V6は家族
俺たち家族。お互い守る。
そばにいない時も近く。
俺たち家族。
家族、家族。
26年間、四半世紀という歳月は20歳の私には想像を絶する。
家族という一言でまとめてしまっていいのかわからなかった。
でも、LIVE TOUR groove V6 at SAITAMAを見てわかった、
V6は”家族”なんだと。
V6は学校へ行こう!などのイメージが強く、近所のお兄ちゃん的な仲の良さが最大の魅力だと思われがち。
V6のパフォーマンスをあまり見たことのなかった数年前までの自分もそうだった。
しかし、去年のFor the 25th anniversaryの配信ライブを見て、ハッとさせられたV6の世界観。グルーブ。
”プロの表現者でありながら、確実にアイドル”
それは今回の解散前最後のステージを見てもなお、進化していたように思う。
長年煮込んできたからこそ出せる味。きっと今が一番美味しいのでは。
「ジャニーさんが作ったものを美しいまま箱にしまう」という言葉が蘇る。
まさに、"今がいちばんであること"
革命的な6人の勇姿をを見逃したくなかった。
まずは主役、勤続26年目の男たち。
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最年少岡田は、26年で一番変化し続けたように思う。反抗期を乗り越え、自分の場所を築きながらも、「メンバーに幸せでいてほしい」と言っていたように。V6という帰る場所があったおかげで、さらに良い男になっているのは間違いない。
人知れず葛藤してきたからこそ、さらに強く優しい人になった生き様。
世界がどう変わっても、君が孤独感じても
帰る場所があれば 少し強くなれると思う。
繊細でありながら強く凛々しい三宅健のダンス。特に軽快なターンと美しい表情の変化。そしてアイドルを貫くファンサの数々も、応援してくれる人たちを一番に大事にする彼の愛に溢れた姿勢は最後まで変わらなかった。
たくさん笑顔にしてもらったからこそ、今一番笑っていてほしい人へ。
あぁ誰かのために生きたって
君は君だよ。笑って、笑って。
そして圧倒的表現者、森田剛。どんな曲でも森田が歌えば、ストーリーと景色が吹き込まれ、映画や舞台のような迫力とどこか物悲しさが一気に心で混ざり合う。クレヨンごぉちゃんのポテンシャル...
独りではない新たな旅の後ろに5人の仲間と、ファンがいることを。
一人で何かを抱える前に
僕がここにいることを...
誰かも言っていたが、剛健コンビは一見森田の方がワイルドで、三宅がチャーミングなキャラクターに思われがちだが、顔立ちは意外にも直線形の三宅の方が男らしく、森田の方に小動物らしい可愛さがあるなと。奇跡のおじさんたちの新たな発見。
そんな無邪気で自由な2人のお兄ちゃんを見守り、見守られながら大きくなった岡田を含めた最高のバランス、カミセン。
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26年間、苦しいことも耐え抜くこともたくさんあっただろう。それでも支えてくれる人たちのために自分たちの可能性を信じ続けてくれた。トニセン。計り知れない苦労も努力も決して表には見せず、いつも優しい笑顔で温かい場所を守ってくれている。
MCではおちゃらけキャラ井ノ原快彦だが、一言一言に全ての人を気遣う優しさがしっかりと滲み出ている。しかし、曲が始まると歌唱力とダンス共に安定感が凄い。誰からも尊敬される彼の魅力があってこそ続いた26年。
ギャップなどではない。どちらの彼もV6の井ノ原快彦。
想像以上の未来へ
相当ハードなWAY越え
クセになるね、僕らが出会えた奇跡とか。
途中、少年隊が出てきたのかと思ったら、長野博だった。長いジャニーズ人生の中で、一つ一つを丁寧に、大切に、積み重ね繋いできた想いが今届く。それ故に、最後は人一倍涙を堪えていたのだろうか。
結局、私たちはみんな長野くんが大好き。
すべてを抱きしめて、すべてを許しあい
育てていこう 笑顔のままで。
坂本昌行、5人を背中で引っ張ってきた漢の力強さ。50歳になっても踊り続けるなんて誰も想像しなかっただろう。しかし長年にわたって相当な努力と人望を積み重ねてきたゆえに、何一つ違和感はない。
やっぱりV6のリーダーはこの人でなくては。
人生夢半ばで思う
これだけはやっぱり譲れない
僕たちの音楽だけは誰とも比べられない。
V6という音楽を、奏でる。
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ここにきて改めてだが、V6の楽曲の素晴らしさも際立つ。
最近のスタイリッシュで色気溢れるパフォーマンスが似合うのはもちろん(私的にMAGIC carpet RIDEとPINEAPPLEについてはかなり語りたいが...)、10代の時の曲を今40代になった6人が歌う姿が特に印象的だった。
太陽のあたる場所、over、UTAO-UTAOの流れは本当にどうしたものか。
デビュー当時の彼らの声とメッセージ全てが、今新たな旅立ちを迎える彼ら自身への応援歌へと変わっている。凄い。
あと、毎回思うがステージ衣装も演出も本当に良い。
最初の黒衣装が全員揃った男たちの風格。グラデーション衣装とムーディーな楽曲で一体になるフロア。花柄でありながら決して派手ではなく、主役のフィナーレに美しく花を添える衣装。
いつもそれぞれの特徴や雰囲気に合っていて、単体でも、6人が並んでもバランスの良さが際立つ。
そして、マスクにフェイスシールドを着用して声も出せない中、大きな愛を送り続けるV6ファンの姿にまた感銘を受けた。女子高生から母親になった人、いろんな壁にぶつかってV6を一度離れた人もいるだろう。V6と共に歩んだ、ファンそれぞれの26年。
彼女たちも含めて、これがV6の家族の形なんだろう。
あぁ、かっこいい。
こんな大人になりたい。
もっと早くに出会いたかったなぁ。一緒に仕事してみたかったなぁ。と呟く
彼らの功績、軌跡は永遠。
エンタメ界だけでなく、日本に力と笑顔をくれた6人はこれからも心の中で生き続ける。
26年間、本当にお疲れ様でした。どうもありがとう。
尊敬と感謝と愛をV6へ。
P.S:
アンコールの「95 groove」
まるで夢のような世界だった。あまりにもキラキラしていて眩しいのと、止まらない涙で前が見えないけど、すごく楽しい場所に彼らはいる。
本編最後の「目を閉じれば」でV6は終わりを告げた。
私の見てる6人はきっと夢だ。
でも、もしかしたらまたこうやって一緒に笑えるのかもしれない。
そんな未来を想った。わからないけど。
でももし、そんな日が来るなら...
"あなたが結んでくれたこの手は、いつも心に繋いでおきます。
V6、完成。