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【回文〆ショートショート】 #12 気になるマイマイ

「あっ!
 マイマイさんが
 塀の上にのぼってった!」


ダンゴムシは
まえまえから
マイマイに
興味を持っていたけど

異種だし

話しかける
勇気がなかった。

「でも
 今日は
 なんか自然に
 話しかけられそうな
 気がする」

ダンゴムシは

マイマイの姿が消えた
塀の上の
平らなところをめざして

じわじわと
よじのぼり

とうとう
塀のふちに
たどりついた。

「 よっこら! 」

ダンゴムシは
ふちを越え

開けた
塀の上に
のぼりつめた。

「マイマ…」

呼びかけようとした
ダンゴムシは

すぐに
口をつぐんだ。

塀の上には
追いかけていた
マイマイのほかに

その2倍ほどの大きさの
マイマイがいた。


「増えてる… 」

巨大マイマイの
大きさは
ダンゴムシの
想像の域を
超えていた。

マイマイ(大)の
でかさに
ただただ
圧倒されてしまった
ダンゴムシ。

さっきまでの
勇気が
ふっとび

頭の中が
真っ白になり

だまって
そそくさと
立ち去った。

「あんな
 でっかいのも
 いるなんて」


ダンゴムシ、マイマイ増し、無言だ。

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※ 10月半ばのこと、家の塀に、三者がいるのを見つけ、あわてて撮影。それを見て作った回文と、状況の説明。






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