なべにふたをしない理由
おしるこの季節がやってきた
甘さ控えめの粒だったおしるこがだいすきなわたしは、既製品はスルーして小豆の小袋を買ってきて鍋いっぱいにこしらえる。
(ちなみに汁があるのをおしるこ、汁気がないのをぜんざいという。)
好きな食べ物は何?と聞かれて、おしるこですと答えることもあるくらい、この食べ物は特別だ。
とはいえ作り方はごく簡単。
鍋にたっぷりの水を加えて、ときどきアクを取り除きながら1~2時間煮込んで、柔らかくなったら砂糖を数回にわけて加えて完成だ。(甘さ控えめでも目を瞑りたくなる砂糖の量である。)
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おしるこ日和の今日、にわかに、蓋して煮込んだ方が早くできそうじゃない?と思い立った。
ものは試しだ。やってみよう。
煮込むこと数十分。
いつもはじわじわ浮かんでくるアクがまったく出てこない。
ぐるっとおたまで混ぜて豆の様子を観てみると、なんだか顔色が悪いようだ、、
これは、間違っている、、!ということが大して料理をしないわたしにもわかる。ここまでで実験はやめ、蓋を外したところ、あずきたちはいつもの優美な赤紫色を少しずつ取り戻し、息をするように白いアクを吐き出した。
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調べてみると、どうやらどちらも酸が揮発しないことが原因のよう。
特に蓋をして茹でると色が悪くなってしまうことは、青菜界隈ではかなり有名なようだ。クロロフィルが熱・酸に弱いことに起因するらしい。
蓋をした方がいいのは、水分や香りを閉じ込めたいもの、アクが少なく調理時間が長いもの、うんぬん。
とりあえず、アクが多いもの、青菜など色鮮やかなもの、そしておしるこは、蓋をしないで調理しよう!という学び。
今日もおしるこうまい。
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