稀代の天才コンポーザー津野米咲さん(赤い公園)について
このnoteは基本的に映画のことを中心に書いていこうと決めていたけれども、ちょっと今回は書かざるを得ないというか、、、
ここに書くことによって自分のなかでの気持ちの整理をつけたいと思う。
そして、今回このnoteを書くにあたって、
津野米咲さんという、おそらく未来のJ-POP界を間違いなく牽引したであろう人がいたことを知らぬ人たちへ、このnoteを目にした人たちが少しでも津野米咲さんという天才コンポーザーの素晴らしい才能を知ることを願って、更新しようと思う。
今月18日のこと、大好きで同世代としても尊敬している「赤い公園」の津野米咲さんが亡くなった。まだ29歳だった。
私自身、米咲さんと年齢がひとつ違いであり、才能ある同世代が活躍しているということ自体誇らしくそして励みであり、米咲さんの音楽美的センスにはいつも心を動かされていた。
さて、
みなさんは”赤い公園“というバンドはご存知だろうか?
「今回のニュースで知ったよ。」
という方も多くいらっしゃると思うが、控えめに言わなくても私的に
超アツいバンドである。
(「赤い公園」についてはグーグル先生に尋ねたら無限に答えてくれるので、今回は割愛します。)
津野米咲さんはバンドリーダーであり、ギターを担当していた。
そして、
バンドの楽曲すべてと言っていい彼女が作詞・作曲を手掛けていた。
他にも楽曲提供を行っており、
有名どころでは、SMAP『JOY』
モーニング娘。'16『泡沫サタデーナイト!』
YUKI『かたまり』
など、
米咲さん自身ハロプロ好きであったこともあって、
アイドル中心に向けての楽曲提供が目立っていた。
ハロプロ系では、
モー娘。から始まり、こぶしファクトリー、つばきファクトリー、Buono!、℃ーute、鈴木愛理など。
また、ベイビーレイズや、南波志帆などにも楽曲提供をしていたのだ。
他にも声優アーティストにも楽曲提供をしていたので、米咲さんが作る詞と曲の旋律にはバンドの楽曲以外においても、いつも新たな音の発見と驚きがあって、私を楽しませてくれていた。
私自身ハロオタではないが、個人的に音として純粋に楽しいと思った
モーニング娘。'16『泡沫サタデーナイト!』に関しては、米咲さんが作詞作曲を手掛けていたことにはビビった。
9期メンバー鈴木香音ちゃんの卒業ナンバーでした。。。
「あと58秒で終わっちゃうんだって!」
底抜けに明るいんだけども、なんか刹那的なんだよな。
当時、おそらく米咲さん25歳ぐらいだったと思うが、
信じられない音楽の申し子が来たなと感じた。
キャッチ―でありポップであり、そしてモー娘。が持ち合わせている個性と面白さ、前向きさが前面に表現されていて、
楽曲自体のBPMこそ早いが、それこそ全盛期のモー娘。(LOVEマシーンとか恋愛レボリューション21とかの時期)が戻ってきたように感じた。
ハロオタではない私がそう思うくらいの楽曲であったから、ハロオタの皆さんにとってはかなり胸アツな楽曲であったと思う。
私自身、広く浅い雑食系音楽好きなので米咲さんが手掛けるアイドルの楽曲たちにひそかにいつも心弾ませていた。
改めてありがとう、米咲さん、、、。
ここで、「赤い公園」の楽曲たちにも触れておこうと思う。
そもそも私と「赤い公園」の出会いの曲は、
『東京』という曲だったと思う。
当時、就職活動に苦戦していて(今は転職活動に超苦戦している・・・)
思い返すと超ベタでクサい奴だなと自分でも思うが、
この『東京』を聞きながら、それこそ東京まで面接に向かっていた。
WWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW。
と、まあ、
この当時の私は自ら草生える行為をしていたのであったのだ。
・・・・。
私自身、赤い公園の『東京』自体ラジオで知った。
今までも『東京』と名のつく曲たちは、聴いてきたが、
私の中での夢と切なさに溢れた『東京』像が更新された曲が、
「赤い公園」の『東京』だった。
(ちなみにグーグル大先生で調べたところ、『東京』と名のつく楽曲数は
およそ80曲を超えているそうな。みんな、好っきゃな~、東京。)
たしかに、”東京”という街自体、私自身が思うに悔しいけど
なぜか”画”になる街であったりするんよな。
この『東京』が入っているアルバム自体「赤い公園」にとっては、
初のベストアルバムであって「赤い公園」を一度にたくさん網羅できる
神アルバムなので、「赤い公園」初心者の皆さんは気になるタイトルの曲から聴いてみるのも良しですな。
改めて、言わせてください。
神ベストアルバム『赤飯』必聴です!!!!!
「赤い公園」無添加天然100%アルバムです。
まあね、
このアルバムに限らず「赤い公園」すべての楽曲に言えることだけども、
なにがいいって、
とにかくセンスの極みである歌詞が良いんですよ。
メロディはガールズバンドなポップさ全快でありながら、
どことなく、なぜか切なさ漂う。
これはやっぱり米咲さんが書く詞とギターにあると思う。
それがよくわかるのが、アルバム「熱唱サマー」収録の『プラチナ』
これ、けっこうまあ絶賛されている曲なんだけども、
とにかく
せつね~、、、です。
とくにこの歌詞
「たまに触れるのは熱い手と宇宙で一番冷たいプラチナ」
初めて聞いた時は、宇宙で一番冷たいプラチナ?
ファッ?!
となったものだ。
プラチナってあれですやん、
結婚指輪とかで使われるあれでしょ。
なぜ、それが冷たいのだろうか。
つまりですよ、
自分が思いを寄せる相手は既婚者で指輪をはめてると、
相手に思いを寄せてんだけど、この思いは『君に届け』しちゃいけない、
あなたのはめてる指輪から残酷なまでにそして冷酷なまでに私はこの現実を感じる。。。
という歌詞な訳ですよ。
で、まあ、この切ない思いと共にこの曲面白くて、
しりとりが曲の中で始まっちゃう。
ここです↓
缶チューハイ 磯辺揚げ げげげげ ゲームオーバー 馬鹿みたいに同じで喜ぶ ブラッドタイプ
南南東 憂さ晴らし 潮干狩り リフレッシュ 夢から叩き起こした タイムアップ
そして、
”会話もせずに続けたしりとり”
”終わらせなきゃってわかってても”
と言う歌詞が続きます。
てか、
これ、めちゃ可愛すぎやん、、、。
終電乗りたくなくて、それが言えなくてしりとり終わらせたくないって、
もう、、、
抱きしめる級の鬼可愛いさですよね。
で、これ、
なにげない歌詞でなにげないしりとりやりとりに見えるかと思いきや、、。
”ブラッドタイプ”
からの~!
”タイムアップ”
からの~~!!
”プラチナ”~~~!!!!!
に繋がるわけですよ、語尾が。
謎解き、
まではいかないけども、仕掛けてくる、このかんじ、
米咲さん、楽しませてくれる~~~!!!!!!!
って思ったよね。
ほんと。
この曲聞いたとき、やっぱりこの人、
創作センスがずば抜けて素晴らしすぎるなと、
感じたものです。
最後に、
Fender Music Japanインタビューに応える米咲さんを貼っておきます。
和音の旋律が素敵すぎる。
ああ、
そして涙腺が、、、。
ほんとに、ほんとに、素晴らしいお方でした。
ほんとに、ほんとに、今までも、これからも、大好きです。
いろいろと消化できない日々の思いがあるけども、
これからも米咲さんが残してくれた曲を聴いて、
そして、あらゆる音楽と共に生きていこうと思います。
まずは身近な人から
米咲さんの曲をまだ知らない人たちへ、
米咲さんの曲をこれからも伝えていきたいと思います。
ほんとに、今までありがとう。米咲さん。
ずっとずっと大好きです。