Vol.187 カペラ・バンコク【Capella Bangkok】
チャオプラヤー川沿いに位置するカペラホテルに滞在しました。昨年レビューしたフォーシーズンズと同じ敷地内にあります。実はここの不動産を手掛けたデベのオーナーファミリーと面識がありまして、さすが世界の一流に触れてきた育ちだけある、とここへ来ると毎回感心します。空間づくり、動線、調度品.. バンコクに数ある洗練された施設の中でも、ここはピカイチではないでしょうか?
さてグローバルブランドのいわゆる5スターホテルが飛行機で言う所のビジネスクラスだとすると、カペラはファーストクラスに相当するシンガポール発のホテルです。故にゲストはアジア系(特に韓国)が多かったのですが、日本人は最初から最後まで1組も見かけませんでした。
全体的な感想としては、良い部分とそうでない部分が比較的はっきりしていました。まず良かったのは、到着すると多くのスタッフが出迎えてくれ名前を聞かれます。荷物を運ぶ手伝いと共に、レセプションまでエスコートしてくれるこの辺の段取りは隣のフォーシーズンズ同様ですが、異なるのは宿泊ゲストのみ入れるゾーンにラウンジがあり、そちらでウェルカムシャンパンでも頂きながら優雅にチェックインできる点です。ヒルトンやマリオットなどでもクラブフロアに滞在すると、先にクラブラウンジまで連れて行ってくれて、そちらでチェックインできる事がありますが、それが全てのゲストに適用される作りで、この動線は初めて経験します。ゲストルームの数が多くはなく(100室ほど)よりプライバシーに配慮した、パーソナルな体験をさせてくれるのはファーストクラスっぽいなと思いました。
このラウンジからプールを見渡せます。全てのデッキチェアが川方面を向いてて、この辺りも配慮されているのですが、ホテル規模に応じてこじんまりとした普通のプールです。子供たちも結構来ていてはしゃいでいましたが、隣のフォーシーズンズのプールのが楽しいと思います。
続いてお部屋。レイアウトや眺望は文句なく、テラスで寛ぐ事もできます。ベッドのマットレスがかなりソフトなので好みが分かれるのと、部屋の作りの関係でトイレが狭いのが気になりました。
続いて個人的に一番感動したのはディナー。幾つか敷地内にレストランがある中で、ヨーロピアン料理の ”Côte by Mauro Colagreco” を選びました。最近、大手町にも進出したミシュラン星付きのレストランです。一番奥まった空間にあるテーブルに案内され、じっくりと食事を堪能することができました。ローカルのみならず、明らかに和食にもインスパイアされたコースの品々はどれも驚きの体験で、何より事前にコースメニューが配布されない点は余計に好奇心を掻き立てます。そして選び抜かれた器の美しさ。すっかりウェイターとも打ち解けて、最後はお店の前で一緒に記念写真までパシャリw これまでバンコクで食べたレストランの中で、間違いなくトップクラスの体験でした。
これと対照的にがっかりだったのが翌日の朝食。メニューからメインを選びサイドメニューはビュッフェ形式でセルフなのですが、そちらのセレクションが戸惑う程少なかったのと、オーダーしたメインの盛り付けもしょぼい。店内も混んでいて、ゆっくりとエンジョイできる空間ではなくカペラレベルにしてはお粗末でした。これだったら隣のフォーシーズンズは勿論、ここへ来る前に泊まったパークハイアットの方が余程豪華だったし、何ならマリオットなどの大きなホテルの方がメニュー豊富で楽しめます。
それからもう一点、これは評価しづらい部分なのですがチェックアウトの段取り。選んだ部屋に限りがあったのか、正午に一度部屋を移動し18時まで別の部屋にもいて良いよ、と言うオファーをチェックイン時に頂き、その時は「おぉ、18時までって気前がいいなぁ!」と快諾したのですが、いざ案内された次の部屋が一言で言うと“残念“で(残念過ぎて撮り忘れました..)ホテルのサイトを調べても中々出て来ないタイプなので、繁忙期以外など普段は宿泊用には提供されていない、私のようなパターンのゲスト向け待機部屋なのかも知れません(が、定かではありません)。移動の際に一度、荷造りもしてしまったし、ずっといたいような部屋でもなかったので1時間ほどで飽きて結局チェックアウトしてしまい、申し訳ないんだけれど荷物を運んでくれたポーターやスタッフもちょっと驚いていました。これだったら個人的には、元の部屋で14時くらいまでそのままいられた方が良かったな、と思いました。
以上、カペラホテルの初回滞在レビューでした。スタッフのホスピタリティは素晴らしいし、特別感もあって良いのですが、全体通して隣のフォーシーズンズの方がバランス取れているかなぁ、と率直に感じました。レストランはまた近いうち必ず来ます!
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