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【往復書簡】好きな花はなんですか?

さやかっすへ。

返信が遅くなってごめんなさい。普段、そんなに忙しくないのに、なぜか締め切りが重なって、テンテコ舞いな日々を送っていました。仕事って、なぜか重なる時はとても重なるという不思議。そんなこと、ありませんか?

さやかっす、フランスに渡ってからもう1年4ヶ月も経つのね!なんだかついこの間、移住すると言う話を聞いたばっかりのような気がするけど…本当に時間が経つのがあっという間で…恐ろしい…。「ハプニングにイライラするのではなく楽しめる」って、人生を豊にする割と重要な才能だと私は思うよ。そして、さやかっすはそれができる人。小さな発見から、大きな魅力を引き出せる能力を持っていると私は思います。さやかっすのご主人も、コミュニケーション能力が高いから、そういう楽しさを見つけるのが上手そうだよね!うちの旦那ちゃんとは大違い…はぁ…。(彼は彼なりにいいところがたくさんあるけれど…。)よく私の住むテレビ王国では、『アクシデントは事故だけど、ハプニングは楽しめ!』なんて言われ方もしていて。私は実生活でも、相当ひどいアクシデントでない限り、基本的には人生に起こるあらゆること(=ハプニング)に興味深く接していきたいなぁと思ってる。楽しいことも、悲しいことも、どちらのハプニングも。

さて、文具によって書く内容が変わるか、どうか。自分自身は変わっている意識はないのだけれど、改めて原稿や手紙を読み返してみると『テンション』がだいぶ違う(笑)。私は基本的に原稿はPC で書くのだけれど、これは頭の回転と同じ速さで文字が打てないとイライラするからなのね。手書きだとどうしても頭のスピードに追いつけない。って、そんなに頭の回転が速いわけではないんだけれど、やっぱり仕事の時はアドレナリンが全開になっているので、その時に浮かんだ言葉を逃したくない。手書きだともどかしくなっちゃうの。だから、パソコンで書いている文章(ナレーションとかBlogとか)はとても冷静で、整理された言葉が並んでいる(気がする)。一方で、旅先からのハガキとか仕事中のメモは手書きなんだけど、なんだかもうグッチャグチャ。思考と手のスピードがリンクしてなくて、そのままアプトプットされちゃっているから…いい意味で言えば「臨場感のある文章」だけど、客観的に言えば「整理されてない言葉の羅列」なんだよね。ハガキを受け取る人たちには申し訳ないけれど…まぁ、それも「味」だと思ってもらえれば…。

ちなみに、スマホで原稿を書くのはもう懲りたので二度とやりたくありません(苦笑)。私はスマホのフリック入力はかなり速い方だと思うけど、親指だけで原稿を書くのはムリ…親指もげるかと思ったよ。テレビで流れるナレーションは、一般的に1分のナレーションを書くのに1時間かかると言われています。だから5分のVTRだと約5時間。私たち放送作家は10秒とか12秒とかの空白に言葉をハメていって、そこに感情や情報をバランスよく詰めていくと言う仕事の仕方で、その蓄積が15分とかのVTRになり、1時間の番組になったりします。10秒や12秒の積み重ねで、1時間や2時間の番組を作るとか…気が遠くなる作業だけど、終わった時は達成感あるし、自分の書いた言葉がテレビから流れる(そして、多くの人が聞いてくれる)と言うのは不思議な魅力があります。

今年はなんだかとても暖かくて、もう桜の開花宣言が出ました。お花見は自粛ムードだけど、できるだけ桜を眺めたいなぁと思っています。桜に限らず、いろんな花が楽しめる季節になってきました。さやかっすの撮る写真にはいつも可愛いお花がたくさん写っているよね。特に好きな花はなんですか??

nonより。

P.S 弟くん、懐かしい!!!元気にやっていますか??みんなで香港取材に行ったのが昨日のことのよう…。そして「縦横」を意識するのね。私もやってみる!今日の私の写真は、モンペリエでスマホぽちぽちしてるところ。あっという間に1年経っちゃうね。


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