見出し画像

10月週報① ラブ神保町、ラブ

やっと10月の週報に入ることができた。ひぃ。溜めるとだめだ。
トップのカバー画像は、巨峰とシャインマスカットを「グワシ」する私。

10月1日 金曜日

記憶がないけれど、自分が産休前に手掛ける企画が一旦この週はボールが先方にある状態になっていたため、一息ついていた、はず。

iPhoneの写真を振り返ったら、どうやら週明けの仕事の下準備として、先方の専門分野の専門書を読んでみたけどハア~サッパリ、という感じだったみたいだ。ベースは日本語で書かれているけれど、数式も回路図もグラフも、まったくもって読めなさすぎる。

これほど年を重ねてもなお、こんなに「わからない」分野があるんだ!ということに非常に衝撃を受けたし、安心すらした。世界、広いなぁ!って。なんだか気持ちいいくらいにわからなかった。

10月2日 土曜日

ずっとずっとずっと行きたかったけれどもタイミングが合わずに見送っていた、大好きな店を訪ね、神保町へ。あ~そもそも神保町が好きだ。前職の最初の職種のときは、心が疲れたらここへ来ていた。

ずっと行きたかった店は、もとは職場からアクセスのよい場所にあった。ちょくちょく通っていたものの、特にコロナ禍に世界が飲み込まれてからは、出社時必ず、ここの店にランチに来ていた。気軽に旅行に行けなくなって、ものすごくアジアの暑い国の味が恋しくなっていたのだ。

「Blind Water Melon(ブラインドウォーターメロン)」、夫婦お二人でやられているお店で、これだけ通っていても適度な距離感をもって接してくれる。それは決して冷たいわけではない。そのバランスがものすごく心地よかった。
BGMもセンスがよかった。ガムラン音楽やタイ語のポップスの日もあれば、ジャズもあり、アイリッシュな日もあり……とにかく「別のところ」に連れて行ってくれる感じ、深呼吸ができる時間、そういうお店だった。

今年の3月に移転のために一旦クローズして以来、実に半年ぶり!!!!新しい店舗は1階で、道に面していて、以前の店舗よりもぐっと広くなっていて気持ちがいい。


店頭にフラ、と現れた私はマスクをしているし、髪も以前よりずいぶん伸びているのに、ふらりと姿を見せた瞬間に「ア!」と気が付いてくださり、恐縮しつつもうれしさが溢れる。
明らかにお腹が突き出ているにもかかわらず、こちらから話題に出すまで妊娠していることに触れずにいてくれる、そういう距離感の心地よさも相変わらず。(これ、本当にうれしかった!!!)

「ベトナム風まぜごはん」を注文。左の端にじゃことピーナッツがちんまり乗っているのだけど、これが絶妙にいい仕事をするんだよなあ。
右端のほうにある、日によっていろいろ変わる野菜のお惣菜も変わらず美味しい。決して「しょっぱさ」はなく、こちらが味を感じるタイミングを伺いながらも「私とこの野菜が合わさるとこんな感じになるんですが……」と表明してくれるような感じ。
どういう味付けをしたらこうなるのか不思議に思いつつ、そういう細々した詮索は野暮だ!と、思考を止めて一口、もう一口……至福の時間だった。


こういう場所があるって、もうそれだけでものすごく幸せ。避難所があるみたいだ。

そのあとは「トロワバグ」に5年ぶりくらいに訪問。注文をして、平松洋子「あじフライを有楽町で」を、ちょろりと読み進める。
ティラミスがどえらい美味しくてびっくりした……どうして以前の私は注文したことがなかったんだろう?神保町ブレンドとともにいただいた。


ページを見渡そうとすると目の端にカットインしてくる、椅子の背もたれに張られた革の質感がいいなあ。

そういえば、コーヒーカップとソーサーが、私の文庫本カバーと同じ、ピンクだった。偶然なのかな。カウンターから見える席だったから、私が本を読む姿を見て選んでくれたのかなぁ、とか勝手に嬉しくなっていた。結構、こういうお店ってそういうことをしてくれるから。

そのあとさらに、帰るのが惜しくて「茶房 神田 伯剌西爾」へ。ここは気になってはいたけれど、来るのは初めて。カウンターの席に通され、今度はベークドチーズケーキと神田ぶれんどをいただく。


机の高さが書き物にちょうどよく、持参していた測量野帳(台湾、高雄の誠品生活で買ったお気に入り)にもろもろ書きつける。
が、喫煙可な店のため、想像以上に副流煙がすごく、1時間ほどで名残惜しいけれど退店。おそらく妊娠してから一層、副流煙で頭痛が起きやすくなっているな。

帰りの電車でも、身体に焚き付けられたたばこのにおいにやられてしまい、グワグワする頭を抱えつつ帰宅。いやそれでも神保町好きだな。出産前にもう一度くらい行きたい。

10月3日 日曜日

今日は私の腕時計を夫と選びに行く日、と前から決めていた。
カルティエの「タンク マスト」の限定色(ネイビー)か、「タンク アメリカン」か。
百貨店で待ち合わせしていたのだけど、最初に夫からちょっと遅れる、と連絡があった。これはかなり珍しい。ほとんど必ず彼は指定時刻の5分前には現場についている、という人間だから。
そしてその自己申告を受けて私は「じゃあ30分後に待ち合わせでいいよ!ゆっくりしてね!」と寛大っぽい自分を演出しながらアパレルをフラ……と見始めてしまった。

案の定、そこから試着などしはじめ、結局自分が30分後の待ち合わせに間に合わなくなり、当初の待ち合わせ時間の1時間後にわれわれはようやく集合できた。
「できた。」じゃなくて私がさせたんですね。自然にそうなったみたいな言い草をしてはいけないね。
こういう自分の行動に遭遇するたび、おかしいんじゃないのか、よく社会人やれているな、と感じる。

時計はさんざん迷った挙句、「タンク アメリカン」のSMサイズにした。フェイスの大きさや、やや曲線がかったデザインがいちばんしっくりきたもので。

ヒュウ~!!!カックイイ~!!!!これ着けてもろもろ頑張りたい。包装もかわいくてとても元気が出た。

封蝋ってどうしてこんなに特別な感じがするんだろう!!


夜はいただきものの飛騨牛でしゃぶしゃぶ。こういう柄の服、ありそう。

しゃぶしゃぶにするかすき焼きにするか迷ったのだけれど……そして事実、しゃぶしゃぶも十分おいしかったけれど……やはりすき焼きもねえ、気になるよねえ、などと口走ってしまった。

そうして食べ進めていると 、おもむろに夫が肉を数枚ピックアップしてキッチンに消えた。やがて、ちょろっとすき焼きにした肉と長ネギと卵と、それらをかけたご飯を持って再登場!!!!感動した。なんて優しい生き物なんだ!!!!たのむから長生きしてほしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?