08.『これからの男の子たちへ』
以前に私のランドセル選びの話から、『女の子らしさ』『男の子らしさ』などについて書いたと思います🎒
その時は私が感じる『女の子らしさ』について書いたんですが、
そのような固定観念を無意識に他者に押し付けられて不快な思いをした人の話をよく聞くなぁと振り返ってみると、
中学生の時に、「男なんだから泣くな」と言われたり、『男の子だから』と理由をつけられそこまで興味のないことを押し付けられて断ると『それでも男かよ〜』と冗談ぽく言われてなんとなく嫌だったと言っていた友だちがいました
そのように、私の周りで『男の子らしさ』を押し付けられて嫌な思いをしている友だちがいたことを思い出して手に取った本があります📘
この本は弁護士として働き、2児の母である太田啓子さんが、育児をしている中で感じた男の子たちを取り巻く環境や男の子に対しての周囲の声かけ、エンタメなどに感じた疑問を書いた本になっています
1.『有害な男らしさ』って?
『有害な男らしさ』(字面が結構イカついですよね)という1980年代にアメリカの心理学者が提唱した言葉を使用して、
いわゆる『男らしい』とされているような、「動じない強さ」「弱音を吐かない」などを取り上げて説明されています
タフで何事にも立ち向かう勇敢さを持っていることは悪いことではないと思いますし、かっこいいなと思います
ですが、繊細で優しくおとなしい性格の男性が自らの性格を否定的に感じてしまう可能性があるのではないかと太田さんは書いています
社会の中で「男らしさ」が向上心を生むなどポジティブに働く面ももちろんあると思います
ロールモデルとなっている人が男らしい人であって、その人のようになりたいと思い自分磨きをしたりなど…
ですが、キャバクラなどに誘われて断ると「それでも男かよ〜」と冗談めいたように言われたり…というのを実際に聞いたことがあります
今までそういう風潮があったからこそ、そういう発言をしてしまうわけだと思うので、その人自身気づくことも大事だとは思いますが、メディアや教育が変化することが一番大事なのではないかなと勉強を始めてからずっと思っています…
2.そうならないためにも
そのように苦しんでしまう人を生み出さないためにも太田さんは最後の章でこう書いています
今回は『ふたつめ』のことについてあまり触れませんでしたが、どうしても性差別的構造が強い社会になってしまっているので、「男性である」というだけで無意識に「特権」的な立場になってしまうこともあります(男性ということだけで特権を得たくない人もいると思うのに…)
そのことを上手く利用し、性差別や性暴力を許さないと社会に発信してほしいと太田さんは書いています
ジェンダー的な固定観念の話をする際は、女性の話が多かったので私もこの本を読んだり、男性学
を知ってこういう生きづらさもあるのか…と勉強になりました
女性学に比べ男性学についての論文などは少ないので、このような本が増えてアカデミックな場でも学ぶ機会が増えたらな…
以前も書きましたが、勉強すればするほど、社会の構造がわかるようになってきて苦しい…!!
でもそんな中で声を上げてきた人がいるからこそ、以前よりは生きやすい世の中になっていると思うので、私も少しずつ発信していけたらいいなと思います✊🏻
この本は『男の子なんだから』という価値観を押し付けられてモヤモヤしていたりする人におすすめしたいです…
中には実証が足りないかもと思う部分もありますが、参考程度に見るのもいいかもしれません💭
私も将来子育てをする可能性があるので、気づいていない固定観念に捉われないようにしたいなと改めて思いましたし、自分も『〇〇なんだから』という言葉を使わないように気をつけようと思える一冊でした📚