butterfly effect

先日、西武柳沢駅周辺を散歩していたら、
ゆっくり音楽を聴きたくなったので、公民館の中に入りました。

そこで働く職員の方を見て、思い出しました。

2カ月前、夜の街を散歩していた日のことです。
5分ほど夢中になって壁を撮っていたら、声をかけられました。
「写真がお好きなんですか? 公民館の者なんですが、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?」
親切に声をかけてくださったのは、公民館で働く職員の方だったのです。

この公民館には「文化の泉」という、人と人を繋ぐ掲示板があります。
そこには、手書きで書かれた一枚の紙が貼られていました。
「油絵を教えて欲しいです。絵画の基本からお願いします。42歳男性」
その手書きの下には、
「了解です!ありがとうございます!!」
と赤いペンで書かれていました。
おそらく、その職員の方が書いたものだと推測できます。

私も書こうとしたのですが、
紙は一枚しかなく、書けるのは一回でした。

どうすれば良いか考えていたところ、
父が書いた「注意書き」の紙を思い出しました。
放置自転車のサドルに貼られていた紙です。

お知らせ
この自転車の持ち主の方は
自転車が必要か不要かをご連絡ください
管理人 野村 090-XXXX-XXXX

文字と文章に惹かれ、その張り紙をポケットにしまおうとしたら、
「捨てろ」と怖い口調で言われました。
あとで妹に聞いたところ、
父は年齢によって指が震えてうまく書けず、
何度も書き直していたそうです。

一回だけ。

「ストリートスナップの撮影が好きな友達が欲しいです。
よろしくお願いします。33歳男性」

やっぱり私もうまく書けませんでした。

公民館を出る時、その職員と一回目が合いました。

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