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天国からの電話
夢を見た。
携帯から聞こえる
「もしもし」という声の主は
空の向こうにいるはずの親友。
「え?どうしたの?」
夢の中でも、
彼女はもう地上にいないとわかっていて
それでも普通に尋ねているワタシがいた。
「治ったよ!」
夢の中でも生真面目な私は、
告別式で拾った
遺骨が気になってしょうがない
あれは偽もの!
冗談ひどくね?
ともかくよかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1715401455924-0U3pIuFIq8.jpg?width=1200)
そこで目が覚めた。
夢だったんだ、
ではなく
彼女の死はデマだったんだ、
なんだよかった。
とほっとした気持ちで
リビングへいくと
遺影の中で笑っている彼女がまっていた。
間違いは間違いだったんだ・・。
何をどう信じたらいいか、
よくわからない混乱のまま、
外へ出る。
早朝の誰もいない森へ。
木々の隙間から
地面の一箇所を照らす光
![](https://assets.st-note.com/img/1715401486848-7fJONNYkh9.jpg?width=1200)
見慣れたいつもの光
そして木の影
突然胸の中にこみあげてくる
懐かしいような、
苦しいような、
でも消え去ってほしくない、
忘れたくない、
痛みと嬉しさがないまぜになった、
なんとも言えない感覚
この歌を思い出した。
幸せなような
涙が出そうな
この気持ちは
なんて言うんだろう
ああ、電話は本当だったんだ。
肉体はなくても。
そんなに私のことが心配?
じゃないね、
ただただ、
笑って飲みたかったんだね。
私にとって、何もかも話せる
大切な大切な
かけがえのない彼女
なんだ
いつもそばにいるんじゃん。
![](https://assets.st-note.com/img/1715401671035-dCQI9pFzoo.jpg?width=1200)
世界中を飛び回っていた彼女は、
いつもそばにいたわけじゃなかった。
だから彼女が本当に地上にいないことが、
私のカラダは未だになれていない。
もうすぐ一年になるのに。
でも実は、
いつもそばにいるんだね。
だらしなくて、ダメダメな
私のお世話のために、
「しゃあないな」と、
いつものように・・・。
そっちはどうですか?
こっちは気持ちよく晴れているよ。
いつもいつもありがとう。
また電話して。
たまには声も聴きたいし。