2020年4月 想定外の事態における嵐の合意形成力とチーム力に尊敬しかない
6月5日金曜日に嵐のNetflix第9話「2020年4月」が公開されました。
先週の第8話からあまりにも早い配信に驚いたけれど、3月~4月の新型コロナウイルスが広がる状況で彼らがどのように行動してきたのかという詳細が描かれていた内容にも驚きました。まだ見ていない人はぜひ本編を見てから読み進めていただければ。
新型コロナウイルスによって多くの企業・組織が想定外の対応を迫られる中、どう判断し、どんなスピードでアクションを実行できるかというのはチームの力を如実に表すのではないか。と思います。Netflixの配信話を見て、あまりにも感動したので、書き残しつつ、主にビジネス的な観点からの嵐のチーム力に思いを馳せる投稿です。
一般的に、組織の行動が遅くなる理由は以下の2つが多いような気がします。(個人的な見解)
①意思決定に時間がかかる(関係者が多いと調整に時間がかかることが多い)
②社会への影響などリスクヘッジをするための時間がかかる(公平性、危険性、社会からの反感などなどの観点からどのようなアクションが最適か判断する力)
こうしたプロセスをいかに短くして、想定外の状況に対応し、行動ていけるかが変化の激しい社会においては重要なのではないかと感じています。嵐については、おそらくNetflix上でのこの話の配信も急遽決まったものだったと思います。まずは今回のような状況下になってからも、いずれもかなり早いタイミングで意思決定・実行がされていることを事実ベースで振り返りたいと思います。
最初にざっくり、新型コロナウイルスの状況を振り返ります
2020年1月 武漢の海鮮卸売市場の閉鎖
2020年1月中旬 日本での感染者確認
2020年2月中旬 中国での死者が1000名を超える
2020年2月中旬 渡航歴のない日本人の感染を確認
2020年2月下旬 国から新型コロナウイルス感染症対策の基本方針発表
2020年4月7日 7都道府県に緊急事態宣言(その後全国へ範囲を拡大)
2020年5月25日 緊急事態宣言解除
昨年11月3日の時点で、嵐としては今年4月の北京でのコンサートと5月の新国立競技場でのコンサートを発表していました。
しかし、北京のコンサートについては、2月17日に中止を発表しています。
国立競技場のコンサートについても、3月16日の時点でファンクラブ向けに3月19日より申込開始予定とのアナウンスがありましたが、結果的に現在は国立競技場でのコンサートは開催延期となっています。無事に開催されることを祈るばかりです。
さて、ここまで当初予定していたメインともいえる大きなイベントが出来なくなった状況下で彼らがどう行動したのかというのが今回のNetflixで描かれた部分だと考えています。自分でまとめながら相当気持ち悪いなと思いました。が、改めて、先が見えない中での早い意思決定と実行力に尊敬の念を抱きました。
・4月6日 スタッフとの打ち合わせ
ワクワク学校オンラインを「やるなら速いタイミングでやらないといけない」ことをメンバーが語る姿
・4月7日 東京都に緊急事態宣言発令
・4月8日 メンバー間で紙芝居動画配信に関する打診があった模様
・4月9日 スタッフとの打ち合わせ。ワクワク学校。
同日夜、youtubeでのライブ配信に関する相談。紙芝居配信に関する打ち合わせ
・4月11日 ファンクラブ向けにyoutube上でuntitledの期間限定配信が知らされるとともに、ファンクラブ限定動画で本人たちからのメッセージを配信。批判が出るだろうと思ったけど、いま社会に対して自分たちができることをと思って配信を決定する。それにあたってファンクラブに先に伝えるという最大限の配慮をする。同日夜、Instagramのストーリーでファンへの感謝のコメントを松本さんが投稿。
・4月14日 国立競技場でのコンサート延期のお知らせ
・4月17日 ワクワク学校オンライン打ち合わせ/リモート紙芝居収録(おそらく第1回~第3回)
・4月18日youtube上でアラフェス配信
・4月24日 リモート紙芝居収録(おそらく第4回~第6回)/嵐のワクワク学校オンライン打ち合わせ
・4月25日 「嵐のリモート紙芝居第1弾」配信
・4月28日 嵐のワクワク学校オンライン 収録
・4月29日 嵐のワクワク学校オンライン緊急開校決定のお知らせ
・5月1日 リモート紙芝居第2弾配信
・5月2日 嵐のワクワク学校オンライン第1回開催
・5月8日 嵐のリモート紙芝居第3弾配信
・5月9日 嵐のワクワク学校オンライン第2回開催
・5月16日 嵐のワクワク学校オンライン第3回開催
・5月17日 「みんなとつながる!?生配信ホームルーム」第1回開催
同日「嵐のワクワク学校オンライン」専用Twitter開設
・5月19日 嵐のリモート紙芝居第4弾配信
・5月23日 嵐のワクワク学校オンライン第4回開催
・5月24日 「みんなとつながる!?生配信ホームルーム」第2回開催
このタイミングから生配信される動画にも字幕がつくように。
・5月26日 嵐のリモート紙芝居第5弾配信
・5月30日 嵐のワクワク学校オンライン第5回開催
・5月31日 「みんなとつながる!?生配信ホームルーム」第3回開催
・6月1日 嵐のリモート紙芝居第6弾配信
・6月7日 「みんなとつながる!?生配信ホームルーム」第4回開催
※展覧会・シングル等の発売日等は省略しています。
当然、これらは一部しか描かれていないと思いますし、そのほかも様々なコンテンツ配信・準備・打ち合わせ・収録なども当然あったかと思います。しかし、だとしたら、よりスピードが早すぎませんか。オンライン紙芝居は、(仮に4月8日が発案日だったとすると)4月8日にメンバーに打診→4月9日夜に打ち合わせ→4月17日収録(ここまで9日間)→4月25日配信という17日間で発案から配信までたどり着いているというスピード感。余計な時間が一切かかっていない。
ベンチャー企業の多くは少ない人数で意思疎通が出来ている人同士で、どんどん進められるから意思決定が速いことが多いけれど、収録だって5人だけでやっているわけではなく、事務所との合意形成も、最低限ではあるだろうけどほかのスタッフも含めての収録だっただろうに。これを実現する周囲のスタッフさんもすごい…。
翻って自分は、こうした状況下でこんなにスピード感をもって社会に対して何か出来たのか?と思うと(所属が変わっていなかったとしても)ちょっと自信ない。というか、だいぶ自信ないです。というか、一つならまだしもこんなに短期間でにこんなに多くのコンテンツを次々配信していくことは出来ない。しかも周囲と合意形成しながら。いつも思うけど嵐は、メンバー間はもちろん周囲のスタッフとの合意形成能力に長けすぎていると思います。
批判も想定される中だったにも関わらず、配信という意思決定をしたuntitledのライブ動画も、それに対する完璧な事前フォローも、オンライン紙芝居も、ワクワク学校も、リスクをとりながらいま自分たちが社会に対して何ができるかを考えて動いていく。新しいことにも恐れずに取り組んでいく姿に、ファンとして励まされるのはもちろん、社会の中で働くものとしては、励ましを通り越してもはや尊敬の念しかないです。
最終的にはやっぱり彼らの姿に励まされながら、私は今日も頑張ります。