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ミッフィー展に行ってきた

「予約特典のポストカードです」

そう言って渡されたのは、涙のミッフィーちゃんだった。

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私の前に並んでいた2人組は、おばけミッフィーを受け取っていて、特典はランダムなのか、と思った。
このご時世だし、予約をして行った方が確実だろうと思って予約をしたので、特典がある「嬉しい意外」が舞い込んできた。の、だけれど……

その特典で私の元に渡ってきた泣いてるミッフィーちゃんを見て
「昨日の自分を表してるみたいだ」
と思った。

ミッフィー展に行く前の「昨日、一昨日の自分」は自分の描けなさと中途半端さに呆れて絶望していた。


書いてるうちに少し落ち着いてきて、いつか上手に描けない自分でもいい、描けないことで辿り着く個性や居場所もあると思えるようになればいいなと思った。


ミッフィーちゃんは写実的ではない。現実のうさぎとは違う。目も口もシンプル。立体性はない。

ブルーナさんが描くミッフィーちゃんの世界は多くの色の種類はないけど鮮やかで、ムラのないポスターカラー。シンプルだけどミッフィーちゃんも、ミッフィーちゃんの家族や友達にも個性がある。

ミッフィーという世界と空間が唯一無二で、世界中で愛されてる。

そう、そうなりたいんだって思った。

「そう」は

有名になりたいとか、世界中のみんなに好かれたいのではなく、
世界と空間が唯一無二の方。

創作する中で自分のスタイルを持ちたい。

軸がない中途半端な自分の創作にいちばんモヤモヤしてしまう。
軸のなさや中途半端さをイコールで「下手で技術がないから」と括って、だからこんな有り様なんだよと思ってる。

ミッフィーちゃんの世界を見た後、仕事の帰り道、お昼ごはんを食べ終えてぼーっとしてるとき、考えてほどけてころころ回って空を見てまた考えて。

下手でもいいじゃん。下手か上手いか以前にまず私の世界だよ。下手だからきれいな色の画材が欲しいとか、絵を習いたい、デジタルを身につけたいじゃなくて、「下手だから」を必ずつけるの、やめよう。下手が全ての理由になるの、やめてみよう。今は思えなくても、なかなかやめられなくても、そうなったらいいなと思っていよう。

と、思った。


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おばけミッフィーちゃんはラテも頼んだし、ポストカードも買った。

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