見出し画像

BtoBで顧客開拓したい方へ。ニッチな顧客開拓のためのブックマーケティング活用実践術

2024年9月19日に品川区立西大井創業支援センターの伴走支援イベントで、『BtoBで顧客開拓したい方へ。ニッチな顧客開拓のためのブックマーケティング活用実践術』と題して、セミナーに登壇いたしました。

起業直後は「どのように見込み顧客を獲得していくか…」と、マーケティングについて悩みを抱える起業家の方は多いのではないでしょうか。
また、「扱っている商品やサービスがニッチなので顧客開拓が難しい」という声もよく聞きます。

私自身、”システム障害対応”というニッチな市場でサービスを展開しており、課題を持った人を見つけづらいという悩みを抱えていました。
SEOやコミュニティ、顧客リスト購入による電話営業などあらゆるマーケティング手法に挑戦し、試行錯誤の末に「書籍出版を活用するブックマーケティング」に辿り着きました。

書籍出版の話は聞いたことがあるけれど、
・出版した本が売れなかった場合、コストがかかるのではないか
・実際、出版までにどのくらいの時間がかかるの?

と疑問を持つ人も多いのではないかと思います。

本セミナーレポートでは、「ブックマーケティング」のリアルな実体験をお伝えします!
同じくニッチな市場でサービス展開している方に少しでも参考になれば幸いです!


株式会社インシデントテック 代表取締役社長 野村浩司

本題に行く前にまずは自己紹介をさせてください。
株式会社インシデントテックの野村浩司と申します。
システム障害の専門家として、「エンドユーザーがシステムインシデントで困らない世界へ変える」を実現するために、インシデント管理サービスの「XonOps」やシステム障害のトラブルシューティングマネジメントサービス「Incident Tech」(鋭意開発中)を開発しています。

なぜブックマーケティングを選んだのか?

私たちはシステム障害対応を改善するサービスを開発しているのですが、私たちが解決したいニッチな課題を持った人を見つけづらいことが分かったからです。
・100名以上の従業員がいるSIerの保守運用部門
・システム開発を行う企業の情報システム部門
の人たちに出会いたいと思っていましたが、ニッチな市場で狙った集客が難しい。

また、上記の方々に情報収集方法をアンケートしたところ、Web検索と同等に「社内イントラ、社内イベント、社内セミナー」を挙げており、
サービスの営業からでは辿り着くのが難しいことも分かりました。

最終的にはライターの友人からの勧めもあり、書籍の講演という名目で社内イベントに入る作戦を考え、ブックマーケティングを選びました。

2.書籍を出版するための時間・コストってどれくらい?

結論、
・期間は約1年5ヵ月
・合計約495時間
がかかりました。

書籍出版に向けた流れ

ドラフト版でフィードバックを20名以上に頂き、フィードバックを取り込むために最終的には執筆期間を2か月間延長し完成させました。

その他、以下のような工夫をしました。

・書店で本が置かれそうなエリアの本棚を見て、表紙が白色の本が多かったため表紙は濃い目の色に
・インタビューを通してペルソナに最も刺さる言葉を本の表紙に載せる
・書籍の内容がサービスの課題仮説・解決策・その後のサービスへ繋がることを意識
・書籍にダウンロードできる特典を用意し、メールアドレスを頂くことでその後のつながりも作る
・Amazonカテゴリの上位に表示される条件を研究

また、よく聞かれることですが、書籍出版においてお金はかかりませんでした

3.ブックマーケティングの実際の効果

noteでは詳細な数値は控えさせていただきますが

  • サービスの販売で執筆にかかったトータルコストを上回るLTVの獲得

  • 課題に共感してくれる1000名以上の人との繋がり

  • 書籍に関連したイベントを12回開催

という効果が出ました!

何より、私が解決できる課題を持った人に出会えたことが一番うれしく、一番の収穫でした!

4.本を出版するまで、出版後の体験談(成功・失敗事例)

書籍に限らず「解決できる課題を持った人に出会う」ために色んな手法を試してきました。

成功事例:講演、DM、メルマガ、google広告
失敗事例:SEO、コミュニティ、顧客リスト電話営業、問合せフォーム

  • 講演:

    • 想定通りの反響で書籍をベースに講演を行うと課題を持った方に会えました。

    • 「サービス売りたいです、イベントやらせてください」は難しいが、「書籍を書いて、こんな課題を解決したいんですイベントやらせてください」は通りやすい!

    • 例えば、「Developers Summit 2024」では、約80名に講演に参加いただき、7名の方と登壇後に繋がることができました

  • Google広告:

    • 最初は苦労しましたが、LPと広告出稿の工夫によって、コストをペイする形で見込顧客の獲得はできました。

    • ただし、キーワードがニッチで、数集めるのは難しそうという所感です…

  • SEO:

    • ホームページを作り「システム運用」などのキーワードを狙いSEOやりましたが結果うまくいかず。

    • ブログ執筆は費用対効果が合わずでした。

まとめ

書籍を出版することで

  • “課題を持った人”に1000名以上に出会えた!

  • コストを超える売上(LTV)の獲得に繋がった

  • 書籍の出版まで約1年5ヵ月、合計約495時間ぐらいかかる

今回は、「ブックマーケティング」がテーマのセミナーでしたが、裏のテーマとして、「何者でもなかった私が、未熟ながらも起業に向けて進んできた軌跡」をお伝えしたいと思い、書籍出版以外にも実践してきたマーケティング手法を共有させていただきました。

これから起業予定または起業直後の方や、同じくニッチな市場でサービス展開している皆さんの参考になりましたら幸いです!!

(番外編)セミナーの反響

参加者の100%が満足、78%が大変満足という結果をいただきました!
参加者からの声

  • 数字が具体的で大変勉強になりました!

  • あらゆることをやり切っている姿が勉強になりました。

  • 具体的なトーク内容が非常に良かったです。また講師との繋がりもつくりやすかったので、リアル参加したかいがありました。座談会では更にリアルな話も聞けてよかったです。

最後に宣伝です!
インシデントテックでは、「システム障害発生 影響100万人」ではなく「システム障害を世界のエンジニアが救う」という見出しがニュースを賑わす世界へ。という実現にむけて、システム障害対応の改善を支援するパートナーとして、勉強会・講演会を開催しています。

講演会のご依頼、登壇実績についてはこちら
もし勉強会や登壇依頼についてご興味のある方は、問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください!

いいなと思ったら応援しよう!