音楽2. オヨヨ書房とGofish
以前、金沢を訪れたとき、せせらぎ通りにあるオヨヨ書房という古本屋に立ち寄ったことがある。古い町屋をそのまま古本屋にしたような店なのだが、どんなに外が明るくても内部はほの暗く、堆積した古書の紙のにおいと時間が滞留していて、いまでも金沢の土地の感覚と色濃く結びついている。
そこでは寿岳文章としずの全集の一巻を安くで買った。芹沢銈介の手になる装丁は、茶色にくすんでいるが、木版によるおおらかな線の装飾が書店の雰囲気にとても似合っていた。(まだ内部は数ページしか読み進めていないという