『受験』に不安を抱えるあなたへ
先日、中学3年生の子と少しだけLINEでやり取りをして、今どんなことをやるといいかというような相談を受けた。
結論、『生活リズムの組み立て』と『生命維持』そして『心の安定』に重点を置いて取り組むといいよと伝えた。
今はどの『受験生』もある程度不安だ。自分たちのこれからの進み行きが突然決められることに対しての『不安』や『焦り』があるかもしれない。ただ、この期間はある意味『受験生』にとってはチャンスだと僕は思っている。大手の学習塾では、もうオンラインの学習が進んでいるが、似たような素材は無数にインターネットを介して散りばめられている世の中だ。さらに、大手各企業が洗練した教材が今なら『無料』で提供されているというものも多くなっている。
つまり、学校の宿題や課題が無い分自由な時間は増えているのだから、今「自分の将来のために何が有効かを考えて動こう」とした時点でかなりのリードを広げられる可能性が高いからだ。
学校が始まれば、どんな形であれ今回の『休校』による影響で忙しくなることは間違いない。どうせ『家にいるべき時間』をどのように扱えるかで今まで以上の力を付けることだって十分可能だ。
そのくらい多くの『受験生』は「自分を奮起させるため」にコストを割くのだから、今の状況がある意味一番『学習』に向き合い易い環境が整っている訳で、今やろうと僕に問いかけた時点でかなり優秀だと僕は思う。
学校が『休校』で新しい単元の学習が進まないことに『不安』を覚える子もいるかもしれないが、結局コロナの影響が無くたって多くの受験生が自分の力を付けるのは『家庭学習』なのだ。その意味でも今回のショックが直接『受験』に響く可能性は極めて低く、『精神を安定させる』ことで一歩一歩前に進んでいることを実感していくことが後々の『焦り』を防いでくれることにも繋がるのである。
何度も言うが、やろうと思えばぐんぐん『学習』を進められる環境なので、「何とか自分から動き出そう!」とした時点で一歩リードしていることになるのだ。
これは大人にも言えることだが、人間っていうのは、どうしても『出来ない理由』を嘆いてしまう生き物なので、多くの子たちが『学校が何も無いから!』とか『誰も教えてくれないから!』と『出来ない理由』を神棚にでも掲げて停滞してくれているうちに差を広げていけるある意味チャンスなのだ。
ある意味『公平』な環境がコロナによって作り出された今、きちんと動こうとしていることに自覚して、確実に『自分の生活リズム』を整えた人間は、確実にこれから力が付いていく『近道』を歩んでいけるのである。
今回の騒動で僕らの過ごして来た『社会』の当たり前は一気に崩れたと言えるだろう。学習指導要領の大改革以上の大転換が起こることは間違いない。
そういう意味でも『今まで通用した常識』が通用しなくなるかもしれない今、無駄にアタフタしたって、今までの『経験則』は大して役にも立たない可能性がある。今までの『受験生』と比較してどうだ何て言っていられない年が間違いなく来るのだ。
現実、今回の騒動でアタフタしている大人のほとんどは『今までの受験生』だったはずだ。今の『受験生』がこれから経験していく『社会』とは全く違う社会だと思っていいだろう。
ただ、危険なのは逆のパターンだ。3月から始まった『休校』中言われたことをやったら「それで安心」、もっと言えば、与えられている課題が『どう意味がある』のかすら考えることなく、ダラダラと過ごしている子たちだ。
そのタイプの子たちがあとから急に頑張ろうとしたって、きっと短期的に上げる『学力』に対するコストは今まで以上に大変なのは目に見えている。
別に学校で受験に使う『教科』に関わる『学習』だけが全てではない。
もし、「今日は何をした??」と言う質問に自分できちんと答えられるような生活を送れていないなら少し立ち止まって欲しい。仮に、部活動が無くなったって『自分に必要な力を蓄える時間や環境』は『工夫』すればいくらだって出来るはずだ。
今『何もしない』はもしかすると普段の『何もしない』よりも人生にとってさらにダメージは大きいことに気が付く必要があると思う。
僕は今、コロナの影響で施設を閉鎖しなくてはならなくなった。収入はゼロだ。『不安』だって死ぬほど大きい。今は何をしたって『マイナス』が気になってしまう。
正直、上に書いたような強気な発言とは真逆の感情がわんさか湧いていた日もたくさんあった。
でも、結局一周回って考えた時、僕の『不安』を消すのは、僕の『努力』でしか無いと気が付いた。
その日から、家庭学習応援施設MyPlaceのバージョンアップ作業の毎日が続いている。
コロナの影響で間違い無く経済的にしんどい家庭が増えるだろうし、その不安を相談する身近な誰かが必要になってくるだろうし、これだけ長い休校が明ければ『不登校』だって増えるに決まっている。先生たちだって自分たちの仕事がこれだけ追い込まれては『心のデトックス』が必要になるに決まっている。全てに広く手を広げられるそんな場所にバージョンアップしていくつもりだ。
未来を明るくしていくのは間違いなく今踏み出す『一歩』だと思う。