の感じたことや気づきを大切にしたいのです。何より、歌うことで自分自身を好きになれるからです。
ことのはさら