見出し画像

リモートだけど演劇。生だから、面白くて、楽しい-竹田光稀&鍛治本大樹&そら『むこうのくに』キャスト対談

劇団ノーミーツ第2回長編公演『むこうのくに』。
出演する多種多様なキャストが、作品やリモート演劇について語る対談noteをお届けします。

画像7

今回は竹田光稀さん(マナブ役)、鍛治本樹さん(バトラー役)、アバンティーズ・そらさん(ソウスケ役)の3人。普段活動するフィールドが全く違う3人に、リモートで演じることについて語っていただきました。

「今、劇団ノーミーツで生配信演劇をやれたら、楽しいだろうな」が重なった3人の俳優画像1

―――『むこうのくに』出演のきっかけはなんですか?

そら  中学生のとき「KIKIFILM」という映画制作チームに所属していて、その頃から演じることに興味があったんです。それに今この時期にYouTubeで一番早くリモートを導入したのが僕たちアバンティーズだったので、ノーミーツさんとやれたら楽しいだろうな、と思って参加しました。​

鍛治本 僕は、4、5月舞台が4本あったんですが、それが全部飛んで「暇だな」って思っていた時に、劇団ノーミーツがなんか楽しそうなことをやっていて。 Twitterに劇団ノーミーツが140秒動画を面白く観ていたのですが、前回の作品(『門外不出モラトリアム』)は観ることができなかったんです。

次に長編をやったら観たいな、と思っていたら、 たしかオーディションの締め切り3時間くらい前に、劇団「柿喰う客」の中屋敷さんが「オーディション締め切り迫る!」というツイートをしていて、それを見て10秒で応募しました。

竹田 僕はノーミーツの前も、リモート作品のオーディションをちょこちょこ受けていました。リモート形式のオーディションで、リモート形式の作品があるって知って、ちょっと興味を持ち始めていた頃だったんです。

生配信っていうのがすごくおもしろいなって感じますね。 僕も今『むこうのくに』を宣伝中なんですけど、チケットを買ってくれたひとから「どういうこと?」ってよく聞かれるんですよ。 説明するのも自分でも難しいんですけど、それぐらい新しいことだなって思います。

画像2

―――そらさんはオーディションいかがでしたか?

そら 僕はけっこう今までに感じたことのない緊張をオーディションの時にしてまして……。以前、京セラドームに立ったことあるんですけど、そこに立つより全然緊張しました!

鍛治本 さらっと今……自慢入ったよね! (笑) 

そら いやそんな! (笑) 
今までオーディションを受けたことがなくて、オーディションが終わった後友達に電話して「舞台役者の人みんな心臓強すぎるよ……もう無理だよ……。」っていう感じだったんですけど。
でも、オーディションの時は、YouTubeをやっていたときの生感というか、リアル感みたいなものを意識してやってました。 素の自分をほぼそのまんま投影するイメージです。

“no meets”なのに「夢にでてくる」!?演劇をつくる仲間とのZoomコミュニケーション

画像5

―――鍛治本さんは普段劇場を中心に活動されていますが、Zoomで演じている中でご自身で感じた劇場とのギャップはありますか ?

鍛治本 なんかしゃべったときとか台詞を言ったときに、人のリアクションが即座に返ってこないのはすごい不安になりますよね。 元来やっぱりちょっと寂しがり屋なところがあるので、リアクションが欲しくなっちゃうから、みんなガンガンリアクションしてくれたらいいのになって思います。
あと 、劇場だと自分が発してる声が返ってくるんで、Zoomだと全体にどのくらい声が響いているか、が判断しづらいですね。 一方通行なのでどんな音量で聞こえているのかすごくいつも不安になります。

竹田 あと画面越しだと、年齢がけっこうわかりづらい部分がありますね。

鍛治本 いいじゃないいいじゃない、年齢なんてもう捨てようぜ!ちょっと試しに明日から二人とも僕にため口使ってくれる?

そら 稽古場の空気がすごいことになりますから! (笑)

鍛治本 いや、ないない (笑) お芝居に年齢は関係ないと僕は思ってるから!

画像6

―――キャストの皆さんと顔合わせをしたときはいかがでしたか?

そら めがねちゃんが同じYouTuberとしていたので、なんかちょっと安心しました。あと竹田くんが男前だな、って思いました(笑)

鍛治本 それは僕も思ったよ!

竹田 いやいや、そんなことは (笑)
初めてキャストが揃ったとき、YouTubeの生配信の時もそう思ったんですけど、「僕、存在感ないなー」て思いました。

鍛治本 そんなことないけどね!

竹田 キャラの濃い人たちが集って、大丈夫かな僕、全然しゃべれないし、と思ってちょっと危機感を感じました。稽古初日の時。

画像4

―――リモート作品ならではの面白さはなんですか?

竹田 やってる側としては、自宅で一人でやってるので、ある意味僕はオーディションの時から「緊張しないな」と思ってました。実際にオーディション会場に行ったりとか、現場に行ったりした時に感じる緊張を全く感じなくて、そういう意味ではすごいのびのび、自由にやれるなっていうのは感じていて。

あとは稽古がリモートだと、脚本をみんなで共有してシーンを作っていく段階で、たくさんディスカッションができて、作りこめるなあ、っていう感覚がありますね。 意見交換もしやすいし、みんな自宅で、外出しなくていいんで、何回も何回も試せるのがすごい有意義だなあって思います。

鍛治本 でも、インターネットを介してだと繋がらないっていう危険性もあるじゃないですか。 固まっちゃう。僕はそれも逆に面白いな、って。 ちょっとドキドキしながらやるのが面白いなって思います。 なにぶん今うちのWi-Fiの速度が0.09とかそういう通信状態になってているんですけど。

そら やばい(笑) 

鍛治本 あとは竹田くんも言っていたけど家にずっといるじゃないですか。 家にいて、最初は会えないからなかなかみんなと仲良くなったり、繋がり作るの難しいかなと、時間かかるかなと思ったりしたんですけど、逆で。
家にいて自分の出番じゃないときって、画面オフにして音だけ聞いて違うこととかできるじゃないですか。 そうすると、日常にみんながすごい入り込んできている感覚がある。

竹田 確かにそうですね。

鍛治本 日常にみんながいる感がすごいんですよ。 早速みんなが僕の夢に出てき始めて。 だから気持ち悪いくらい仲良くなって、みんなと公演ができるんじゃないかと。

そら 僕は時代性のある作品がすごい好きなので。 今回の脚本のテーマも、スナップチャットとか使うのも、すごいおもしろいなって思って。こんなのZoom演劇だけだと思うので、参加できることに幸せを感じます。

『むこうのくに』の先、それぞれの挑戦と伝えたい想い

画像5

―――『むこうのくに』でのご自身の挑戦を教えて下さい。

鍛治本  芝居を15年ぐらいやってますけど、やればやるほど小賢しい技術とかついてきちゃうのがなんかやだなあって思ってる時期だったんです。こんなことがないと竹田くんやそらくんと共演できることってないだろうし、みなさんがすごく素直に、自分で考えていることを台本に反映してお芝居されてるのが素敵だなって。 そういうところはどんどん吸い取って若返っていけたらなって思っています。

竹田 ぼくは自分がのびのびとできるなっていう感覚があるので、この『むこうのくに』のあと、またお仕事や実際に現場に行った時にもっと自分の演技の幅を広げられたらいいなと思いますね。

そら 僕はナチュラルにお芝居する役者さんがすごい好きなんです。 そういうお芝居を僕もできるようになりたいなって思っていたので、今回のリモート演劇の中で勉強できたらいいなと思っています。

―――最後に観に来てくださる方に向けて、意気込みをお願いします!

竹田 やっぱり生配信というところが一番の魅力だと僕は思っているので。 この人たちが同じ時系列でこの日本のどこかで芝居をしてるんだなっていう面白さを感じながら見ていただけたらな、と思います!

そら 僕は自分のYouTubeを観てくれている視聴者の皆さんが将来大人になった時に劇団ノーミーツの作品を観ててよかったなと思う作品になってもらえたらいいな、と思います。

鍛治本 僕は本当にずっと生の舞台、生のお芝居が好きでやってきたので、それが今なかなかやりづらい時期にこうやって生でどこからでも繋がれる、ってのは魅力だな、と思います。 あと、稽古してて久々にすごく単純に楽しいんですよね。 もちろん仕事ではありますけど。その楽しさがみんなにもリアルタイムで伝わるといいな、と思います。

文:さとうみずは

竹田光稀(たけだ・こうき)/主人公・マナブ役
19‘ドラマ東海テレビ×WOWOW「ミラーツインズ」・テレビ朝日「刑事7人」池添俊也を好演。
19年公開映画「ブラック校則」「午前0時にキスしに来てよ」にも出演。
20‘公開予定映画「のぼる小寺さん」にも出演。他、公開予定映画にも出演決定!今後の活躍が期待される若手俳優である。
鍛治本大樹(かじもと・だいき)/バトラー役
2007年キャラメルボックス入団。以降毎年の公演に出演、主演も務めている。現在活動休止中。
外部出演も多く、ほさかよう(空想組曲)や瀬戸山美咲(ミナモザ)、中屋敷法仁(柿喰う客)などの新進気鋭の演出家との作品や、「黒子のバスケ」といった2.5次元舞台でも活躍している。
17年からは声優としても活動。「遊☆戯☆王VRAINS」や「BORUTO- NARUTO NEXT GENERATIONS-」等に出演している。
そら/ソウスケ役
1996年5月12日生まれ。埼玉県出身。B型。
グループ系動画クリエイター「アバンティーズ」として活動し、同グループのリーダーを務める。
“笑顔の発電所”をモットーに、暇なときに思わず笑えるくだらない動画から、 ド迫力の超カッコいい映像表現まで幅広く挑戦。
メンバーが主演の長編映画を劇場公開したり、人気トラックメーカーと楽曲制作に乗り出したりと活動領域を日々アップデート中。
アバンティーズの音楽活動も牽引しつつ、2019年よりアーティストネームBuddyとしての活動も開始。

劇団ノーミーツ第2回長編公演『むこうのくに』公演情報


“世界はひとつになった。はずだった。”

7月23日(木・祝)~7月26日(日)
4連中にオンラインにて生配信上演決定!

●一般チケット:¥2,800

●RT割引チケット:¥2,500
劇団ノーミーツ公式Twitterの固定ツイートをリツイートすると購入できる割引チケットです!
購入時、リツイートした状態のお客様のツイッターアカウントURLを備考欄にご記載くださいますよう、お願い致します。

●U18チケット:¥500
18歳以下の方が購入できるワンコインのお得な割引チケットです!
『むこうのくに』公式サイトのU18チケット購入申請フォームよりお申込みください。事務局にて年齢の確認後U18専用チケットページへご案内いたします。

▼『むこうのくに』公式サイト

▼『むこうのくに』一般/RT割引チケット販売ページ

▼『むこうのくに』U18チケット専用フォーム






この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?