電子健康情報(EHR)と個人健康情報(PHR)
先の記事(下記)で書きましたデジタル医療に使用されるICTの例として
電子健康情報(EHR)と個人健康情報(PHR)についてお話いたします。
最近、マイナンバーカードとの連携うんぬん等の議論で耳にすることが多いかと思われます電子健康情報(EHR)と個人健康情報(PHR)という用語。この用語に加え、電子医療情報(EMR)という言葉がわかると、その関係性を理解しやすいのではないかと思います。
まず、一昔前のデジタル化といえば、紙カルテの電子カルテ化だったこともありましたが、まさにその電子カルテとその中に入っている情報を、
電子医療情報(Electronic Medical Record: EMR)
と呼びます。ここがスタートになります。
そのような元々は各々の医療施設だけで使用されることを想定していたEMRの全体あるは一部を、そのまわりの地域であるとか、ひいては国全体でも共有・利用可能にしたものを、
電子健康情報(Electronic Health Record: つまりEHR)
と呼びます。
なので、このEMRとかEHRといった電子情報は、その情報管理の主体が医療機関であるということが特徴です。
一方で、個人健康情報(Personal Health Record, PHR)という言葉があります。
これは個人が自ら収集・管理する生涯を通じた健康・医療情報であり、
たとえ医療施設が複数にまたがっていても、情報管理の主体が個人単位であるため、個人レベルで医療情報の共有・集約がなされ、ウェアラブルデバイス等で独自に取得した生体データもあわせて管理ができることが特徴という違いがあります。