【2020】初音ミクとさんさ踊りを踊ってみた【#VR #透過スクリーン】
なぜ、ミクさんとさんさ踊りを踊ってみたいと思ったのか?
アイディアだけは、はや2013年頃からあった。
コンセプト説明スライド↓
本スライド↓
アイディアだけがあって、実行に移していなかった。
ミクさんを映し出すために必要不可欠な性能の良い短焦点プロジェクターが高価で、なかなか手に入らないことが大きな障壁だった。
ただ、今にして思えば、最大の障壁は、自分でもどうやれば実現するかよくわかっていないうちに、やりたい熱が冷めてどっかへ行ってしまったことである。鉄は熱いうちに打つべきだ。しかも仲間がいるうちにするべきだ。
確かあの↑スライドを見せた時何人かはプロジェクトに興味を持ってくれた記憶がある。
ニコニコ学会βというイベントに参戦して、そこでアミッドスクリーンを編み出したアミッドP直々にアミッドスクリーンの作り方(というか良さ)を教わって、そこで火がついてスライドを発表した2013年8月のニコニコ学会β。
あの場で
「初音ミクと、さんさ踊り、踊ります!」
と宣言してから、
結局、どうしようどうしようと言っているうちに時間だけが過ぎて、
気づけば2020年7月24日。
丸7年間眠らせていた情熱を、私は実行に移すことにした。
目標・価値・実現方法
目標
初音ミクとさんさ踊りを踊ってみる
屋外でも踊れるようにシステムを構築する
8月のリアルさんさ踊りパレードにミクさんを出場させる
提供したい価値
今までのさんさ踊りになかった、全く新しいエンターテイメントを創り出す
これに尽きる。とりあえずさんさの輪踊りの中にミクさんが紛れ込んでいるだけでも衝撃映像になる。
そんでもって、とりあえず「アホなことやってんな」って一人だけでも笑ってくれれば十分だ。
実現方法
躯体:アミッドスクリーンの作り方のサイトを見るに、矢崎化工のイレクターパイプとイレクタージョイントとあればなんとかなりそうだった。必要なパーツはある程度サイトの方で教えてくれている
網戸用替え網:これもホームセンターで簡単に手に入る
プロジェクター:アミッドPが2013年頃使っていた短焦点プロジェクター(TAXAN KG-PS301WX)はとっくに型落ちしていて、中古で11,980円(2020年当時)で手に入る。つい、お手頃やんけ、出来るじゃんアミッドスクリーン、と思う後押しになってくれた
モーション:たまたま、もはやなんでGetしたか覚えていないけど多分この日のためなんだろうなというKinectが2台ある。これにMikuMikuDanceを繋いで、私自ら踊ったモーションをミクさんに取り込んでやれないだろうか
どうやって屋外で踊らせるか:とりあえずミクさんと一緒にさんさ踊りを踊ってみてから考えることにした
制作プロセス
TAXAN KG-PS301WXが届いた。
思えば我が家に来た初めてのプロジェクターである。普通にホームシアターがしたくなったのでやってみた。実にQOLが上がる。
もうミクさんを踊らせることなんか考えなくてもいい気さえしてくる。
おまけに生活保護暮らしにも関わらず、WindowsのゲーミングPCまで買った。そう、制作を始めた2020年5月~7月頃はコロナ禍になって最初の10万円の給付金が入ったタイミングだった。
もちろん、ミクさんと踊るためだけに私は全額ゲーミングPCに溶かした。
早速躯体を組み上げる。
組み立て後の画像はないが、割と簡単に組み上がった。
投影実験も行ってみた。
色々試行錯誤してみて気づいたのだが、そもそも自宅の部屋でさんさ踊りを踊るには、TAXAN KG-PS301WXではまだ焦点距離が長いことに気が付いた。部屋を片付けてもまだこの部屋は、ミクさんと踊るのに十分な広さではなかった。
ステイホームが叫ばれるご時世の中、わざわざ別に会場を借りるのはすこぶる面倒くさいと感じた私は、もっと短い焦点距離のプロジェクターを買うことにした。超短焦点プロジェクター・LGエレクトロニクス PH450UGである。
アホみたいに溜まっていたヨドバシのポイントをこれでもかとつぎ込んで45,000円に抑えはしたが、このプロジェクターを買ったあたりから私の金銭感覚はややおかしくなっていた。短焦点と超短焦点の2台のプロジェクターを短期間のうちに購入し所持している生活保護受給者は、そう存在しない。思えば、10万円の給付があったときから、真っ当な金銭感覚の歯車が狂いだしていたように思う。おかしくなった金銭感覚をクールダウンさせるのに、結構時間がかかったのは言うまでもない。
そうこうしながら奮闘すること約3ヶ月、出来上がった映像がこちらである↓
ご覧頂いて、いかがだったろうか?正真正銘、
「私はミクさんとさんさ踊りを踊ったことがある」
と、これで正面切って言えるというものだ。
踊りが下手すぎてさんさ踊りをなしていないとか、
ミクさんが専用の浴衣を着ていないとか、
そもそもミクさんと踊ったことがあるから何だって言うのかとか、
ミクさんと一緒に踊るための装置を作ったことすらない外野は文句を言うかもしれない。
これが一人でやれる限界なんだって。
やってみれば分かる。何もかも手に負えないことが多すぎる。
むしろここからがプロジェクトとしてはスタートラインかもしれない。
経験したこと
「与えられたMMDモデルを使って、Kinectで取得した自分のモーションに合わせて、初音ミクを動かす」ところまでは出来た
アミッドスクリーンの基本的な作り方は自分でやってみて理解した
初めて矢崎化工のイレクターパイプとジョイントを使ってDIYした。めちゃくちゃ使いやすい。これから色々組み立てていくときに積極的に活用したい
反省したこと
2台もプロジェクター要らないのに買っちゃったこと
せめてMMDモデルを自作するとか、もうちょっと難しい課題にチャレンジしても良かったのでは
目標だった「屋外でもミクさんに踊ってもらえるシステム」以降については、未だ開発が止まってしまっていること
成果
目標達成率
初音ミクとさんさ踊りを踊ってみる(100%)
屋外でも踊れるようにシステムを構築する(30%)
8月のリアルさんさ踊りパレードにミクさんを出場させる(0%)
総括、とその後の顛末
いい思い出だったけど、正直これ以上一人でやりたくない。
3Dのキャラクターモデリングが出来る人
3Dモーションいじるのが上手い人
ミクさん投影システムを備えた自足歩行ロボットが作れる人
さんさ踊りがうまい人
動画撮影が上手い人
プロモーションが得意な人
最低、この6人でチーム組んでやるようなプロジェクトだと、やってみて思う。6役一人で兼ねるのは流石に無理だ。
逆に言えば、人さえ揃えて仕事としてうまく回せればこんなに面白い仕事はないと思う。どなたか、初音ミクとさんさ踊りを踊れるような世の中を、私と一緒につくりませんか?
アミッドスクリーンのその後だが、
プロジェクタースクリーンに変身した。
その後何度か改造を繰り返して、こんなん↓作った後
現在ではこうなっている↓
その過程で、写真手前に見えているパソコンデスク「Terminal」を自作することになる。
今後の展望
先程挙げた必要な人材のうち、
3Dのキャラクターモデリングが出来る人
3Dモーションいじるのが上手い人
ミクさん投影システムを備えた自足歩行ロボットが作れる人
これは、私が鬼のように勉強すればまだ買って出れる範囲内である。
さんさ踊りがうまい人
動画撮影が上手い人
プロモーションが得意な人
これは私が適任の仕事ではない。他の人にやってもらいたい。いずれ、どう言うやり方かは置いておいて集めてみせたいと思う。
また、さんさも含めて「踊り」系の祭りなら、ミクさんに降臨してもらって一緒に踊ると言う体験を作り出す応用は可能である。
最近、私は隣県秋田県は羽後町に伝わる西馬音内盆踊りを見に行く機会があった。
要するに、これもミクさんに踊ってもらえないだろうかと、妄想中なのである。
他にも、よさこいソーラン、徳島の阿波踊りや、沖縄のエイサーなんかでも実現できるかもしれない。
もちろん、踊らなくとも、アミッドという透過スクリーンを通して表現できる世界はまだまだ無限にあるはずだ。
私の虚構と現実を越境する試みは、まだ始まったばかりである。