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サトリなんか

「ん?体調悪い?」

綾野くんが秒で私の異変に気がついた。
答えなかったら
少し体を移動して「体調が悪い?」

「ううん平気」

綾野くんは無言で水を取りに行き、私から離れたソファに座った。

「えっ…戻ってこないの?」

「…いいの?」

「なんで?」

「うーん。なんか腰がひけてた。ちょっと抱き寄せると体を捻る。嫌なのかな…と…」

「こわっ!」

「正解なの?俺は何をしたんだろ…心当たりしかないから凹む」

「…」

「しつこいから嫌われたかも」

「大丈夫…」

「ん。」

怖い…
めっちゃ私の心の機微を見ている。

自分でも無意識だった。

「体調が悪い」

「うん」

「帰りたい?」

「わからない」

「我慢できそ?」

質問から尋問に変わるパターンだな。。
燃えるような愛は拒否すると、少なからず攻撃される。

「喧嘩したくない」

「喧嘩してないよ」

シーン…
空気が重い。

綾野くんは、冷蔵庫から出したミネラルウォーターをがぶ飲みして、部屋からでていこうとした。

止めないと本当にでていく。
綾野くんはそんな人です。

私に自分の機嫌をとってほしいんだ。

なんか可愛い事を言って引き止めないといけない。

私には何もしないけど、綾野くんは自宅の壁やドアに穴をあけるタイプです。

暴力的なわけじゃないから物を殴るのよ。 

抑えられない感情と、絶望で一瞬、自暴自棄になる。

自虐してると思う…

自分を傷つけるためにやる。
怖い。

でも綾野君は、頭が良いから私が嘘をつくとバレる。嘘ではない範囲で綾野くんの機嫌をとりにいかないといけない。

「不安なんです…」

「何が?」

うわー。尋問スタイル…
つらっ。

「わからないけど」

「いつも何も分からないと言われる。イライラする」

「ごめんなさい」

「謝って欲しいわけじゃない」

綾野くんが、部屋をでていこうとした。

前は鍵を投げられて 
「俺が部屋からでたら鍵を締めて。誰か来てもドアは開けないで。カメラで確認して俺がきたら鍵をあけて。鍵は1個しかない。置いてく。俺が戻ってきた時、お前がいなかったら俺は部屋に入れない」

で、風のように部屋をでていった。
止める暇がなかった。

「なんでも見ていい。なんでも食べて、好きなことして過ごして」

で、私は4時間も一人にされた💧

怖いのが何時に帰ってくると言われてないから、帰宅時間がわからない。

私は少し悩んで…うーん。
考えても無駄だな!
ベッドで寝た。

考えてもわからない 眠い…
すやっ〜

綾野くんが、チャイムを鳴らした音で起きた。

ううっ…
つらっ。

鍵をあけてベッドに戻った。スヤァ〜

「お前ずっと寝てたの?」

答えられなかった。眠くて…

綾野くんが部屋を歩き周り
「引き出しもあけなかったの?」

「俺は携帯も置いて行ったのに」

おねんね。
意識が飛ぶ。
「お前バカなの?」

綾野くんが近づいてきた。
手が腫れてた。
綾野くんの拳を舐めた。

よちよち。

綾野くんが「舐めるな汚い」と私を引き剥がし、そのままお風呂に行った。
私はそのまま寝た。

綾野くんは、着替えてしばらくソファにいて。

無言でベッドに入ってきて、そのまま私の隣で、じっとしてた。

半分夢かも。寝てた。

起きて歯磨きしてたら肩を噛まれた。
痛い…

「バカ」

「えー」

がぶがぶされた。
で、無言でキスしまくってきた。
やめろ…狭い…あと苦しい。

「口の中をあと1回濯ぎたい…」

「知らんお前が悪い、むかつく」

ムカつかれた。

歯磨きは唾液と一緒に飲んでもいいんでしょうか…

吐き出したいです…

綾野くんは力が強いので、私は綾野くんの体を支えきれず、床にズルズルと倒れ込んだ。

「床が冷たいよぉ〜」

綾野くんがゲラゲラ笑った。
「映画のカイジ」

「うん笑」

「まじで冷めたい…わたしかわいちょ」
「はい」

「可愛いのずるくね?」

「うん」

「一瞬、イラつきすぎて犯しそうになったわ」

「ははは」

「もうなんなん!めっちゃイライラする」

過酷。

「大丈夫だよ」

よちよちする。

綾野くんが拳を怪我してて、そのときは自宅のガラスを割った。

ガラスは意外と割っても刺さったりしない。日本のガラスは、まじすごいです。

「バカなことしないの」

綾野くんを慰めた。

重い…  
なんかわかんないけど、綾野くんはすべてが重い。
重力マシマシです。
思い出して気が重くなった

「拒否してない」

「うん」

「嫌だった?」

「うん」

「愛が欲しいの?」

「うん。いつも足りない。死にそう暴れたい」

大変やな…

「拒否してない。メンタルが不安定」

「わかった。俺とは関係あるのないの?」

「ない」

「俺以外に誰かいる?」

「いない」

「嫌なんだけど…」

大変すぎる。。
見えない敵に嫉妬してんの?
わけわからんのだが…

「私は疑われてんの?」

「疑ってないの!でも好きすぎて色々なことが脳裏をよぎるんだよ。イライラするんだよ。勝手に原因を探す!オートなの!」

かわいちょ。。 

「したことないんでお気になさらず…」

「それは誠にありがたいんですけど、それだけの問題じゃないんです」

「と言いますと…」

「お前は優しいじゃん!俺のことを見てないとわかる」

「見てたよ…」

「嘘だ 絶対なんか考え事してた」

「私にも心の自由が…」

「100%俺にして!」

恐るべし…
貪欲すぎる💧 
   
「レポートがあるなぁ、勉強しなきゃなぁ、少し疲れたなぁと、ぼんやりしてただけだよ」

「なんでそんな余裕あるの?聞いてて苛つくわ!」

「…」

厳しすぎんか…

「綾野くんのことは、ずっと好きだよ。だめ?」

「駄目じゃない」

「じゃー、でて行かないで」

「うん」

落ち着け。

でも落ち着きがない人に、落ち着けと言うとイライラしちゃうからね…

「怪我しないで」

「嫌だ」

わがまま過ぎる。 

「ごめんって。。期待に添えなくてごめんね」

「うん」

綾野くんは0か100なんだな。。 

自分に愛情がない女は マジでどうでもいいんだけど。それでも同意はあるし、避妊してくれるから最高なんだけど。(お互い好きじゃなかったから無らしい)
だから綾野くんはゴミではない。


でも綾野くん側に愛情がある場合は、彼女なら常に100%で答えないと、だめなのか…

そんなこと可能なのかと思う…
無理じゃない?
私は無理なんだけど💧

気力も 体力 も精神力 もないです。

あるのは 神通力だけです笑。

「今までは…」とか「前の彼女は…」と聞いても「彼女はお前が初めて。好きな女はいなかった。顔も覚えていない。同意はあった。女を犯したことはない。避妊は100%してた。妊娠させたり、性病になったことはない。脱がない。舐めない。触らない。そのへんでやってた」

まとめた綾野の主張。。

神様…
日本語が分かりません!
「何人ぐらい」

「知らん」

「片手で足りる」

「知らん」

そこはしらを切る。。
「俺が嫌な気持ちになるじゃん」

「私じゃなくて?」

「うーん。焼いてくれてるなら嬉しいけど。倫理観を責められてるなら辛い」

確かに…。

過去は変えられないからね。  

理由を聞いても「誘われたから」
「やらないといけない雰囲気だったから…」

綾野くんは女の子なのか… 

押し切られる 女みたいなセリフ しか言わない笑。
ルールを守っていれば、どうでもいいかなと思っていたらしい。

まぁ、間違ってはないからね…
被害者はいないわけ だし。

軽い運動の認識。

そこに気持ちがあるわけじゃないし、触りたくないから触らなかったらしい。

いや、マジでそれ許されんの?
女側の目的が謎だよ…

いや、何回聞いても衝撃の方が上回って.…
私の感情も無なんですよ💧

わけがわからん。
でも理路整然とはしている。

嘘をついてないのは推せる。
愛があって避妊にしない男より、愛がなくても避妊してくれる男のほうが100倍マシです。うるせーコロスぞにしかならん。

同意もあるし、むしろ女から誘ってるわけで何の問題もないです。

ぐう正論。


「女の性欲処理に使われてたんですかね…」←私なりの結論。

「それだ!俺から言ったことはない」

なんかたまにいるよな…こんな男。

「私には、めっちゃ言うじゃん」

「待て。別物だ。お前は気持ち悪くない」

ワロタ。
もうジゲチ…

私には、もうわかんないよ💧

「愛しかない」

「言い切った笑」

「性欲もある笑。お前にしかないけど」

「しちゃかちゃか…よくわからんけど、私が大好きでオッケー?」

「そう。殺しそう」

「助かるけど、綾野くんに殺人犯にはなってほしくないです」

「抱きしめたい」

「どうぞ」

よちよち…

なんやこの男は…
気が狂ってて草。

激しいんよ…
なんかこう激しすぎる。

試し行動もされる。なんか独特だけど…

解決策は簡単なんだけど。

なんか一抹の不安もある。
綾野くんは、精神的にも肉体的にも、めちゃくちゃ強いのに…

私の言動には、めっちゃメンタルが乱高下する。

なんでなん…

しんどい。

「私は口悪いじゃん。それに私は 綾野君を 100回ぐらい ふってる。その時は平気だったじゃん…」

「平気じゃなかったよ。1日に何回も鏡を見て。はじめてお前に、その服かっこいいね。似合うと言われた時は嬉しくて眠れなかった」

ピュアすぎんか…

「初めて褒められた!俺はその日 、自撮りした。で、ソニアに制服を着て行くのをやめた。わざわざ 学校の帰りに着替えて行ってた..…」

可愛すぎて草。

なんやろ…
わい、綾野くんのこのアンバランスさが怖いです。

偏見を持ってるわけじゃないけど、ありとあらゆる 虐待を母親にされてきてるから、ちょっと感覚が人と違うのかなと思う。

かと言って 私の感覚が、まともなわけじゃないから…

うーん…

わからん。

多分だけど、これ 体の関係になったから解決する問題じゃないと思う。

むしろ 余計好きになられる気がするから危ない。
まあ 私が飽きられて、すぐ捨てられるかもしれないけど。

それはそれで 別に仕方ないと思う。

私は恋愛脳ではないから、ちゃんと人間扱いされたのちの別れなら仕方なくね?にしかならん。

恋愛ってそういうもんだしね。

なんかうっかり恋愛マスターみたいな発言してたけど…

わたし恋愛したことなかったわ草。
処女だったわ。すまんな。

よくある笑。

何事も冷静に分析してしまい とんでもないことになる笑。

綾野くんにも「処女とは思えない返しと、ヤサグレ具合」と言われる。

確かに笑。

「褒めるな」
「褒めてない笑」

「私たぶん変わってるのよ」

「食欲のないライオン」

ワロタ。

「興味とかないの?」

「とくにない」

「かわいいですねー」
綾野君は笑顔。

「うん」
「可愛くても許しませんから!」
綾野くんは、これ私にめっちゃ言う。

「とくに可愛さは武器にしていない」
「存在が可愛いからな」

「それはそう」
「でも中身のほうがいいから沼る」

「わかります。そうなんですよね 本当に」

「殴る笑。いーなる」

「あはは、いーして、いー」

「あかん。俺だけバカだ。気が狂ってる」

「親に心配はかけたくない」

「うん、知ってる。絶対結婚する」

「いや、そこまでは…」

「うるさい!結婚する。先に子供作るぞ」

ワロタ。  
綾野君はこの脅しもよく言う笑。

「なんなん年増な女なん?先に子供を作って責任とってみたいな」

「それだ。子供作ったら結婚してくれそう。」

「まぁ、そうだけど…。早まらないで」

「別に早まってない。お前は絶対いいお母さんになるし 俺もいいお父さんになる」

草。。

「わかった。わかった…」

流した。

「もう本気なのに…」

よちよち…

たまに 私は 何でこの人のご機嫌を取ってるんだろうと思う。

でも 綾野 君は完璧な彼氏 だから…

たまに変になっても「はいはい。よちよち」するしかない。

「もう怪我しないで。私を傷つけたくないでしょ?」

「うん…ごめん」

素直や…
綾野くんは根は良い子なんや。。
激しいだけです💧

私にそのまま全部ぶつけてくるタイプなんだよね…

暴力的ではなくて「寂しい!私に求められたい!愛して!」がすごい。

だからその通りにしてあげたら落ち着く。

発作みたいな…

綾野くんは、私を好きすぎて、私の心の中を覗きすぎていて大変なんよ。

ちょっと体を反らしただけで拒否したになるの辛い。
私はメンタルが豆腐 なんだから仕方ないんだよ…

結局、許してにゃんをしまくって、揉み消す←後半不穏で草。

許してにゃん。許してにゃんすると綾野くんが許してくれる。

妹で良かった!

普段、私は鷹派だけど。
自分の身が危険な時は、迷わず許してにゃんする。

綾野くんに「小狡い」と言われる。
確かに笑。

「私は自分に都合が良い優しい男が好きなんだー」
 
「ずるっ!結婚して!責任とって」

「わたしなんもしてない…」

「じゃー、なんかさせて」

ワロタ。 
お前頭良いな笑。