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一見バラバラな取り組みを通して地域にチャレンジの生態系をつくるには?

バタバタしていたらあっという間に9月が終わろうとしていますね。
皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、先ほど和歌山県田辺市でのチャレコミのギャザリングを終え、新潟空港に帰ってきましたので、今回の学びを忘れないうちに言語化したいと思います。

チャレコミギャザリングの変遷

毎年5月と10月の半年に1回開催しているチャレコミギャザリング(集合研修)
コロナになる前は東京に集まって、分科会や研修、時には協働イベントなどを行っていました。
しかしコロナ禍で全面オンラインへ移行。
幸いなことにオンライン対応には慣れている方々が参加者の中心だったので想像以上に全く何の問題もなくオンラインへ移行できてしまったのです。
その後、2020-2022年は全面オンラインで開催していたのですが、コロナが収束に向かうに伴い、2023年5月の開催方針を改めて検討し直しました。

その時の選択肢は以下の3つ
①コロナ以前と同じように「東京開催」
②コロナ中と変わらず「オンライン開催」
③「地域開催」(新たな選択肢)

これまでチャレコミでは年に1回チャレコミキャラバンと称して会員団体の活動エリアに訪問し、イベントを行ってきました。
しかし年1回では、43団体に増えた会員団体同士が互いの取り組みを理解したり、県庁所在地と人口1500人の村など、全く異なる環境で取り組む様々な活動を理解することが難しくなっていると感じていました。

毎年1回のキャラバンは40~50人ほど開催しているのですが、その規模を地域として受け入れるのはかなり準備が必要。
でも、10人くらいの人数であればそんなに負担なく受け入れられるのでは?(なぜならチャレコミの会員団体は日常的にインターン生や副業兼業人材など様々な外部人材を受け入れているから)その地域が3地域くらい集まったら参加者の受け入れ人数枠も確保できそうという仮説のもと、恐る恐る2023年5月のギャザリングを「地域での分散開催」について相談したのでした。
すると、あっという間に受け入れたい!というエリアから手が上がり、想定外のポジティブな反応に驚きながら、第1回のチャレコミギャザリング地域開催はホストエリアの皆さん&参加者の皆さんのおかげで無事に開催することができました。

それでもやはり参加者を集めきれなかったり、全面オンラインの時に比べると参加人数が3割ほど減ってしまったり、オンラインと現地メンバーとの熱量の差があったり、なんだかんだ東京が一番安く&早く行ける…という声が上がったりなど、なかなか難しい面もあり、このときはまだ地域での分散開催という方法に確信を持てていませんでした。

同時開催から日程をずらした分散開催へ

5月のギャザリングでの1日目フィールドワーク+2日目がオンライン(フィールドワーク先から中継)という開催方式だったため、フィールドワークはすべてのエリア同じ日程でした。そのため行きたいエリアを1つ選んで参加するという方法でした。
今回のギャザリングは「フィールドワークの日程、同じじゃなくていいんじゃない?そうしたら都合の良い日程に参加できるし、複数エリアにも行けるし。」というチャレコミメンバーからの画期的なご提案のもと、受入れ地域の募集を実施。

しかし、10月は各地域でプログラムが始まっており、そもそも毎年忙しい時期。受け入れたいけれど難しい…!という声も聞きながらも「このエリアでこのテーマだったら絶対に面白い!」というエリアに何とか声をかけ続け、
今回も3つのエリアから手を挙げてもらいました。大感謝!!!

こうして無事に和歌山県田辺市・富山県富山市・鹿児島県龍郷町(奄美大島)での開催が決まったのでした。

今回のフィールドワーク地域の皆さんありがとう!!!

地域にこそ学びがある

ということで9月22日から和歌山県田辺市のフィールドワークに参加。
今回は「和歌山での高卒人材採用の事業展開戦略を考える」がテーマだったのですが、もともと高校生を中心に事業を展開するメンバーや、最近大学がないエリアのチャレコミメンバーも増えているので、15名が参加するという関心の高さを伺えました。

ここ4年くらいずっと考えているの個人的な問題意識は、様々なエリアが増えている中で、その地域に必要なチャレンジの生態系も多様になっている。その中で、何をどう共有していくと地域の取り組みが加速したりより豊かになっていくのか?ということでした。
ただ「地域でチャレンジの生態系をつくる」というチャレコミのミッションにはすごく共感して一緒に目指している感覚はあり、じゃあ何だろう?を模索しているなかでギャザリングの位置づけも改めて考えていました。

エリアが多様になっていることは、山の登り方のルートが多様化しているということ。とはいえなかなか同じ地域の中で似た仕事をしている人も少なく、どうしても同じ社内の中で頼ってしまう場面が多いのも現状です。
別々のルートから登っている人たち同士が、別のルートだったとしても「全然違うと思っていたけれど共感できる!この人たちとなら何か一緒にできそう!」だったり、
「似ているけれど違う!会社の代表や先輩みたいにはなれないと思っていたけれど、違うルートから登る方法もあるんだ!」と感じられる機会をつくることが、一人ひとりの信頼感と安心感を高め、各地域での事業の幅を広げることにもつながるのではと思いました。

今までは東京に交通の便が良いから集まってお互いの取り組みを共有していましたが、実際のフィールドではない場所でチャレコミメンバー同士だけで集まって行われていました。もちろんこれからもそうした取り組みが必要になる場面もあると思いますが、
ギャザリングに関しては、それぞれの団体が、実際にどんな場所で、どんなステークホルダーの人たちと一緒に事業をしているかを知ることで、相手のことを立体的に知ることができます。そうすると困ったときに相談できることの解像度が圧倒的に違うことを感じました。
今回もインターンの受け入れ企業や市役所の方などとお会いすることで、TODAYがどんなことを期待されているのかを地域の方々の言葉からも知ることができました。
加えて、今回の高校生のテーマは特にチャレコミとして取り組みたいテーマの分科会も地域に行って現場の取り組みと照らしながら具体的に考えたほうが思考が100倍進むことを実感したのでした。

そしてギャザリング終わりでこれまでオンラインしか参加していなかったメンバーから頂いたメッセージが、とても今回起こしたかったことを見事に言語化してくれていたので一部抜粋してご紹介。

各地で、各現場で、それぞれの対象にしている人たちと挑戦しているチャレコミの人たちがこうして交流する事で、日本中で良い連鎖、促進が起きていく、という事が起きるんだな…と感じました!!

* * * * *
ということで、やはり東京のほうが良いのかな、とか、オンラインのほうが参加のハードル低いかな、とか、いろいろ悩んでいましたが、少なくとも来年はギャザリングこの開催方法がいいなという確信を持てたよ、という話でした。

やっぱり最大の学びの現場は地域。そして相手の地域に行ってその地域のことを考え貢献することが自分にとっても学びになる。それはずっとチャレコミが多くの学生や若手社会人に対して提供してきた価値だなあということを体感できました。
個人的にはスタッフ一人ひとりが自分の関心テーマに合わせていろんな地域に行ってもらうと、より自分の大切にしたいことを考えるような機会にもなるなと思ったので、スタッフのみんなにも参加してほしいな~。
今回田辺で出会った本当にたくさんの方のおかげで確信も持てたし、これでよりパワーをもって誘える。確信はパワー笑

ということで、個人的には来年もこの形式で続けたいなと思っていますが、また改めて、参加している方も参加していない方も、ぜひご意見を頂けると嬉しいです。

無事に見切れているなw

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瀬沼希望|地域と推しとコーディネーター
ありがとうございます。喜びます。