デジタル医療とは何か?
デジタルヘルスやデジタル医療といった言葉を
良く見たり耳にすることが多くなってきました。
そもそも、現在言われているような「デジタル医療」という言葉、
いつ頃から本格的に言われ始めるようになったのでしょうか?
少し経緯を遡ってみますと、
直近の起源はおそらく2013年6月に当時の安倍内閣が打ち出した
日本再興戦略にさかのぼるのではないかと思われます。
このとき、健康・医療といった分野は、
”税金がかかる社会的な負のコスト”
としてネガティブに捉えるのではなく、
"高度な技術やサービスに対する積極的な対価"
であるとポジティブに捉えようとする動きがみられました。
さらに効果的にテコ入れを行うことで、
「国民の健康寿命をさらに延伸させる」
という現在の医療政策に繋がるような"医学的な目標"とともに、
「医療におけるグローバルな市場を獲得する」
という"経済的な目標"も同時に掲げられており、
日本再興戦略という名前そのままに、新しい産業を日本だけでなく海外にも輸出して国を盛り上げるぞという強い意気込みを感じます。
(出典: 日本の成長戦略と健康・医療分野への期待(知的財産創造 2016年3月))
このスライドはその大目標をふまえた2014年の医療分野における成長戦略の一部です。
ここで「世界最先端の医療の実現のための医療・介護・健康に関するデジタル化・ICT化に関する施策」が打ち出されており、ここから日本でも本格的にデジタルヘルス・デジタル医療が推進されるようになりました。
ここでは具体的な施策内容として、
1)医療・介護・健康分野のデジタル基盤の構築
2)デジタル基盤の利活用
3)現場の高度なデジタル化
4)医療情報・個人情報の利活用に関する制度
の4つが挙げられ、これを国家戦略の基盤として修正を重ねながら
2021年現在に至るまで日本のデジタルヘルスの基礎がつくりあげられています。