自分らしさを伝える名刺デザインの3つのポイント
このnoteでは、創業前後の個人事業主の方が今日から使える「相手の心に残る、自分らしさを伝える名刺デザインのポイント3つ」を、デザイナー歴20年の自己紹介デザイナー視点でお届けします。
なぜ個人事業主に名刺が必要?
独立直後の自分の経験からも、名刺はあったほうがいいです。
私は会社員をしていた頃は
「〇〇企画(社名) デザイナーの久保田です」で通じていたので、その流れでフリーランスになってからも
「やわらかく(屋号)デザイナーの久保田です」と挨拶していました。
そうするとまぁ通じない!
そりゃそうですよね。独立直後の私の屋号なんて誰にも知られていないですもん笑
・何者かを端的に伝えるため
・趣味でなく本気で取り組む事業であると伝えるため
に名刺は必要です。
名刺デザインを考える時のポイント3つ
ここからは具体的に、自己紹介デザイナーの私がポイントをお伝えします。
ポイント1:私らしさを表現した色選び、3色まで!
私はデザインを作る時は色数は黒+2色くらいに絞っています。
なぜかというと、色にはさまざまな力があるから。
・黄色は元気な印象
・青はクレバーな印象
・赤は食欲を増進させる
色の持つ効果を上手に使うためには、色数は絞ったほうがいいのです。
反対にカラフルな名刺は「何を伝えたいのか見えにくくなる」のでおすすめしません。
ポイント2:渡す人やシーンに合わせた紙質
次に渡すシーンをイメージしましょう。
どんな場面で、どんな相手に渡すことが多くなりそうですか?
相手が法人→かっちりした厚手の紙
相手が不特定多数の個人→ばらまきに使える薄い紙
相手が同業者→志をより伝えられる特殊紙
ひとつずつ説明します。
個人事業主はまだ信用がなく、「きちんと感」を名刺で伝える必要があります。
厚手の紙がかもしだす「きちんと感」を利用しましょう。
逆にイベント出展など、不特定多数の個人に渡す方。
躊躇なくばら撒けるように一枚あたりのコストを下げるのもGOODです。
1日に数百枚持ち歩いてもかさばらないように、官製ハガキ厚までの紙をおすすめします。
最後に志をより伝えるための特殊紙
やわらかくでは、循環型クリエイティブディレクターのながけいさんの名刺に、バナナの茎を使った「バナナペーパー」を使用したことがあります。
志を手触りでさりげなく伝える。粋ですよね。
ポイント3: 9割削ぎ落とした文字情報
最後に一番大切な「情報量」についてです。
ありがちな失敗名刺は「情報が多すぎる名刺!」
スキルや肩書きをすべて羅列した、文字だらけの名刺は「結局、何者?」と相手を困惑させるだけで、印象に残りにくいです。
文字情報は9割削りましょう。
やわらかくがおすすめしている「入れる情報」と「削る情報」は以下の通り
<入れるべき情報>
・志(世界をどう変えたいか)
・肩書き(志実現のために自分が担当する役割)
・名前
・連絡先
<入れたほうがいい場合もある情報>
・呼んでほしい名前
・住所や電話番号や地図
・QRコード
・写真やイラスト(テキストを減らす効果があります)
<削るべき情報>
・スキル(ライティング、写真撮影など)
・たくさんのQRコード
えっスキル削っちゃうの!?と驚かれる方もいらっしゃると思います。
私の経験上、スキルを書くことでデメリットが2つあります。
事業内容の変更に柔軟に対応できない
スキルを買い叩かれやすい
名刺は一度印刷したら1年くらいは使い続けます。
ですが起業直後の個人事業主はニーズを探る段階。具体的に書いてしまうことで、柔軟な対応の重石になってしまうことも。
また「動画編集」などのスキルを書いてしまうと「あぁ動画屋さんか」と相手に業者扱いされてしまいます。
同業他社とコストでしか比較されない地獄が待っているのでおすすめしません。
名刺交換はビジネスシーンでの最初のコミュニケーション。
創業前後の個人事業主にとっては、たくさんの情報伝達を担ってもらえるお役立ち道具です。
ぜひこれらのポイントを心がけて、記憶に残る名刺デザインを実践してみてください。
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