旅行の余韻は選択で全部洗い流される

旅行に行った帰りの最寄り駅についたあの感覚がなんとなく嫌いだ。
夢の世界から一気に現実世界に引き戻されたようなあの感覚。
ディズニーランドでミッキーが湖に落ちちゃったって話をよく聞くけどそれも一緒な感覚な気がする。

上京する前はあんなに憧れていた渋谷は、今となれば少し汚い街に感じる。
夜行バスに揺られながら夢見たあの街は今じゃ旅行帰りに到着した瞬間現実を見る街にいつの間にかなっている。
人間の憧れって結局は慣れちゃうのかな。

旅行中に旅行の余韻っていつの間にか無くなるよね。
って後輩と話したことを覚えている。
クタクタな状態でスーツケースに旅行の余韻を詰め込みながら家に帰宅するときはまだ余韻は残っているし、思い出話を誰かと話すときも余韻は残っている。
気づいたのは旅行で着ていた服を選択した瞬間に余韻が一気になくなる気がする。
洗濯機が、旅行中の汚れと一緒に余韻も落としちゃってる気がする。

今度旅行に行ったときは、洗濯するのを少し我慢してみようかな。