あまちゃん…de妄想 ②
ノマディズムとは…?
『あまちゃん』第10回より
春子「東京合わなかった?」
足立ヒロシ「つうか、俺に合う場所なんか、この国にあんのかなと思いますね。」
夜七時半になると、喫茶リアスは
スナック梨明日になるが、しみじみ話し込む春子とヒロシ。似た者同士のような二人。
春子「田舎が嫌で飛び出したヤツって東京行っても駄目よね。逆にさ、田舎が好きな人っていうのは東京に行ったら行ったで案外うまくやっていけんのよきっと。結局、場所じゃなくて人なんじゃないかなって思う最近。」
春子の言う
「場所じゃなくて、人なんじゃないかな」
とは、観光客相手に健気に働くアキを、旦那と一緒に眺めていて、しみじみ感じたことなのだろう。
春子の感想からすると「東京から逃げてきた」というアキが、人が変わったように明るく行動的なったらしい。
それまでのアキは、例の「地味で暗くて向上心も協調性も…」というネガティブな性格だったのだろうか?
なにかがきっかけで「場所じゃない」生き方を身につけたのだろうか?
「場所じゃない」、場所を選ばない生き方として「ノマド」というイメージが浮かぶ。
ノマドワーカー…?
ただしアキからは、お洒落なカフェに座って、ノートパソコンでお仕事するようなイメージはない。
ノマディズム
この言葉の意味を探ってみる…
コトバンク『ノマディズム』より
他者のたえざる歓待によって
私は固定した自己同一性を逸脱し
みずからが他者へと生成する
ドゥルーズ・ガタリや、ルネ・シェレールについては詳しくないが、ここにノマディズムへのヒントがありそうだ。
≪ 他者のたえざる歓待によって ≫
人は主体的に、自ら変わっていければよいのだが、他者の後押しによるところが大きいのだろうか?
アキの場合、そのきっかけを与えたのは、夏かもしれない。
ノマディズムという観点から、このドラマや、アキの成長を眺めてみたいと思った。